ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第29巻-1女王陛下の憂鬱

2006-12-16 13:44:14 | 第026巻~第030巻

■女王陛下の憂鬱(第105話) 発表1971年5月

評価     ★★★★

依頼人    なし

ターゲット  マックス・デモンド/模型飛行機の狙撃

報酬     なし/£10,000を受領せず

今回弾丸発射数      4/ 通算弾丸発射数 726

今回殺害人数        3/ 通算殺害人数   638

今回まぐわい回数    1/  通算まぐわい回数  59

<ストーリー>
ロンドンにてスパイ容疑で拘束されるゴルゴ。何者かがゴルゴに濡れ衣を着せたのだが・・・

<この一言>
そのまま!そのままだ、ヒューム・・・さん。この事件に、おれがなんのかかわりもないように、おれがロンドンに来たってことも・・・あんたにはなんのかかわりも・・・ないことだ・・・

<もう一言>
耳障りな射撃はやめさせてくれ・・・

<解説>
ロンドンにてスパイ容疑で拘束されるゴルゴ。MI5に捕らえられ拷問を受けるが、「眉ひとつ動かさ」ない(汗は流している)。この件を聞きつけたMI6ヒューム部長は、ゴルゴがスパイ行為を行うはずが無いと判断、ゴルゴ釈放へと動く。しかし、ゴルゴはヒューム部長の到着直前に拷問から脱出、ヒューム部長の背後に回り込む。振り返ろうとするヒューム部長に「そのまま!そのままだ、ヒューム・・・さん。」と呼びかける。「ヒューム部長」というべきか「ヒューム」と呼び捨てるか逡巡の末、「ヒューム・・・さん」と呼びかけるゴルゴが微笑ましい。二人の親密さが伺われるエピソードだ。
ゴルゴは自分を嵌めたのが「マックス・デモンド」であることを突き止め、射殺する。この現場に乗り込んだヒューム部長は、機密情報を乗せた模型飛行機の狙撃をゴルゴに依頼する。その距離500ヤード(≒457m)。ゴルゴはスコープをM16に装着し、一撃で仕留め、報酬を受けとらず無言で立ち去る。辞去の美しさが際だつエンディングが素晴らしい。

ヒューム部長の登場は10作目(下記参照)。ゴルゴとの親密さ・相互理解という意味で一番のバイプレイヤーだろう。
○ヒューム部長登場作品
第3巻-3『メランコリー・夏』第3巻-5『ベイルートVIA』第6巻-3『17人の渇き』第9巻-5『暗い街灯の下で』第10巻-4『リオの葬送』第10巻-5『ナチス鉤十字章は錆びず』第14巻-2『カリブ海の死影』第17巻-2『欧州官僚特別便』第19巻-1『ジェット・ストリーム』
本作は、発表順では71年3月『17人の渇き』と71年9月『リオの葬送』『ナチス鉤十字章は錆びず』の間に位置する。第29巻は本作の他は76年発表作品を収録している。本作が単行本化されるにあたり時間を要したのは、どのような意味があるのだろう?

本作は457mの長距離狙撃であるが、過去の長距離狙撃ランクは以下の通り。
第7巻-1『AT PINHOLE!』1,020m
第18巻-1『動作・24分の4』700m
第11巻-1『ROOM No.909』 500m
④第29巻-1『女王陛下の憂鬱』457m
第22巻-1『スエズの東』400m

ズキューン

ゴルゴ13 29巻掲載
ゴルゴ13 143 百人の毛沢東最新巻
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