ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第94巻-4アンコールの微笑

2007-09-10 23:54:14 | 第091巻~第095巻

■アンコールの微笑(第320話) 発表1991年3月

評価   ★★★

依頼人  ユネスコ

ターゲット 香港の貿易商「チョウ・イーソー」/盗掘一味のブレーン

報酬    不明

今回弾丸発射数       5/ 通算弾丸発射数 1,754

今回殺害人数         4/ 通算殺害人数   3,910

今回まぐわい回数     0/  通算まぐわい回数    95

<ストーリー>
カンボジア・プノンペンのアンコール遺跡は、盗掘が繰り返され文化遺産が荒れる一方であった。遺跡保護を推進するユネスコは・・・

<この一言>
一つ、確認しておくが、標的のチョウに渡ったレプリカの罠は・・・間違いなのだな・・・?

<解説>
カンボジア・プノンペンから240キロ。そこには東洋最大の石造遺跡であるアンコール遺跡が遺されている。しかし、遺跡の風化、度重なる戦乱に加え盗掘が相次ぎ、遺跡は荒れるがままになっていた。

考古学者「モーア」教授は、ユネスコから派遣されアンコール遺跡の保護活動にあたっていた。旧友の「ジャマン」とともに遺跡保護にあたるモーアであるが、その間にも盗掘一味により貴重な石像が奪われてしまう。

ジャマンは盗掘一味の黒幕である香港の貿易商「チョウ・イーソー」を罠にはめることを企てる。その存在が記録されているものの、未だ発見されていない”東洋のビーナス”像が発見されたとの偽情報を流し、”東洋のビーナス”のレプリカをチョウに盗ませ、その一部始終を記録して公開する作戦にでる。しかし、ジャマンは作戦途中にチョウの部下によって殺されてしまう。ユネスコはゴルゴにチョウの殺害を依頼するが、モーア教授はゴルゴへの殺害リストに、チョウに考古学的知識を授けるブレーンの殺害を加えるよう進言する。

ゴルゴは屋敷に隠れたチョウを殺害した後、東洋のビーナスを発見したというモーア教授の息子「ジャレット」の会見場に訪れる。モーア教授らは東洋のビーナスのレプリカに赤外線に反応するクロロフィル溶液を塗ることで偽物の証拠を残していた。ゴルゴはジャレットが発見したという東洋のビーナスが、モーアの作成した偽物であることを確認した後、ジャレットがチョウのブレーンであると判断し、ジャレットの眉間を射抜く。モーア教授は実の息子の殺害依頼をしたことになったのである。

本作は1991年発表であるが、翌1992年アンコール遺跡は世界遺産に登録される。また、本作では新発見に重きを置いた考古学のスタンスに疑問を呈しているが、2000年に日本で「旧石器捏造」事件が発生。ゴッドハンドの異名を持ち新発見を連発させていた学者が、実は自分で埋めていた偽石器を掘り返して新発見としていた自作自演が発覚した事件は、記憶に新しい。いずれも、本作の内容を歴史が追従することになり、ゴルゴシリーズのテーマの広さが伺われる。

ズキューン

ゴルゴ13 (94)巻掲載
ゴルゴ13 (146)巻(最新刊)
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