■東亜共同体(第311話) 発表1991年7月
評価 ★★★★
依頼人 CIAピーター(CIAの依頼ではなく、ピーター個人としての依頼)
ターゲット 外務省 長倉局長
報酬 不明
今回弾丸発射数 1/ 通算弾丸発射数 1,719
今回殺害人数 1/ 通算殺害人数 3,871
今回まぐわい回数 0/ 通算まぐわい回数 95
<ストーリー>
外務省官僚が密かに進める日本・ソ連・中国の経済ブロック”東亜共同体”構想。保守政党重鎮、CIAの思惑が交錯し・・・
<この一言>
この男を除去する理由は?
<解説>
外務省「長倉」局長は、日本・ソ連・中国を中心とした経済ブロック”東亜共同体”構想を密かに推し進める。日ソ中にASEANをあわせた大経済連合を作り出すことで、北米経済圏・ヨーロッパ経済圏に対抗するという腹積もりであった。日本とソ連の接近はアメリカの抵抗が想定されるが、長倉はアメリカ企業が敷設するソ連→朝鮮半島→日本を経由するパイプラインに便乗して、なし崩し的にソ連との関係を強化しようと目論む。
この情報を掴んだCIAのピーターは、計画を阻止しようとゴルゴに接触。長倉を事故に見せかけて殺すように依頼する。冷戦終結とともにCIAは強攻策を採ることに消極的であるため、長倉暗殺はCIAの依頼ではなく、ピーター個人の依頼としてなされたのである。
クレー射撃が趣味の長倉であるが、ゴルゴは長倉がライフルに装填しようとした弾丸を狙撃、銃の暴発に見せかけて長倉を殺害する。
しかし・・・。東亜共同体構想は、CIAが長倉を利用して日本の出方を伺うために作成したシナリオであり、長倉はCIAに踊らされたピエロであった。ピーターのスタンドプレーによりCIAの計画は水泡に化す。共同体構想の背後のを知ったピーターは自らがピエロであることを悟るのであった。
ジャパンマネーが世界を席捲していたころに発表された本作。その後、日本経済の失速と沈降に伴い、日本を中心とする経済圏が作られる機会は永遠に失われたと言ってもいい。政治的外交力の欠如、歴史的背景もあり、日本がアジア経済の中心となるには非常に難しい。回復基調にあるとは言え、少子化が進む日本経済は縮小均衡にあり、成長著しいアジアにおける日本のプレゼンスは低下を免れない。ゴルゴよ、日本の窮地を救ってくれ・・・
ズキューン
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