2006-0704-yms077
御産屋の祝いに月も奥に射し
末の栄えを願っていますわ 悠山人
○紫式部集、詠む。
○略注=作者が仕えている中宮彰子に、一条天皇の第二皇子(のちの後一条)が生まれた。それを祝って、内庭の池を見下ろすあたりで酒宴が催され、紫に即詠の番が回ってきたときに、と詞書。平王ク歌番号087。
○新潮版は「御産屋」、平王クは「御産養」。「御」の読みは、歴史を内包するから、単純ではない。オホミ(おほみ、おおみ)、オホン(おほん、おおん)、オン、オ、ミ、ゴ。そのほかに、例の上代特殊音もある。
¶うぶやしなひ(産養ひ)=<貴族の家に子が生まれたとき、出産
後、三夜、五夜、七夜、九夜に行われた祝宴。親族から衣服や食
物などが送られた。「産屋(うぶや)」とも。>(旺文版古語辞典)
¶もちながら=「(杯を)持ちながら」「望(月)を眺めながら」。
□紫077:めづらしき ひかりさしそふ さかづきは
もちながらこそ ちよもめぐらめ
□悠077:みうぶやの いわいにつきも おくにさし
すえのさかえを ねがっていますわ
御産屋の祝いに月も奥に射し
末の栄えを願っていますわ 悠山人
○紫式部集、詠む。
○略注=作者が仕えている中宮彰子に、一条天皇の第二皇子(のちの後一条)が生まれた。それを祝って、内庭の池を見下ろすあたりで酒宴が催され、紫に即詠の番が回ってきたときに、と詞書。平王ク歌番号087。
○新潮版は「御産屋」、平王クは「御産養」。「御」の読みは、歴史を内包するから、単純ではない。オホミ(おほみ、おおみ)、オホン(おほん、おおん)、オン、オ、ミ、ゴ。そのほかに、例の上代特殊音もある。
¶うぶやしなひ(産養ひ)=<貴族の家に子が生まれたとき、出産
後、三夜、五夜、七夜、九夜に行われた祝宴。親族から衣服や食
物などが送られた。「産屋(うぶや)」とも。>(旺文版古語辞典)
¶もちながら=「(杯を)持ちながら」「望(月)を眺めながら」。
□紫077:めづらしき ひかりさしそふ さかづきは
もちながらこそ ちよもめぐらめ
□悠077:みうぶやの いわいにつきも おくにさし
すえのさかえを ねがっていますわ