旧暦を見ていると、枇杷葉の花は、師走に咲くとある。つまりは、寒中のことである。田舎にあった枇杷葉の樹は、まさにその通りに満開だった。父母の了解を得て伐ったが、見事な花が付いていた。その後には脇芽が出ていたのだが、心無い身内に切られない。
長崎茂木には、早くも綻んだのがあるが、白枇杷には未だ硬い苞である。この白枇杷は、今年の寒中に開花したのもあって、鈴生りになった。速いのもあったが、寒中に咲いたのが多くあったので、たくさんの結実になったのか。枇杷葉の不思議さに、驚くばかりだ。
リエさんに、友人の持って来た銀杏と、青空市で買った胡桃を送った。胡桃割りにも、和製の画あるらしくて、それが小さなのには好いと言う。銀杏は、友人の里にあるらしく、毎年届けてくれる。その中に少しだけ千振を入れておいた。苦さがあるが、口中すっきり。
自然の中で暮らしていても、感謝していないと、その恩恵には預かれない気がする。暦を憶えていて、自分成りに取り入れていかないと、困ったことが増える。歳を重ねてくるにつれて、納得できることも多くある。実にあり難く、感謝に堪えない。水が最もな命の源ね。
DVDの、蝿男の恐怖を手に入れたかったのだが、大幅に内容の異なるのしか、残念ながら無かった。うげぇ・・・という想いが強く、最新の技術を使っての映像だろうが、買ったことを後悔する。原作に然したる興味も薄く、あの蝿と博士とが入れ替わるのが新鮮なの。
失われた世界。モロー博士の島。原題を読んでいても、映像とは違っており、どこまでを忠実に再現するか、監督の力量にも依るのだと、凄くがっかりした。唯、身近な者が、原因不明の病に侵されて、明日の命さえ保障できないとすれば、どうするのかを想って・・・
そういう意味では、SFでありながらも、深く胸底を抉った作品であった。天才科学者の哀しすぎる末路に、決して他人事ではない思いもある。科学の本来の有効性とは何だろう?詰りは戦争をして殺し合い、武器の性能を誇る事?機械なら、心が存在しないからなの。
白枇杷。少しばかり、赤枇杷とは色が薄く見える。口に含むと、甘酸っぱい味が広がっていく。毎年鈴生り。