ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

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ゴルゴ13第97巻-1覚醒・クーデターの謎

2007-09-23 23:54:12 | 第096巻~第100巻

■覚醒・クーデターの謎(第327話) 発表1991年11月

評価   ★★★★

依頼人   ボリス・エリツィン

ターゲット ソルコフ大佐

報酬    9,000,000,000ルーブル相当の現金(ドル?)

今回弾丸発射数       7/ 通算弾丸発射数 1,776

今回殺害人数        16/ 通算殺害人数   3,933

今回まぐわい回数     0/  通算まぐわい回数    95

<ストーリー>
1991年8月、ゴルバチョフ大統領の休暇中にクーデターが発生。クーデターは失敗に終わったが、エリツィンとゴルゴは・・・

<この一言>
無気力化したクーデターを・・・エリツィンが制圧する・・・と、いうわけか?・・・

<解説>
1991年8月、ソ連軍「ソルコフ大佐」がゴルバチョフ失脚を狙いクーデターを企てる。ソルコフ大佐は保守的思想でソビエト連邦大統領ゴルバチョフの改革路線を批判し、ウクライナに飛ばされていた。

虎視眈々とゴルバチョフの後釜を狙うロシア共和国大統領「エリツィン」は、クーデターの情報を聞きつけると、クーデターを制圧することで求心力を失ったゴルバチョフの後任の座を射止めるべく、ゴルゴにクーデター軍ソルコフ大佐の殺害を依頼する。

ウクライナに飛ばされたウクライナ地方の血を引く「ニコライ」、ニコライの旧友でウクライナ独立運動を展開する「ナーシャ」は、ゴルゴに遭遇、クーデター軍と一戦を交える。ゴルゴはニコライをエサにソルコフ大佐をおびき寄せ、戦車の主砲内に弾丸を撃ち込んで戦車ごと撃破、ソルコフ大佐を殺害する。ナーシャは、ウクライナ独立運動内に潜むスパイで、軍とも反目する旧体制維持派であった。ゴルゴに正体を見抜かれたナーシャはゴルゴに刃向かったために殺害される。廻りに翻弄され続けるニコライだけが、ソ連の政局を見ることができるのは皮肉である。

ソビエト連邦末期の所謂「8月クーデター」を描いた作品。クーデターに乗じてその後エリツィンが権力を掌握するのは、歴史の示す通りである。エリツィンの陽気さと腹黒さがリアルに描かれているのが興味深い。ゴルゴへの依頼金は、ロシア共産党の資産に相当する90億ルーブル相当であるが、エリツィン自ら「安心してくれ、ルーブルじゃあないよ、ははは」と笑い飛ばしているのが可笑しい。

ズキューン

ゴルゴ13 (97)巻掲載
ゴルゴ13 (146)巻(最新刊)
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