あきお不定期日記

日常の思いついたことを不定期で書いてみたい。

久しぶりの裁判傍聴

2008-10-31 11:04:38 | Weblog
昨日、大阪地方裁判所の近くまで行く用事があり、その用事も思ったより早く済んだので、久しぶりに裁判の傍聴に大阪地裁の門をくぐった。来年春から裁判員制度が始まる。そのことが原因かどうか知らぬが多くの学生がノートと鉛筆を持ち裁判所の中をうろうろしている。
 表玄関に本日の法廷のスケジュール表が置いてあり、その中の公文書偽造事件に目が留まった。職業柄刑事事件では「公文書偽造事件」「私文書偽造事件」「公正証書原本不実記載事件」「談合事件」「贈収賄事件」「入管法違反事件」などには関心がある。
公文書偽造事件の法廷に入った。傍聴席は小生と女性の2人である。審議は最終段階に入っている事件のようだ。情状証人による証人尋問が母と被告人が11月から就職する会社の社長について行われていた。被告人はまだ若い。
 その後、行われた検察官、弁護人、裁判官による最終質問で事件の内容がわかって来た。
法人組織で中小工務店を経営している社長と部下(被告人)がプランニング会社を設立しようとしていたが、中々設立までに至らなかった。そのうちプランニングの受注が入る段になって早急に新会社での預金口座を開設せねばならない。その新会社がない。口座を開設する時に法人であれば銀行は商業登記記載事項証明書(旧商業登記簿謄本)の原本の持参を要求する。これはどの金融機関も行っている。小生が金融機関の職員であった頃(昭和40年代)は当座開設時のみ要求していたものである。被告人は困った。挙句の果て5年前に犯した謄本偽造(このときも身柄拘束)を思い出した。そして、前に勤めていた会社の全部事項証明書を改ざんし今回銀行提出にあうように偽造工作を行った。銀行側もこの種の書類を見ているのは日常茶飯事である。直ぐ気がつき警察に通告したのであろう。
 警察は直ぐに動き被告人を逮捕したとおもう。今、オレオレ詐欺など間接的に銀行を舞台にした犯罪が横行しており社会問題になっているので今回のような未遂事件でも徹底的に取締りの対象になっているのだと思う。
論告求刑で検察は前歴もあり実刑を申し渡し、最終弁論で弁護側は情状を加味し執行猶予つきを願っていた。
ここでひとつ問題なのは被告人は11月から新しい職場が決まっているということだ。そして新しい職場の社長が情状証人として出廷している。
もし、検察側の論告どおり実刑判決が出れば就職は出来ない。そのことは全然触れられていなかった。執行猶予が織り込み済みの裁判だろうか。それとも、実刑であれば被告側に控訴し時間を稼ぐ予定でもあるのだろうか。判決は11月中旬である。

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