■宴の終焉(第496話) 発表2003年1月
評価 ★★★
依頼人 キングCIA長官長官
ターゲット FBI金庫内の書類の焼却
報酬 不明
今回弾丸発射数 5/ 通算弾丸発射数 2,900
今回殺害人数 0/ 通算殺害人数 5,304
今回まぐわい回数 0/ 通算まぐわい回数 116
<ストーリー>
アメリカ『シェンロン社』の破綻を契機に、大統領とシェンロン社の黒い繋がりが炙り出される。大統領ファミリーは証拠隠滅にゴルゴを起用するが・・・
<この一言>
いかなる守りも、管理者が自信を持ちすぎたその瞬間から、崩壊が始まるものだ・・・
<もう一言>
俺は・・・お前たちのやった事を、気にはしていない・・・
<解説>
アメリカ最大のエネルギー会社『シェンロン社』が粉飾決算で破綻した。上院内総務はシェンロン社とアメリカ大統領の不適切な関係を炙り出そうと調査を進める。ボブはFBIの友人とともに、シェンロン社をはじめとする不正蓄財の温床となったケイマン島のBCCI(国際商業信用銀行)の資料をCIAから盗みだし、FBIの金庫に保管する。
資料を奪われたCIAはBCCIを用いた不正支出や大統領の不正蓄財の証拠が公になることを恐れ、ゴルゴに資料の焼却を依頼する。FBIの金庫は150ミリの鋼鉄に覆われており、耐熱耐火処理が施されており、資料を焼却するにはゴルゴに頼るしかなかったのである。
ゴルゴは盟友デイブ・マッカートニーに150ミリの鉄鋼を打ち抜く特殊弾を作らせる。特殊弾で金庫に穴を開けた後、焼夷弾を撃ち込み資料を焼却したゴルゴは、CIAの金庫にも同様の攻撃をしかける。ゴルゴのカネの動きを記した資料がCIAの金庫に保管されていることをゴルゴは許さなかったのである。
エンロン社の破綻と、ブッシュ・ファミリーの蓄財を題材にしたストーリー。実際の経済事件を題材にブッシュ・ファミリーを批判的に描いているあたり読み応えがあるのだが、特殊弾で金庫の壁を打ち抜くというのはいささかやり過ぎのような気がしないでもない。デイブ・マッカートニーの登場がファンには嬉しいところ。ゴルゴの依頼を100%遂行しないデイブが描かれるのは今回が初めてであろう。ゴルゴもおとなしく引き下がったところを見ると、デイブへの注文が100%達成されるのはムリと踏んでいたのであろうか。デイブ・マッカートニーの登場は今回で9回目。以下にデイブ登場作品を記す。
①第7巻-1『AT PIN-HOLE!』
②第39巻-1『軌道上狙撃』
③第54巻-2『穀物戦争 蟷螂の斧』
④第75巻-1『G線上の狙撃』
⑤第94巻-3『クラウン夫妻の死』
⑥第130巻-2『死刑執行0:01AM』
⑦第144巻-1『神の耳・エシュロン』(名前のみ登場)
⑧第145巻-3『殺人劇の夜』
⑨第150巻-1『宴の終焉』
ズキューン
ゴルゴ13(150) 巻掲載
ゴルゴ13(155) 巻(最新刊)
★ゴルゴ・グッズ紹介 デイブ・マッカートニーの店★
そういえば、公式ガイド本『THE ゴルゴ学』の冒頭には、ゴルゴ13の面倒な依頼を完遂すべく奔走するデイブ・マッカートニーにスポットを当てた描き下ろし番外編『武器屋の長い午後』が収録されていますが、管理人様は読まれたでしょうか?
それにしても、大型の12.7mmライフルを背負って階段を駆け上がるゴルゴ13が息を切らしていたのは・・・・・・歳?(笑)
ところで、150ミリの鉄鋼はいいとして、残りのコンクリートはどうなったのでしょうか?
本日の一句「ゴルゴンが、背負っていたのは、滑砲」
>番外編『武器屋の長い午後』
読みました。オール・カラーというのが嬉しいですね。デイブがエッチな雑誌を見ているのが可笑しい(笑)若いな~
>残りのコンクリートはどうなったのでしょうか?
この話の分りにくいところです。
FBIの金庫の方は、ゴルゴが工作をしてコンクリートを取り払っていましたね。
しかし、CIAの場合は・・・?
同様の工作をしたのでしょうか?謎です(笑)
今回用いた特注ライフル(もはや大砲だ)は、ゴルゴをしてヒーコラ言わせたほどの重さでしたが、
以前紹介した「GUN」別冊号で対戦車ライフルを紹介してたので比較できるかと思いスペックを調べてみました。
モーゼル1918(独) 長さ170㎝ 重さ16.3kg 口径13㎜
97式(日本) 長206㎝ 重68㎏ 径20㎜
(ちなみにフルオート・・・)
ラティ(フィンランド) 長207㎝ 重57㎏ 径20㎜
ソロサーンS18/1000(スイス)
長216㎝ 重50㎏ 径20㎜
カタログ上では2~30㎜の装甲を貫けたそうですが、150㎜は・・・
(技術の進歩ですかね?)
あと、CIAの方も同じ手口とは限らないのでは?
「重要資料だ」とか言って時限発火式のナパームでも持ち込んだのかもしれません。
詳細データ、ありがとうございます。
対戦車ライフル、重いんですね・・・。
>CIAの方も同じ手口とは限らないのでは?
確かに!『時限発火式のナパーム』恐いですね~
大きな米袋並みの重さの物を背負って階段を延々駆け上がることを想像すると、ゴルゴ13といえども楽じゃないでしょうね。
ところで、『武器屋の長い午後』はこのブログのどこかで紹介する予定はあるのでしょうか? 本編外の作品なので入れる場所が難しそうですが・・・
>『武器屋の長い午後』はこのブログのどこかで紹介する予定はあるのでしょうか?
番外編として紹介したいですね。もっと更新頻度を上げて、様々なゴルゴ情報を提供したい、と思っているのですが・・・構想は色々とありますので気長にお待ち下さい(笑)
またまたウィキで調べました。
ダネル社のライフルですね。銃器には明るくないのですが、ウィキの説明『見晴らしがよく広大な南アフリカの草原では、戦闘での対峙距離が長くなる傾向があり、長射程の火器が求められていた』に納得。
理由は、ブルパップ型だからです。
wikiでKSVKを調べました。やはり貫通させる、というのが特徴の銃器なのですね。大型ライフルとありますが、ライフルの定義とは?大砲との違いは?というのが銃器初心者の疑問です(笑)そもそも、大砲というのはおおざっぱすぎる言葉なのでしょうね・・・
作中で言われていましたがAPFSDS(装弾筒付翼安定徹甲弾)と同じ原理の特殊弾にそれを発射するための専門の構造をした機関部
そして12kgでは到底息を切らさないだろうゴルゴ(軍隊じゃ40kg背負うのが本番だとか)がゼイゼイ言ってるところから見てこの銃の重量はそれ以上か!?
20mmではまだ足りないだろう・・・ひょっとして30mm超えてるのか!?