読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

こころの詩

2007-10-07 09:18:51 | Weblog

「こころの詩」は中日新聞にあるコラムで、今日は瀬上敏雄さんと言う方が宮沢賢治の事について書いておられる。その中で、賢治は「農民芸術概論綱要」を書き、「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はありえない。」と書いているそうだ。この部分を読んだとき私は浄土真宗の「無量寿経」を思い出した。阿弥陀如来が法蔵菩薩といったころ世自在王仏に48願の約束をした。つまり全ての人が悟りを得ないうちは自分も仏にはならないと言う事だ。宮沢賢治は日蓮の研究者で「雨にもまけず・・・」のあの詩も法華経の精神に貫かれているが賢治が世界が幸福になれなければ個人も幸福にはなれないと言っている事は、この無量寿経の48願と一致するのではないかと思った。