■東欧の激動・六日間革命(第299話) 発表1990年6月
評価 ★★★
依頼人 反政府運動組織
ターゲット チャウシェスク大統領夫妻の影武者/秘密警察 ミハイル・ベリンデ将軍
報酬 不明(狙撃料+依頼変更にともない当初狙撃料の50%を上乗せ)
今回弾丸発射数 5/ 通算弾丸発射数 1,687
今回殺害人数 5/ 通算殺害人数 3,832
今回まぐわい回数 1/ 通算まぐわい回数 94
<ストーリー>
ルーマニア・チャウシェスク政権崩壊!激動の六日間にゴルゴはいかに関与したのか・・・
<この一言>
入って来た敵が死ぬか、俺がやられるかは、その時のただの状況にすぎない・・・
<もう一言>
体型は同じでも、文官と武官ではその筋肉の動きがまったく違うものだ・・・
<解説>
1989年12月、ルーマニア・チャウシェスク政権が崩壊した。政権崩壊前、反政府運動組織はゴルゴに殺害依頼を行う。その依頼内容は、「チャウシェシュク大統領夫妻の影武者」の殺害と秘密警察「ミハイル・ベリンデ将軍」の殺害であった。
チャウシェスク体制の崩壊が近いと読んだ反政府運動組織は、体制崩壊後に「ベリンデ将軍」が「チャウシェスク大統領夫妻」の影武者を操って権力維持を図ることを恐れ、ゴルゴに影武者の殺害を依頼したのである。
市民運動に政府軍も加わり、いよいよチャウシェスク政権は追い詰められる。一方、体制維持を図るベリンデ将軍は、影武者とともに打開策を検討する。市民運動の圧倒的な勢いと、先を見いだせぬベリンデ一派の焦燥の対比が、革命前夜の緊迫感をあぶり出す。
国営放送局が占拠され、チャウシェスク逮捕が報じられると、ベリンデ将軍は行動を開始する。ベリンデ将軍がマスクを剥ぐと、その下にはチャウシェスクに瓜二つの顔が現れる。ベリンデ将軍こそがチャウシェスクの影武者だったのである。
ソ連に亡命すべくリコプターを要請する影武者一派だが、無線を傍受していたゴルゴはヘリコプターで影武者一派の元へ現れ、影武者以下を殺害する。
チャウシェスク体制崩壊を題材にした作品。緊迫した革命前夜のルーマニアが描かれており、非常にスリリングな内容。1980年代後半から、ゴルゴシリーズは時事問題を題材にした作品が増えている。東西冷戦構造が崩れ、東西陣営の対決・諜報戦という題材が描きにくくなった面もあろうが、エポックメイキングな事件が節目節目で描かれているのが分かる。作者の慧眼には驚くばかりだ・・・
ズキューン
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