ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第39巻-1軌道上狙撃

2007-01-18 02:20:03 | 第036巻~第040巻

■軌道上狙撃(第138話) 発表1978年9月

評価     ★★★★★

依頼人   アメリカ大統領

ターゲット 人工衛星”ダモクレスII”

報酬    $1,000,000

今回弾丸発射数      2/ 通算弾丸発射数 911

今回殺害人数        1/ 通算殺害人数   811

今回まぐわい回数    0/  通算まぐわい回数  70

<ストーリー>
アメリカの軍事衛星”ダモクレスII”が事故で制御不能に。大統領直々の依頼は宇宙空間でのダモクレスIIの狙撃だった・・・

<この一言>
課題を遂行するには命令系統は単純なほうがいい・・・おれが引き受けるとすればおれに命令する者はいらないし、おれの命令を聞けない者いらない・・・

<もう一言>
今、必要なのは試作品じゃない。正確、確実に作動する道具だ・・・

<解説>
ゴルゴ、宇宙へ!ゴルゴ史上最も壮大な作品と言っても過言ではない本作は、宇宙空間での狙撃・宇宙漂流の危機・宇宙からの帰還とスリリングなストーリー展開で読み手を魅了する。アメリカ大統領、CIA長官(フーバーか?今までと顔つきが違うような・・・)、デイブ・マッカートニー( 第7巻-1『AT PIN-HOLE!』 参照)と登場人物も豪華だ。

アメリカ軍事衛星”ダモクレスII”が事故で制御不能に陥る。軍事衛星の存在が白日のもとに晒されるのをさけるため、大統領はダモクレスIIの破壊工作を決断する。宇宙空間での”ダモクレスII”狙撃というゴルゴ以外に遂行は不可能と思われるこのミッションを、大統領直々に依頼する。ゴルゴは、世界屈指の銃職人”デイブ・マッカートニー”を巻き込み、宇宙空間で発射可能な無反動M16を完成させる。しかし、人種差別主義者”ファーガソン准将”は「有色人種を宇宙に行かせるべきではない」として陰謀を企てていた。

宇宙遊泳をしながら”ダモクレスII”を狙撃、宇宙カプセルに戻ろうとしたゴルゴだが、船外活動装置が故障し宇宙空間を漂流する事態に陥る。ファーガソンが船外活動装置に手を加え、故障するように細工をしていたのであるが、ゴルゴは機転を効かし、酸素ボンベを推進器がわりにすることで、宇宙カプセルにたどり着く。宇宙カプセル内で喘ぐゴルゴの表情に、事態の深刻さが伺える。

無事に宇宙カプセルは地球に帰還するが、カプセルにはゴルゴの姿はない。ファーガソンは自らの陰謀が功を奏し、ゴルゴを宇宙空間で抹殺できたとぬか喜びするが、ゴルゴの姿を捕らえ自身の死期を悟る。

宇宙空間での緊迫した展開、ゴルゴの名セリフの数々、デイブの献身的な協力、狂信的なファーガソン、新聞記者ショプレイのサイドストーリー等々本作の魅力は枚挙に遑がない。荒唐無稽さがまったく不自然ではない本作は、綺羅星の如く輝く名作である。

ズキューン

ゴルゴ13 (39)巻掲載
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