ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第96巻-3ヨルダン川西岸

2007-09-21 23:33:46 | 第096巻~第100巻

■ヨルダン川西岸(第326話) 発表1990年9月

評価   ★★★

依頼人   イスラム原理主義組織

ターゲット イスラム原理主義組織幹部「イーグル」

報酬    不明

今回弾丸発射数       1/ 通算弾丸発射数 1,769

今回殺害人数         1/ 通算殺害人数   3,917

今回まぐわい回数     0/  通算まぐわい回数    95

<ストーリー>
ヨルダン川西岸。イスラエルの占領が続く戦乱のこの地では反イスラエル抵抗運動(インティファーダ)が頻発していた・・・

<この一言>
能書きは無用だ・・・

<解説>
ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区。イスラエル占領下のこの地では、反イスラエル抵抗運動(インティファーダ)が頻発していた。

イスラム原理主義組織構成員「アーデル」は、イスラエルの国内治安諜報組織「シャバク」に捕らえられる。しかし、アーデルはシャバクの工作員であり、イスラム原理主義組織の情報を内通していた。アーデルは組織の幹部である通称「イーグル」が密会に参加するとの情報をシャバクにもたらす。
シャバクはアーデルの情報通り組織の秘密会議の現場を押さえ、イーグルを含むメンバーを拘束する。組織側はイスラエル側の尋問・拷問によりイーグルから秘密が漏れることを恐れ、口封じのためゴルゴにイーグル殺害を依頼する。

ゴルゴは、「背後に回った男を殴りつけた」との理由でシャバクに拘束される。留置でイーグルの所在を確認したゴルゴは、釈放後500m離れたモスクからイーグルを狙撃する。

複雑に絡むパレスチナ問題を取り上げた作品。しかし、ゴルゴの活躍は凡庸なものであり、特筆すべき点はない・・・

ズキューン

ゴルゴ13 (96)巻掲載
ゴルゴ13 (146)巻(最新刊)
★ゴルゴ・グッズ紹介 デイブ・マッカートニーの店★

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ゴルゴ13第96巻-2情報漏洩源

2007-09-20 23:45:01 | 第096巻~第100巻

■情報漏洩源(第325話) 発表1991年6月

評価   ★★★

依頼人  ①モサド(イスラエル中央情報局)長官デール ②西ドイツ首相

ターゲット ①キム・フィルビー ②BND(西ドイツ連邦情報局)内部の情報漏洩源

報酬    ①不明 ②不明

今回弾丸発射数       3/ 通算弾丸発射数 1,768

今回殺害人数         2/ 通算殺害人数   3,916

今回まぐわい回数     0/  通算まぐわい回数    95

<ストーリー>
西ドイツ連邦情報局(BND)内部の情報漏洩源(ディープ・スロート)を見つけ出し、始末せよという依頼にゴルゴは・・・

<この一言>
情報源を教えてくれ・・・

<解説>
西ドイツ連邦情報局(BND)からの情報漏れが発覚。情報漏洩源は幹部クラスの大物ということは判明したが、裏切り者の正体を掴むことのできない西ドイツ首相は、ゴルゴに情報漏洩源(ディープ・スロート)を探し出し、抹殺することを依頼する。

ベルリンの壁崩壊により東西統一への展望が開けたドイツを巡って、各国の諜報機関が蠢く。西ドイツに潜入し、東ドイツに情報をもたらしていたスパイをなびかせようと、諜報機関が暗躍するなか、BND内のディープ・スロートにKGBが接触を試みる。従来東ドイツに流していた情報を今後はソ連に提供することで合意したディープ・スロートは、直後ゴルゴの銃弾の前に倒れる。ディープ・スロートの正体はBNDソ連・東欧情報局長「シャーロッテ・パイヤール」であったが、KGBとの接触の現場をゴルゴに押さえられ正体を見破られたのである。

モサドの”ハイド”はディープ・スロートの仲介役を務めていたが、ゴルゴにディープ・スロートの正体を隠し、虚偽の申告を行った。ゴルゴを手玉に取ったと思ったハイドであるが、ゴルゴに警告の弾丸を打ち込まれるハメになる。

ディープ・スロートが秘密の情報源を意味するようになったのは、ウォーター・ゲート事件で内部告発を行ったアメリカ政府高官をディープ・スロートと呼んだのが始まり。ちなみにディープ・スロートとは、ポルノ映画のタイトルである。本作ではディープ・スロートに「ゴルフクラブの柄」の意味もあると注記されており、ゴルフクラブの柄にマイクロフィルムを隠すというトリックが使われている。

ズキューン

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ゴルゴ13第96巻-1ノー・リレーション

2007-09-17 23:30:34 | 第096巻~第100巻

■ノー・リレーション(第324話) 発表1992年5月

評価   ★★★

依頼人  テキサコ、ITT、ダウ・ケミカル等の社外重役、財務省・国務省・CIAの要職を歴任した男

ターゲット リチャード・マクガバン/グレタ・アントヌッティ

報酬    不明

今回弾丸発射数       2/ 通算弾丸発射数 1,765

今回殺害人数         2/ 通算殺害人数   3,914

今回まぐわい回数     0/  通算まぐわい回数    95

<ストーリー>
1963年11月22日、J・F・ケネディ大統領が暗殺された。未だ解明されていない大統領暗殺事件の機密を守る男の殺害依頼がなされる・・・

<この一言>
ある機密とか、あの事件とか、あいまいな説明は、やめろ・・・

<もう一言>
能書きはいい・・・

<解説>
未だ解明されていないJ・F・ケネディ大統領暗殺の謎。アメリカ政財界の中枢にいる男が、ケネディ暗殺に関する秘密保持を担ってきた「リチャード・マクガバン」の殺害を決断、ゴルゴに殺害依頼を行う。同時に、マクガバンが利用する女性暗殺者「グレタ・アントヌッティ」もケネディ暗殺の秘密を知りすぎた為に、ゴルゴのターゲットに加えられる。

グレタ・アントヌッティはマクガバンの指令を受け、サンフランシスコのホテルを予約する。しかし、そのホテルには同姓同名の「グレタ・アントヌッティ」が予約を入れており、ホテルの手違いで無関係のグレタが暗殺者グレタの部屋に宿泊することに。暗殺者グレタ宛の秘密のメッセージを受けとってしまったグレタは、自身に危険が及ぶの察知、暗殺者グレタから逃げ回る。

一方、暗殺者グレタは、ゴルゴに狙われていることを突き止め、無関係のグレタをゴルゴが殺すように仕向ける。しかし、ゴルゴは暗殺者グレタを無関係のグレタの面前で仕留め、さらにはマクガバンも葬り去る。

映画「JFK」の公開に合わせ、ケネディ大統領暗殺に関わる関係者の始末を描く作品。 ゴルゴのターゲットと同姓同名の人物が登場するドタバタ劇が面白い。ゴルゴは「ある機密とか、あの事件とか、あいまいな説明は、やめろ・・・」と指示代名詞の多様を咎めているが、その直後ゴルゴが「あの墓地」と言っているのはご愛嬌だ。ゴルゴ・シリーズでケネディ暗殺を取り上げた作品には第21巻-1『統計解析射撃』があるが、ケネディ暗殺にゴルゴは無関係ということが明かされている。

ズキューン

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ゴルゴ13第95巻-3安全地帯の亡霊

2007-09-15 13:33:18 | 第091巻~第095巻

■安全地帯の亡霊(第323話) 発表1992年3月

評価   ★★★

依頼人  ゲオルグ・ギュンター

ターゲット エリッヒ・ラインハルトの頭蓋骨の犬歯

報酬    不明

今回弾丸発射数       1/ 通算弾丸発射数 1,763

今回殺害人数         0/ 通算殺害人数   3,912

今回まぐわい回数     0/  通算まぐわい回数    95

<ストーリー>
ベルリン以外で同一地区が統一分割されていたドイツ「メガラロイガ村」。東西分断の壁が取り壊されることになり・・・

<この一言>
俺への依頼に、修飾はいらない・・・必要な事実が伝わればいい・・・

<もう一言>
掘り出してもらいたくない”過去”と、いうわけか・・・

<解説>
ドイツ「メガラロイガ村」は、ベルリン以外で同一地区が東西分割された村として知られているが、東西ドイツ統合によりメガラロイガ村の壁がとりこわされることになった。

ドイツ連邦議員「エリッヒ・ラインハルト」は、メガラロイガの壁が取り壊されることを知ると、自身の過去が暴かれることを恐れ行動を起こす。旧東ドイツの「ゲオルグ・ギュンター」は、国家保安省「コッホ」の命令でベルリンに潜入しエリッヒ・ラインハルトを殺害、以降ラインハルトに成り代わって連邦議員にまで登り詰める。ベルリン潜入直後より、コッホからギュンターへの連絡は途絶えると、ギュンターは東ドイツのイデオロギーを捨て、ラインハルトとしての人生を歩む。真のラインハルトの死体はメガラロイガ村の壁に埋め込まれていたが、ラインハルトには特殊な虫歯の治療痕があり、壁の取り壊しによりラインハルトの死体が見つかれば、ギュンターが偽ラインハルトであることが発覚してしまう。ギュンターはゴルゴにラインハルトの死体の”歯”の狙撃を依頼する。

壁が取り壊され、ラインハルトの頭蓋骨が顕わになると、ギュンダーは虫歯の治療痕を見つけゴルゴに合図を送る。ゴルゴは頭蓋骨の”犬歯”を狙い撃ち、ギュンダーの依頼を遂行する。

ベルリン以外にも東西分断されていた場所があったとは驚きである。”壁”の崩壊が冷戦の終結を象徴しており、ゴルゴへの依頼も冷戦の後始末に移行しつつある。時代のターニングポイントを暗示している作品だ。

ズキューン

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ゴルゴ13第95巻-2円い村

2007-09-12 23:50:58 | 第091巻~第095巻

■円い村(第322話) 発表1991年12月

評価   ★★

依頼人  不明(ユダヤ人男性)

ターゲット ユダヤ人部隊の英雄”フィリップ・ベロー”

報酬    不明

今回弾丸発射数       2/ 通算弾丸発射数 1,762

今回殺害人数         1/ 通算殺害人数   3,912

今回まぐわい回数     0/  通算まぐわい回数    95

<ストーリー>
イスラエルのモシャバ・ナハラル。円形の村の中心部に据えられた演台にナチス抵抗運動のヒーロー”フィリップ・ベロー”が立つ。ゴルゴがベローを狙撃するとの情報がもたらされるが・・・

<この一言>
十一月二十日・・・ヒトラーが、ベルリンの地下壕に入った日、か・・・

<解説>
イスラエル「モシャバ・ナハラル」。円形のこの村の中心部には広場があり、広場に達する道は縦横の2本のみ。ヒトラーが地下壕に入った11月20日、ナチス抵抗運動で名を馳せた”フィリップ・ベロー”氏がこの広場で演説を行う。しかし、ベローにはユダヤ人をナチスに売ってアメリカに逃れたという疑惑がつきまとっており、ベローを裏切り者と思う者がゴルゴにベロー殺害を依頼したとの情報が流れる。

警備を固める警察の動きをあざ笑うかのように、ゴルゴは狙撃ポイントと思われる場所に手がかりを残す。ホテルの一室にスコープとライフルを置き去りにし、賃貸アパートにも予約の痕跡を残し弾丸通過点にウォッカの瓶を放置、さらにはビデオに自らの姿を撮影させるなど、露骨に犯意を表明する。

ベローが演台に立つや、銃弾がベローのこめかみを捉える。ゴルゴはホテルの非常階段に設置した銃を狙い撃ち、その銃から発射された弾丸でベローを狙ったのである。

これまで兆弾を利用した狙撃は何度か登場したが、”中継狙撃”は今回がはじめての登場。意外な殺害方法に驚かされる。しかし、これほどまでに遺留品を残し、自らの犯行を誇示するゴルゴの行動には疑問を抱かざるを得ない。刑事が到着する直前まで素手でスコープを扱っており、ホテルに残したスコープとライフルには、ゴルゴの指紋が残っているのではなかろうか?ウォッカを燃焼させて空気抵抗をなくし射程距離を伸ばしたり、中継狙撃を行ったりとギミックに富んだ内容ではあるが、ゴルゴの行動に納得できない作品だ。

ズキューン

ゴルゴ13 (95)巻掲載
ゴルゴ13 (146)巻(最新刊)
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