ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第99巻-3THE SILENT ARMY

2007-10-05 23:52:44 | 第096巻~第100巻

■THE SILENT ARMY(第335話) 発表1992年7月

評価   ★★★

依頼人  国連レバノン暫定軍コンウェイ曹長、ノルプ

ターゲット イスラエル国防軍ダニエル大佐

報酬    不明

今回弾丸発射数       1/ 通算弾丸発射数 1,837

今回殺害人数         1/ 通算殺害人数   4,008

今回まぐわい回数     0/  通算まぐわい回数    95

<ストーリー>
レバノンに駐留する国連レバノン暫定軍。イスラエル軍と相対する暫定軍は、専守防衛の原則を忠実に守る「静かな軍隊」である・・・

<この一言>
同時に用件を聞くほど、俺は器用じゃあない・・・話すのは一人でいい・・・

<もう一言>
俺は、与えられた条件の、技術的な範疇にしか、興味はない。

<解説>
レバノンに駐留する「国連レバノン暫定軍」。1978年よりレバノンに駐留し、イスラエル軍の撤退の確認とレバノンの安全確保のために活動するこの国連軍は、しかし、中立が大原則で交戦を目的としておらず、最低限の武器を携行するのみで専守防衛に徹していた。

イスラエル軍「ダニエル大佐」により仲間を殺された国連軍の「コンウェイ曹長」と「ノルプ」は、敵を討つためにゴルゴに接触、ダニエル大佐の殺害を依頼する。しかし、この依頼は次の3点の理由により非常に難度の高いミッションであった。
①国連軍は正当防衛と認められる攻撃しかできない
②国連軍が銃を撃つ場合、空に向かってしか撃てない
ダニエル大佐は危険回避のため500m以内に銃器を持った人間を近づけない

一兵卒になりすましたゴルゴが参加する国連軍は、イスラエル軍と交わる。しかし、武器使用が制限されている国連軍は、素手でイスラエル兵士と殴りあうしかない。事態を沈静化させるため、ゴルゴは空に向かって引き金を引く。しかし、空高く撃ちだされた弾丸は、放物線を描きダニエル大佐の眉間を射抜いていた。威嚇射撃に見せ掛けてダニエル大佐を仕留めたゴルゴの奇跡的狙撃が本作最大の見所と言っていい。

国連平和維持活動の課題を浮き彫りにする本作。日本の国際貢献と自衛隊の海外派遣について問題提起する本作は、発表より15年経った今日でも色あせてはいない。そしてまた、この問題に対する我々の認識は未だ対岸の火事の域を出ておらず、それゆえ、日本の進むべき方向に対するコンセンサスを形成できずにいる。

ズキューン

ゴルゴ13 (99)巻掲載
ゴルゴ13 (146)巻(最新刊)
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