ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第101巻-3カオスの帝国

2007-10-17 23:41:10 | 第101巻~第105巻

■カオスの帝国(第342話) 発表1993年1月

評価   ★★★★

依頼人  ①アイリーン・ジョゼフソン②人権擁護団体③ブラントン未亡人

ターゲット ①レーガン大統領報道官ジム・ブライトン②③アイリーン・ジョゼフソン

報酬    ①不明②不明

今回弾丸発射数       2/ 通算弾丸発射数 1,887

今回殺害人数         2/ 通算殺害人数   4,041

今回まぐわい回数     1/  通算まぐわい回数    96

<ストーリー>
無秩序に見える現象も実は一定のパターンを成しているというカオス理論。カオス理論を社会学に応用し、群衆を一定方向に導くことでゴルゴの狙撃を阻止しようとする社会学者が現れ・・・

<この一言>
俺が最適かどうかは、依頼内容による・・・

<もう一言>
俺の評価に対する気遣いなど無用だ・・・

<さらに一言>
それが用件なら警察へ行け・・・
狙撃以外の用件なら、他をあたれ・・・

<解説>
UCLAの「アイリーン・ジョゼフソン」は社会カオス理論の提唱者として名高い女性学者。無秩序に見える現象も一定のパターンが見受けられることに着目したカオス理論を群集心理に応用して人々の行動を予測・誘導する社会カオス理論を唱えたアイリーンは、レーガン大統領報道官ジム・ブライトン狙撃事件、ブライトン法案可決後のニューヨーク暴動を自らの理論を駆使して創出する。

社会カオス理論確立のためさらなる実験データを得ようと、アイリーンはゴルゴを利用することを思い立つ。リベラル派のデモ対して妨害を企てるようKKKに依頼する一方で、KKKへの接触を人権擁護団体に自らリーク。人権擁護団体がゴルゴに自身の狙撃をするよう仕向ける。社会カオス理論で群衆を誘導しゴルゴの狙撃を失敗に終わらせるような計画を立てる。自らの命を賭けて社会カオス理論の正しさを証明しようというのだ。

ゴルゴはブライトン未亡人に呼び出され、アイリーンの狙撃を依頼されるが、既にアイリーンの狙撃依頼を受けているため未亡人の申し出を断る。しかし、未亡人に対しデモ当日にアイリーンに接触するように誘導するゴルゴ。デモ当日、未亡人はアイリーンに詰め寄り衆人の注意を惹きつける。アイリーンのシナリオではカオス理論が群衆を導きゴルゴの狙撃を妨害するはずが、未亡人という特異点の発生によりシナリオが崩れてしまい、アイリーンはゴルゴの標的となって最期を迎える。ゴルゴをシナリオにのせたはずが、ゴルゴの創出したカオスがアイリーンのシナリオを崩したのである。

アメリカの恥部・暗部である事件を、陰謀として描いたシナリオが素晴らしい。また、天才社会学者が美貌の女性でしかも淫乱であるという設定が、男性読者のカオスを誘発して飽きさせない。ゴルゴも第91巻-1『黄色い害虫』以来のまぐわいとあって、アイリーンと濃密なからみを見せている。どうでもいいことだが、ゴルゴはこの間SPコミックス掲載順で41話セックスレスであり、ここまでのセックスレス最長記録である・・・

ズキューン

ゴルゴ13 (101)巻掲載
ゴルゴ13 (146)巻(最新刊)
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