■6月3日の死(第313話) 発表1990年10月
評価 ★★★
依頼人 チベット亡命政府ドルジェ・ギャッツオ
ターゲット サムテン・シャカパ/シャカパの死後1年後にドルジェ・ギャッツオとティンレイ・ツェリン
報酬 不明
今回弾丸発射数 3/ 通算弾丸発射数 1,723
今回殺害人数 3/ 通算殺害人数 3,875
今回まぐわい回数 0/ 通算まぐわい回数 95
<ストーリー>
天安門事件に乗じてチベット独立を世界にアピールしようとする者。あくまで非暴力を貫こうとするチベット亡命政府。天安門事件のその日、ゴルゴは・・・
<この一言>
俺は”狙撃手(スナイパー)”だ・・・狙撃(スナイプ)を請け負うのが、俺の仕事だ・・・それ以外のコトを、引き受ける事は、ない!
<解説>
チベット独立を目指す急進改革派の「サムテン・シャカパ」は、天安門事件に乗じて世界にチベットをアピールしようと混乱する天安門広場に潜り込む。しかし”非暴力”を貫くチベット亡命政府の「ドルジェ・ギャッツオ」は、シャカパの行動を支援しない事を決定する。この方針に反対する「ティンレイ・ツェリン」は亡命政府を飛び出し、強硬手段に打って出る。
シャカパは学生デモに便乗し強硬な主張を展開。ツェリンもゴルゴに接触して中国要人の殺害を企てているのではとの噂が流れる。チベット問題は”非暴力”で解決すべきとのポリシーに基づき、ギャッツオはシャカパとツェリンの行動を封じる動きにでる。ゴルゴと接触し、ツェリンからの殺害依頼があった場合断るよう要請する。しかし、ゴルゴは「俺は”狙撃手(スナイパー)”だ・・・狙撃(スナイプ)を請け負うのが、俺の仕事だ・・・それ以外のコトを、引き受ける事は、ない!」とこの申し出を拒否。やむなく、ギャッツオはシャカパの狙撃を依頼する。あからさまな狙撃ではなく、事故に見せかけての殺害という条件付きの依頼をゴルゴは受託。シャカパの殺害から1年後に、ツェリンと自身の殺害も合わせて依頼。非暴力の方針に背いた罪滅ぼしのために自身と実の息子であるツェリンの殺害を申し出たのである。
ゴルゴは戒厳令下の天安門に潜入、中国軍戒厳部隊が人民に向けて発砲を始めたその刹那、手に隠し持ったペン型の銃でシャカパを狙撃する。なお、今回用いたペン型銃は第30巻-1『アサシン暗殺教団』でも用いられている。1年後、ギャッツオとツェリンが殺害されたことは言うまでもない。
天安門事件の推移を忠実になぞった作品。天安門広場での人民デモと治安部隊の攻防がリアルに描かれている。天安門事件の映像は記憶に新しいが、昨今の報道で中国国内のデモとして伝わってくるのは反日デモばかり。反日デモが、中国政府の扇動によるものなのか、あるいは人民の自発的な行動なのかは我々には伺い知ることはできないが、時代の変遷の早さに驚かされる・・・
ズキューン
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