サラリーマンが会社を買う、新たな副収入が人気。1000万円で買収した人の場合
8/7(金) 8:45配信
bizSPA!フレッシュ
木村さんが購入した整骨院は年中無休の営業で、リピーター客が多いという。初期投資の約1000万円は3年をかけて回収する予定
予断を許さない国内の新型コロナウイルスの流行状況。第2波は“あって当たり前”と考えるべきだろう。では、こうした状況下で「働き方」の視点で考える個人の防衛策としてできることは何か?
近年、注目を集める個人M&A。個人が企業や事業を買収して「社長になる」という、新たなキャリアの形として認知され始めている。
コロナ禍こそ固定費が小さい事業を買う
bizSPA!フレッシュ
都内で経理職に就く木村正さん(仮名・54歳)は、今年の3月末に個人M&Aで都内にある整骨院を約1000万円で買収した。
「まずは自己資金内で買えること、黒字経営というのを条件に、M&Aのプラットフォーム『TRANBI』で探しました。その条件でいろいろな業種を比較しましたが、整骨院は需要の高い業界で、ここは現場のスタッフだけでオペレーションが回るというのが理想に近かった。すでに2月にはコロナの影響があったので値下げ交渉の材料にはなりましたが、ほかからもアプローチされていたので値下げ交渉などせずに決めました」
譲渡後の4月は売り上げは前年比50%以下と赤字だったが、マイナス分は持続化給付金で補てんできた。それ以降は客足も戻りだして黒字が続いているという。
「やはりローコスト運営なのが赤字を減らせた要因ですね。固定費は毎月20万~30万円ですが、コロナ禍は宣伝費もかからず、スタッフ5人は業務委託契約の出来高払いなので人件費も抑えられていました。ただ盲点だったのが、キャッシュレス決済サービスの導入です。個人間の引き継ぎの手続きが面倒で、新しく契約し直そうとしたのですが、コロナで余計に時間がかかって大変でした」
副収入の選択肢を広げるための事業買収
木村正さん(仮名・54歳)
お店は最低限のダメージで済んだが、従業員にとって給料減であることに違いはない。そこで「普段よりも密にコミュニケーションを取るようにしていた」と話す。
「やはりオーナーがほっとくだけでは不満が溜まるので、2日に1回はお店に顔を出してアフターケアをしていました。できればスタッフも正社員にしたいのですが、収益を見ながら、まずは福利厚生から手厚くしようと考えています」
今後はコロナ第2波も心配されるなかで、将来戦略についてどう考えているのか。
「当面は無理せずに経営を続けていくことが先決ですが、ゆくゆくは2店舗、3店舗目と増やしていきたい。もともと副収入の選択肢を広げるために事業買収をしたんです。今は本業と不動産の家賃収入が安定していますが、60歳をすぎたら本業が難しくなるかもしれない。だからそれまでには収入の柱として育てていきたいですね」
コロナで売り案件増加。市場は買い手が有利に
高橋 聡氏
では、新型コロナの影響で倒産件数が増えるなか、M&A市場にはどのような変化が起きているのか。M&Aプラットフォーム「TRANBI」を運営するトランビ代表の高橋聡氏は「コロナ不況を譲渡理由にした売却案件が増え始めている」と話す。
「業種別で見ると、民泊関連事業の増加が特に顕著で、4月頃からは居酒屋やバーなど夜間営業の飲食店も増加傾向です。個人の購入案件として人気なエステや学習塾なども変わらず多く、これまではオリンピックに向けた好景気で売り手市場だったのが、今は買い手市場へと完全に逆転していますね。今は経営判断に迷っている会社でも、今後数か月で売却に踏み切るケースも出てくるでしょう。結果、買い手の選択肢が広がっていくのは間違いないでしょうね」
では今から個人M&Aを進めるなら、どういう戦略がいいのか?
「まずはコロナで冷えきった経済が、今後も完全には戻らないことを前提に考えるべき。今までと同じ経営方法では難しいので、オペレーティングシステムの変更やネット販売を導入して、新たなキャッシュを生むアイデアがあるかどうかが、カギでしょう」
会社を買収するときの注意点は?
買い手にとってチャンスが広がっていることも確かだが、リスクもあるM&Aだけに、注意すべきポイントは押さえておきたい。
「売る側はその分野での経験があるにもかかわらず売却という決断をしたわけですから、『コロナで安く買えてラッキー』という態度では危険しかないです。また、こういった買い手に有利な状況だけに、通常よりもオファー選びには慎重になっているオーナーも多い。一方的に買い叩こうとする姿勢が感じられたり、誠意のない対応をすると、実際に成約までこぎ着けるのは難しくなるでしょうね」
慎重に案件を見極めたうえで、挑戦するのもありだろう。
<取材・文/週刊SPA!編集部>
【高橋 聡】
トランビ代表取締役。’11年に事業継承・M&Aプラットフォーム会社を開始。著書に『起業するより会社は買いなさい サラリーマン・中小企業のためのミニM&Aのススメ』(講談社)
bizSPA!フレッシュ 編集部
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月収1000万だった民泊経営者の嘆き「コロナで1億円の損失です」
「30秒で400万円稼ぐ」猛者も。まだ伸びるTikTok市場の勝ち組とは?
afr***** | 22時間前
> コロナで売り案件増加。市場は買い手が有利に
つまり、これまで経営してきた企業家たちが、採算がとれないと
撤退する事業に、経営のイロハも知らないサラリーマンや、
別コメントで
> わしら役人もコロナのおかけで安く買収できてるわ
とか書いてる小役人が、手をだして 大やけどするということだね
返信0
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fuz***** | 18時間前
会社を売るときは、同業者ではなく、ど素人をおだてて高く売る。同業者は相場知ってるから、高く買ってくれない。基本です。
返信0
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mamad | 2時間前
黒字企業が売りに出ている理由を考えれば、買ってはいけないこと位わかるはず。
戦略無くして企業買収は成功しない。買ってからの改革は必須。
返信0
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フェアかどうかが、書き込みの基準 | 20時間前
Tranbiとか、名前出しちゃってる時点で
ステマ
&
買ったばっかで結果出てないから、成功の話じゃない。
返信0
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kjm***** | 20時間前
M&Aプラットフォーム「TRANBI」のステマ記事に見えますね。
返信0
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hap***** | 6時間前
企業経営を甘く見てはイケナイ
返信0
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hfj***** | 21時間前
54歳の決断スゴい!こういうのってできそうで出来ない。頭で考えて諦めてしまう人より行動できた人に一票。(=゜ω゜)ノ
返信0
8/7(金) 8:45配信
bizSPA!フレッシュ
木村さんが購入した整骨院は年中無休の営業で、リピーター客が多いという。初期投資の約1000万円は3年をかけて回収する予定
予断を許さない国内の新型コロナウイルスの流行状況。第2波は“あって当たり前”と考えるべきだろう。では、こうした状況下で「働き方」の視点で考える個人の防衛策としてできることは何か?
近年、注目を集める個人M&A。個人が企業や事業を買収して「社長になる」という、新たなキャリアの形として認知され始めている。
コロナ禍こそ固定費が小さい事業を買う
bizSPA!フレッシュ
都内で経理職に就く木村正さん(仮名・54歳)は、今年の3月末に個人M&Aで都内にある整骨院を約1000万円で買収した。
「まずは自己資金内で買えること、黒字経営というのを条件に、M&Aのプラットフォーム『TRANBI』で探しました。その条件でいろいろな業種を比較しましたが、整骨院は需要の高い業界で、ここは現場のスタッフだけでオペレーションが回るというのが理想に近かった。すでに2月にはコロナの影響があったので値下げ交渉の材料にはなりましたが、ほかからもアプローチされていたので値下げ交渉などせずに決めました」
譲渡後の4月は売り上げは前年比50%以下と赤字だったが、マイナス分は持続化給付金で補てんできた。それ以降は客足も戻りだして黒字が続いているという。
「やはりローコスト運営なのが赤字を減らせた要因ですね。固定費は毎月20万~30万円ですが、コロナ禍は宣伝費もかからず、スタッフ5人は業務委託契約の出来高払いなので人件費も抑えられていました。ただ盲点だったのが、キャッシュレス決済サービスの導入です。個人間の引き継ぎの手続きが面倒で、新しく契約し直そうとしたのですが、コロナで余計に時間がかかって大変でした」
副収入の選択肢を広げるための事業買収
木村正さん(仮名・54歳)
お店は最低限のダメージで済んだが、従業員にとって給料減であることに違いはない。そこで「普段よりも密にコミュニケーションを取るようにしていた」と話す。
「やはりオーナーがほっとくだけでは不満が溜まるので、2日に1回はお店に顔を出してアフターケアをしていました。できればスタッフも正社員にしたいのですが、収益を見ながら、まずは福利厚生から手厚くしようと考えています」
今後はコロナ第2波も心配されるなかで、将来戦略についてどう考えているのか。
「当面は無理せずに経営を続けていくことが先決ですが、ゆくゆくは2店舗、3店舗目と増やしていきたい。もともと副収入の選択肢を広げるために事業買収をしたんです。今は本業と不動産の家賃収入が安定していますが、60歳をすぎたら本業が難しくなるかもしれない。だからそれまでには収入の柱として育てていきたいですね」
コロナで売り案件増加。市場は買い手が有利に
高橋 聡氏
では、新型コロナの影響で倒産件数が増えるなか、M&A市場にはどのような変化が起きているのか。M&Aプラットフォーム「TRANBI」を運営するトランビ代表の高橋聡氏は「コロナ不況を譲渡理由にした売却案件が増え始めている」と話す。
「業種別で見ると、民泊関連事業の増加が特に顕著で、4月頃からは居酒屋やバーなど夜間営業の飲食店も増加傾向です。個人の購入案件として人気なエステや学習塾なども変わらず多く、これまではオリンピックに向けた好景気で売り手市場だったのが、今は買い手市場へと完全に逆転していますね。今は経営判断に迷っている会社でも、今後数か月で売却に踏み切るケースも出てくるでしょう。結果、買い手の選択肢が広がっていくのは間違いないでしょうね」
では今から個人M&Aを進めるなら、どういう戦略がいいのか?
「まずはコロナで冷えきった経済が、今後も完全には戻らないことを前提に考えるべき。今までと同じ経営方法では難しいので、オペレーティングシステムの変更やネット販売を導入して、新たなキャッシュを生むアイデアがあるかどうかが、カギでしょう」
会社を買収するときの注意点は?
買い手にとってチャンスが広がっていることも確かだが、リスクもあるM&Aだけに、注意すべきポイントは押さえておきたい。
「売る側はその分野での経験があるにもかかわらず売却という決断をしたわけですから、『コロナで安く買えてラッキー』という態度では危険しかないです。また、こういった買い手に有利な状況だけに、通常よりもオファー選びには慎重になっているオーナーも多い。一方的に買い叩こうとする姿勢が感じられたり、誠意のない対応をすると、実際に成約までこぎ着けるのは難しくなるでしょうね」
慎重に案件を見極めたうえで、挑戦するのもありだろう。
<取材・文/週刊SPA!編集部>
【高橋 聡】
トランビ代表取締役。’11年に事業継承・M&Aプラットフォーム会社を開始。著書に『起業するより会社は買いなさい サラリーマン・中小企業のためのミニM&Aのススメ』(講談社)
bizSPA!フレッシュ 編集部
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月収1000万だった民泊経営者の嘆き「コロナで1億円の損失です」
「30秒で400万円稼ぐ」猛者も。まだ伸びるTikTok市場の勝ち組とは?
afr***** | 22時間前
> コロナで売り案件増加。市場は買い手が有利に
つまり、これまで経営してきた企業家たちが、採算がとれないと
撤退する事業に、経営のイロハも知らないサラリーマンや、
別コメントで
> わしら役人もコロナのおかけで安く買収できてるわ
とか書いてる小役人が、手をだして 大やけどするということだね
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fuz***** | 18時間前
会社を売るときは、同業者ではなく、ど素人をおだてて高く売る。同業者は相場知ってるから、高く買ってくれない。基本です。
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mamad | 2時間前
黒字企業が売りに出ている理由を考えれば、買ってはいけないこと位わかるはず。
戦略無くして企業買収は成功しない。買ってからの改革は必須。
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フェアかどうかが、書き込みの基準 | 20時間前
Tranbiとか、名前出しちゃってる時点で
ステマ
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買ったばっかで結果出てないから、成功の話じゃない。
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kjm***** | 20時間前
M&Aプラットフォーム「TRANBI」のステマ記事に見えますね。
返信0
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hap***** | 6時間前
企業経営を甘く見てはイケナイ
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hfj***** | 21時間前
54歳の決断スゴい!こういうのってできそうで出来ない。頭で考えて諦めてしまう人より行動できた人に一票。(=゜ω゜)ノ
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