極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

レモンのレシピ研究①

2023年03月11日 | 創作料理

 
彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救っ
たと伝えられる"招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。
(戦国時代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編
のこと)の兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。愛称「ひ
こにゃん」

【今日の季節の花:ゼラニウム】



黄砂・杉花粉で車は洗車場は満杯。マスクも外せないものの、ラベン
ダーとゼラニウムを移植し、カランコエは頃合いをみて移植する予定。



【レモンのレシピ研究①】
折角、収穫したのにレモンが「雀の涙の間」に放置したまま。テレビ
で「春キャベツのホットサラダ」(朝イチ)が紹介されていたので、
創作レシピを考えようと思いつく。ところで、縮緬キャベツとレモン
のサラダ(Lemony Savoy Cabbage)のザボイキャベツレモンサラダは
イタリアンサラダと思っていたがフランスのサボイ王朝由来とかザボ
イ地方由来だとは知らなかった。^^; ここでのポイントは、レモンと
ガーリック、あるいは、胡椒、クミン、ナツメ、パセリ、バジル、山
葵などのパウダー(フレーク)のアレンジ、そして、塩の種類や麹菌
などの工夫でかなり料理が楽しくなると確信する。
^

チキン(胸肉)とレモンと香辛料のロースト

春キャベツのホットサラダ

材料:
2~3人分
レモン 輪切り5枚分
塩 小さじ1弱
春キャベツ 300g
春キャベツのホットサラダの作り方・レシピ
1「クイックレモン塩」を作る。 レモンをよく洗って紙タオルで拭き、
端を落とし、皮ごと2~3ミリ厚さの輪切りを5枚作る。 塩小さじ1弱と
共にポリ袋に入れて20~30秒間、皮をやわらかくするようにもみする。
2春キャベツ300gを3~4cm四方のザク切りにして耐熱容器に入れ、ふん
わりとラップをする。電子レンジ(600ワット)に2分間かける。さらに
もみ込んで味をなじませる。冷蔵庫で3~4日保存可能だという。



早速、いつものようにサンヨー食品の「サッポロ一番塩ら~めん」の
かっちんと半熟たまご、ベーコン添えにパセリ、バジルなどに10種類
の香辛料を加え、彼女の「レモン塩和え」を加え(米酢は加えない)
頂いた。結果は申し分ない。



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出所:NEDO➲水素基本:戦略に 「 2030 年頃に~中略~ 30 円 /
 Nm 3 程度の水素コストの実現を目指す 」



持続可能な製造能力 ⑤
【関連特許】
※ 特開2023-30964 炭化水素製造システム 三菱重工業株式会社
【要約】
図1のごとく炭化水素製造システムは、水素化合物部材と、水素化合
物部材を収容する反応容器と、反応容器の内部を加熱する加熱装置と
、反応容器の内部に二酸化炭素を含む二酸化炭素含有ガスを供給する
ガス供給装置と、反応容器の内部に水を供給する水供給装置とを備え
ることで炭化水素の製造コストを改善できる炭化水素製造システムを
提供する。

図1.炭化水素製造システムの構成模式図
【符号の説明】
1 炭化水素製造システム 2 反応容器 3 水素化合物部材 4 加熱装
置 5 ガス供給装置 6 水供給装置 10 熱供給源(熱供給装置)
11 ガス供給源 11a 二酸化炭素分離装置 160 集光装置
【背景技術】
特許文献1に記載の装置は、二酸化炭素を含むガス及び水素源の存在
下において、ステンレス鋼を含む金属体に固体間接触によって単位面
積当たりの接触圧力が30kPa以上となる機械エネルギーを加えて 二酸
化炭素に水素を付加し、炭化水素を精製する。
【参考文献】特開2020-62618公報
しかし、特許文献の装置では、金属体に機械エネルギーを与えるため
に消費される電力が必要となり、製造コストが高いといった課題があ
った。これに対し、本件では、加熱することで水素を放出できる水素
化合物部材が公知であり、水素を貯蔵した状態の水素化合物部材を加
熱して水素を放出中に二酸化炭素を供給すると、炭化水素が生成する
ことを見出し、これを炭化水素の製造に利用できると考える。そこで、
本開示の少なくとも1つの実施形態は、炭化水素の製造コストを改善
できる炭化水素製造システムを提供することを目的とする。

上記目的を達成するため、本開示に係る炭化水素製造システムは、水
素化合物部材と、前記水素化合物部材を収容する反応容器と、前記反
応容器の内部を加熱する加熱装置と、前記反応容器の内部に二酸化炭
素を含む二酸化炭素含有ガスを供給するガス供給装置と、前記反応容
器の内部に水を供給する水供給装置とを備える。

【発明の効果】
本開示の炭化水素製造システムによれば、水素化合物部材の存在下で
二酸化炭素と水素とを加熱すると両者が反応することにより炭化水素
が生成する。水素化合物部材に水を供給することにより水素化合物部
材に水素を貯蔵することができ、水素を貯蔵させた状態の水素化合物
部材を加熱することにより水素化合物部材から水素を放出することが
できる。したがって、水素化合物部材の存在下で水と二酸化炭素とか
ら炭化水素を製造することにより、炭化水素の製造コストを改善する
ことができる。

【発明を実施するための形態】
本開示の実施形態による炭化水素製造システムについて、図面に基づ
いて説明。以下で説明する実施形態は、本開示の一態様を示すもので
あり、この開示を限定するものではなく、本開示の技術的思想の範囲
内で任意に変更可能である。
<本開示の一実施形態に係る炭化水素製造システムの構成>
図1に示されるように、本開示の一実施形態に係る炭化水素製造シス
テム1は、水素化合物部材3を収容する反応容器2と、反応容器2内
を加熱する加熱装置4と、二酸化炭素を含む二酸化炭素含有ガスを反
応容器2内に供給するガス供給装置5と、反応容器2内に水を供給す
る水供給装置6とを備えている。反応容器2には、反応容器2内の流
体を外部に流出させるための流出部8が設けられている。水素化合物
部材3は、水素(H)以外の元素をXとしたときに、化学式XmHn
で表される水素化合物の二次元的な配列を含有するものであり、化学
量論比m:nは1:1~3:4(例えば、XH、XH2、XH3、X
H4、X2H3、X3H4)である。限定はしないが、元素Xは例え
ばホウ素(B)である。尚、本実施形態では、水素化合物部材3はホ
ウ化水素(HB)であるとして説明する。

加熱装置4は、反応容器2の内部すなわち反応容器2内に収容される
水素化合物部材3を加熱するためのものである。加熱装置4は、反応
容器2内に熱媒体を供給することによって熱媒体が水素化合物部材3
に直接接触する構成のものであってもよいが、以下では、反応容器2
の外面を覆うように設けられたジャケット又は通路のような熱媒体通
路9に熱媒体を流通させて、熱媒体と反応容器2内のガスとを熱交換
させることによって、反応容器2内に収容される水素化合物部材3を
加熱する構成を有するものとして説明する。
尚、熱媒体としては特に限定しないが、水やオイル等の液体状のもの
を使用することが好ましい。加熱装置4は、一端が熱媒体通路9の入
口に接続されるとともに他端が熱媒体通路9の出口に接続されて熱媒
体が循環する熱媒体循環ライン4aを備え、熱媒体循環ライン4aは、
熱媒体循環ライン4aを流通する熱媒体に熱供給源10で発生する熱
を、例えば熱交換によって移動させるように構成されている。ただし、
加熱装置4はこの形態に限定するものではなく、熱供給源10の構成
によっては、熱供給源10で発生する熱を含む流体であって熱供給源
10から直接供給される流体又はその一部を熱媒体として熱媒体循環
ライン4aに流通させるものであってもよい。
尚、熱供給源10の構成については後述する。ガス供給装置5の構成
については特に限定しないが、例えば、ガス供給源11に連通するコ
ンプレッサであってもよい。尚、ガス供給源11としては、二酸化炭
素を貯蔵する二酸化炭素ボンベ等を用いることができるが、その他の
構成のガス供給源11については後述する。水供給装置6は、液体の
水又は蒸気若しくは水又は蒸気の少なくとも一方を主成分として含む
流体(以下では、単に「水」という)を反応容器2内に供給するため
のものである。

<本開示の一実施形態に係る炭化水素製造システムの動作>
次に、本開示の一実施形態に係る炭化水素製造システム1の動作につ
いて説明する。炭化水素製造システム1は、水供給装置6を駆動させ
て水素を水素化合物部材3に貯蔵する動作(水素貯蔵動作)と、加熱
装置4及びガス供給装置5を駆動させて炭化水素を製造する動作(炭
化水素製造動作)とを交互に切り替えるように動作する。まず、水素
貯蔵動作について説明する。反応容器2内の温度が約150℃未満、
好ましくは約80℃以上約150℃未満の状態で、水供給装置6から
反応容器2内に水を供給する。そうすると、下記反応式(1)で表さ
れるように、水素化合物部材3の存在下で水が水素と酸素とに分解し
て、水素が水素化合物部材3に吸蔵される。  

  HB(C1)+yH2O→HB(C2)+zO2 ・・・(1)

尚、反応式(1)において「C1」とは、HBに貯蔵された水素が放
出された状態(状態1)を意味し、「C2」とは、HBに水素が貯蔵
された状態(状態2)を意味する。この反応により、水素化合物部材
3は水素を貯蔵した状態となる。酸素は反応容器2内に滞留するが、
流出部8を介して反応容器2から酸素を流出させることによって、酸
素を回収することができる。
次に、炭化水素製造動作について説明する。反応容器2内に収容され
る水素化合物部材3は、上述の水素貯蔵動作によって、水素を貯蔵し
た状態となっている。熱供給源10で生じる熱を吸収した流体である
熱媒体が熱媒体通路9を流通するように、熱媒体が熱媒体循環ライン
4aを循環するようにする。すなわち、加熱装置4を駆動させる。そ
うすると、熱媒体は、熱媒体通路9を流通する際に反応容器2内のガ
スと熱交換することによって、反応容器2内に収容される水素化合物
部材3が加熱される。水素化合物部材3の温度が約150℃~約300℃の
範囲になったら、ガス供給装置5を起動させて、反応容器2内に二酸
化炭素含有ガスを供給する。

水素を貯蔵した状態の水素化合物部材3の温度が上記温度範囲内にな
ると、水素化合物部材3から水素が放出される。これにより、反応容
器2内は、水素化合物部材3の存在下で、水素と二酸化炭素とが共存
する状態となる。本願発明者らは、水素化合物部材3の存在下で、水
素と二酸化炭素とが反応して炭化水素が生成することを見出した。炭
化水素の生成反応は次の通りであると考察する。
水素化合物部材3を構成する水素化合物はホウ化水素(HB)である
とすると、下記反応式(2)によって、水素化合物部材3から水素が
放出される。

  HB(C2)→HB(C1)+xH2 ・・・(2)

水素化合物部材3の存在下で、反応式(2)によって放出された水素
と、ガス供給装置5によって反応容器2内に供給された二酸化炭素と
が、下記反応式(3)のように反応する。
  aCO2+bH2→CaHb+cH2O ・・・(3) 
本願発明者らの実験では、反応式(2)によって生成する炭化水素と
して、反応式(2)においてa=1かつb=2の場合のメタンに限定
されず、a=2の場合のエタン又はエチレン、a=3の場合のプロパ
ン又はプロピレン等、さらに、a=4の場合のブタンやブテン等まで
生成されることを見出した。このようにして生成した炭化水素は、加
熱装置4及びガス供給装置5を停止した後、流出部8を介して反応容
器2から流出されて、回収すること、又は、炭化水素を必要とする設
備に供給することができる。生成した炭化水素を流出部8から流出さ
せることにより、反応容器2内の温度が低下するので、その後は水素
貯蔵動作が可能となり、炭化水素製造動作及び水素貯蔵動作を順次繰
り返すことにより、継続的な炭化水素の製造が可能となる。
尚、熱媒体通路9に冷却用の熱媒体を流通させることにより(冷却装
置を構成する)、反応容器2内を積極的に冷却して、水素貯蔵動作に
適した温度にすることもできる。
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上述の本開示の炭化水素製造技術と、従来の二酸化炭素還元技術とを
対比した結果を下記表1にまとめた。
尚、表1では、それぞれの技術における優位点を「〇」とし、欠点を
「×」とし、どちらとも言えない点を「△」としている。

 
※ホウ素:国内ではボロン鉱が産出されないため原料となる鉱石及び
中間製品を全量輸入している。輸入されているボロン鉱石にはコレマ
ナイト(Ca2B6O11・5H2O)、ウレキナイト(NaCaB5O6(OH)6・H2O)があ
るが、輸入通関にはこれらの鉱石が区別されておらず大部分がコレマ
ナイトであるので、末尾掲載 のマテリアルフロー図では、ボロンの純
分をコレマナイトのボロン純分である 15.78%を用いて算定 した。表
2に示すとおり、我が国の主たる輸入相手国は、鉱石についてはトル
コ、ロシア、ほう酸に ついてはロシア、米国、ほう砂については米国
である。尚、ホウ素の回収としてキレート樹脂吸着方式(NECファシリ
ティ-ズ)などが確立されている。via 超高効率ホウ素除去システム:
エコクロスウォーターソリューション
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電解還元技術やメタネーションによれば、本開示の技術と同様にメタ
ンを生成させることができるが、電解還元技術では電力が必要であり
メタネーションでは水素の供給と400℃の熱が必要である。これ
に対し、本開示の技術では、加熱装置4として電気ヒーターを使用し
なければ、上記反応式(1)及び(2)を生じさせるための電力は不
要であり、反応温度が約150℃~約300℃の範囲であることから、
本開示の技術は電解還元技術及びメタネーションに比べて、炭化水素
の製造コストが優れていると言える。また、人工光合成技術は、本開
示の技術とは生成物が異なるが、水と二酸化炭素を原料として光を照
射することで反応を生じさせることができるという優位点があるもの
の、必要な反応面積が多いという欠点があり、本開示の技術に比べて
優位性はないと考えられる。したがって、本開示の炭化水素製造技術
は、従来の二酸化炭素還元技術と比べて、炭化水素の製造コストが優
れていると言える。このように、水素化合物部材3の存在下で二酸化
炭素と水素とを加熱すると両者が反応することにより、炭化水素が生
成する。水素化合物部材3に水を供給することにより水素化合物部材
3に水素を貯蔵することができ、水素を貯蔵させた状態の水素化合物
部材3を加熱することにより水素化合物部材3から水素を放出するこ
とができる。したがって、水素化合物部材3の存在下で水と二酸化炭
素とから炭化水素を製造することにより、炭化水素の製造コストを改
善することができる。

図2 熱供給源を含むプラントと本開示の炭化水素製造システムとを
   組み合わせた構成模式図

<熱供給源10及びガス供給源11の構成>
次に、熱供給源10及びガス供給源11のいくつかの構成について説
明するが、熱供給源10及びガス供給源11はそれぞれ、以下で説明
する構成に限定するものではない。図2には、熱供給源10を含む工
場や発電所等のプラント100と炭化水素製造システム1とを組み合
わせた構成模式図が記載されている。尚、プラント100はガス供給
源11を含んでもよい。熱供給源10及びガス供給源11の構成を具
体的に説明する前に、上図2に基づいて、プラント100から炭化水
素製造システム1に熱媒体及び二酸化炭素含有ガスを供給し、かつ炭
化水素製造システム1で生成された炭化水素を他の設備(プラント1
00を含む)に供給するための一般的な構成について説明する。

工場や発電所等のプラント100には、ボイラ等の燃焼装置や化学反
応装置等が含まれており、これらから熱が発生したり、二酸化炭素を
含む排ガスが排出されたりする場合がある。この熱を含む熱媒体101
を炭化水素製造システム1の反応容器2に供給したり、二酸化炭素を
含む排ガス104または任意の構成の二酸化炭素回収装置102によ
り、二酸化炭素含有量を高めたガス105を二酸化炭素含有ガスとし
て反応容器2内に供給したり、反応容器2内の加熱及び反応容器2内
への二酸化炭素含有ガスの供給が可能になる。炭化水素製造システム
1で生成した炭化水素103は、プラント100で、燃料又は化学反
応の原料等として使用するできる。プラント100の発生排熱を炭化
水素製造システム1が利用し、炭化水素製造システム1の消費エネル
ギーが抑制できる。また、プラント100で発生した二酸化炭素を炭
化水素製造システム1の利用により、プラント100及び炭化水素製
造システム1を含む設備全体の動力効率を向上できた上、本来は大気
中へ排出される二酸化炭素の再利用が可能となる。


図3 熱供給源及びガス供給源を含むGTCC発電プラントと本開示
の炭化水素製造システムとを組み合わせた構成模式図

上図3には、熱供給源10及びガス供給源11を含むプラント100
の一例としてのガスタービンコンバインドサイクル(GTCC)発電
プラント100aと、炭化水素製造システム1とを組み合わせた構成
模式図が記載されている。GTCC発電プラント100aは、ガスタ
ービン110と、ガスタービン110によって駆動される発電機111
と、ガスタービン110の排ガス112によって蒸気を生成するボイ
ラ113と、ボイラ113で生成された蒸気114によって駆動され
る蒸気タービン115と、蒸気タービン115によって駆動される発
電機116とを備えている。 この形態では、ガスタービン110の
排ガス112の一部を熱媒体118として炭化水素製造システム1の
反応容器2に供給することができるし、図示しない熱交換器において
排ガス112の一部と熱交換された熱媒体118を反応容器2に供給
することができる。したがって、この形態ではガスタービン110が
熱供給源10としての熱供給装置である。



ガスタービン110の排ガス112には二酸化炭素が含まれているこ
とから、この形態では、排ガス112の一部を二酸化炭素含有ガス
119として炭化水素製造システム1の反応容器2内に供給すること
ができるし、二酸化炭素回収装置102によって二酸化炭素含有量を
高めたガスを二酸化炭素含有ガス119として炭化水素製造システム
1の反応容器2内に供給することができる。したがって、この形態で
はガスタービン110がガス供給源11である。ガスタービン110
の排熱を炭化水素製造システム1が利用することにより、炭化水素製
造システム1における消費エネルギーを抑制することができる。また、
ガスタービン110の排ガス中の二酸化炭素を炭化水素製造システム
1が利用することにより、本来は大気中へ排出される二酸化炭素の再
利用が可能になる。 この形態では、炭化水素製造システム1におい
て製造された炭化水素117を、ガスタービン110の燃焼器におい
て燃焼される燃料又はその一部として供給することができる。これに
より、GTCC発電プラント100aにおける発電効率を向上させる
ことができる。

図4.熱供給源及びガス供給源としての二酸化炭素回収装置と本開示
  の炭化水素製造システムとを組み合わせた構成模式図
上図4には、熱供給源10及びガス供給源11として任意の設備に、
設けられた二酸化炭素回収装置120と、炭化水素製造システム1と
組み合わせた構成模式図が記載されている。二酸化炭素回収装置12
0は、どのような目的で設けられたものでもよく、例えば、図2のプ
ラント100に設けられた二酸化炭素回収装置102であってもよい
し、二酸化炭素の回収効率は低いが、大気中に含まれる二酸化炭素を
回収するために設けられたものでもよい。この形態では、炭化水素製
造システム1において製造された炭化水素124は、任意の設備に供
給することができる。この形態に限定した構成ではないが、水蒸気分
解装置125を設けることもできる。水蒸気分解装置125において
炭化水素124をエチレン及びプロピレンに分解し、任意の化学プラ
ントに供給することもできる。これにより、本来は大気中へ排出され
る二酸化炭素の有効利用が可能になる。

図5.熱供給源を含むメタノール合成プラントと本開示の炭化水素製
  造システムとを組み合わせた構成模式図

上図5には、熱供給源10を含むプラント100の一例としてのメタ
ノール合成プラント100bと、炭化水素製造システム1とを組み合
わせた構成模式図が記載されている。メタノール合成プラント100
bは、天然ガスを水蒸気で改質する改質器130と、改質器130で
生成した改質ガスを圧縮する圧縮機131と、圧縮機131によって
供給された改質ガスを用いてメタノールを合成するメタノール合成装
置132と、メタノール合成装置132で生成した粗メタノールを精
製する蒸留塔133とを備えている。 炭化水素製造システム1の水供
給装置6は、改質器130に供給される水蒸気の一部を反応容器2内
に供給できるように構成されている。この形態では、ガス供給源11
の構成は任意である。炭化水素製造システム1において製造された炭
化水素134は、改質器130に供給される天然ガスとともに改質器
130に供給されて、改質ガスを製造するための原料の一部として使
用することができる。これにより、メタノール製造の原料である天然
ガスの使用量を削減できるので、メタノールの製造コストを低減する。
図6.熱供給源及びガス供給源を含む肥料プラントと本開示の炭化水
  素製造システムとを組み合わせた構成模式図

図6には、熱供給源10及びガス供給源11を含むプラント100の
一例としての肥料プラント100cと、炭化水素製造システム1とを
組み合わせた構成模式図が記載されている。肥料プラント100cは、
肥料としての尿素を製造するプラントである。肥料プラント100c
は、天然ガスを水蒸気で改質する改質器140と、改質器140生成
した改質ガス中の一酸化炭素及び水蒸気を二酸化炭素及び水素に変性
させる変性器141と、変性器141から供給されるガス中の二酸化
炭素を回収する二酸化炭素回収装置142と、二酸化炭素回収装置
142において二酸化炭素を回収されたガス中に残存する一酸化炭素
及び二酸化炭素をメタンに変換するメタン化装置143と、メタン化
装置143から流出するガスを圧縮する圧縮機144と圧縮機144
から供給されたガス中の水素と窒素とを反応させてアンモニアを製造
するアンモニア製造装置145と、二酸化炭素回収装置142におい
て回収された二酸化炭素147とアンモニア製造装置145において
製造されたアンモニア148とを反応させて尿素を製造する尿素製造
装置146とを備えている。炭化水素製造システム1の水供給装置6
は、改質器140に供給される水蒸気の一部を反応容器2内に供給で
きるように構成されている。また、炭化水素製造システム1のガス供
給装置5は二酸化炭素回収装置142で回収された二酸化炭素147
の一部を反応容器2内に供給できるように構成されている。さらに、
炭化水素製造システム1において製造された炭化水素150は、改質
器140に供給される天然ガスとともに改質器140に供給されて、
改質ガスを製造するための原料の一部として使用することができる。
これにより、尿素製造の原料である天然ガスの使用量を削減できるの
で、尿素の製造コストを低減することができる。 この形態では、改
質器140における天然ガスの改質反応は吸熱反応であるため、改質
器140内に熱を供給するための熱媒体が改質器140に供給される。
改質器140から流出した熱媒体149は、改質器140に供給され
る際の温度よりも冷却されているが、反応容器2に供給される熱媒体
として使用するためには十分な温度を有している。このため、改質器
140から流出した熱媒体149を反応容器2に供給することができ
る。したがって、この形態では改質器140が熱供給源10としての
熱供給装置である。天然ガスの改質反応のための熱の残りを炭化水素
製造システム1が利用することにより、炭化水素製造システム1にお
ける消費エネルギーを抑制することができる。


図7.太陽光を集光する集光装置と本開示の炭化水素製造システムと
を組み合わせた構成模式図である。

上図7には、熱供給源10として、太陽光を集光する集光装置160
を設けた炭化水素製造システム1が示されている。集光装置160の
構成は特に限定するものではなく、例えば、放物面トラフ、太陽光発
電タワー、パラボラディッシュのいずれのタイプの装置を使用できる
が、最高加熱温度やコスト等を考慮すると、放物面トラフのタイプの
装置が好ましい。その他の構成は、図1に示される炭化水素製造シス
テム1と同じである。

ただし、炭化水素製造システム1が設けられる場所に応じて、ガス供
給源11の具体的構成や、水供給装置6によって供給される水の供給
源が異なる。例えば、炭化水素製造システム1が、図2のプラント1
00に設けられる場合には、プラント100の具体的構成に応じて、
図3~図6のそれぞれに示される炭化水素製造システム1の場合のガ
ス供給源11及び水の供給源と同じにすることができるが、集光装置
160は一般に比較的広い設置個所に設けられること多いので、図2
のプラント100内に設けられるガス供給源11及び水の供給源を利
用できない場合が多い。このような場合には、空気から二酸化炭素を
分離する二酸化炭素分離装置11aをガス供給源11として設けるよ
うにしてもよい。二酸化炭素分離装置11aとしては、例えば、アミ
ン水溶液のような液体の吸収液に二酸化炭素を吸収する構成の装置や、
固体吸収剤に二酸化炭素を吸着させる構成の装置を使用することがで
きる。水の供給源については、設置個所近傍に存在する河川湖沼等を
利用してもよいし、水を貯留するタンクを利用してもよい。
この形態では、熱媒体循環ライン4aを流通する熱媒体に、集光装置
160が集光した太陽光を照射することによって、熱媒体が加熱され
る。太陽光の熱によって反応容器2の内部を加熱するので、熱効率を
向上することができ、その結果、炭化水素の製造コストをさらに改善
することができる。また、ガス供給源11として二酸化炭素分離装置
11aを設けることにより、近くに二酸化炭素の供給源がない場合で
も炭化水素の製造が可能となる。


図8実施例で使用した装置の構成模式図である。
<実施例>
次に、水素を貯蔵した状態の水素化合物部材を加熱して水素を放出中
に二酸化炭素を供給すると、炭化水素が生成することを実施例によっ
て検証した。上図8に、この実施例で使用した装置200の構成を示
す。装置200は、内部に水素化合物部材201(HB)を収容可能
な反応器202(容積0.3L)を備えている。反応器202は、そ
の内部を加熱するためのマントルヒータ203を備えている。反応器
202は、アルゴンボンベ204及び二酸化炭素ボンベ205のそれ
ぞれと連通している。反応器202は、その内部に水を注入するため
のマイクロシリンジ206及びその内部のガスをサンプリングするた
めのガスシリンジ207のそれぞれと連通している。装置200を使
用して、以下の手順で実験を行った。

・アルゴンボンベ204から反応器202へアルゴンを供給し、0.1
MPaGまで反応器202内を加圧した。
・反応器202内の圧力を降下させて、0.01MPaG以下に設定
した。
・ガスシリンジ207を用いて、反応器202内<のガスをサンプリン
グし、サンプリングしたガスの分析をガスクロマトグラフィーで行っ

・マイクロシリンジ206を用いて、反応器202内に0.5ccの
水を注入した。
・二酸化炭素ボンベ205から反応器202へ二酸化炭素を供給し、
0.1MPaGまで反応器202内を加圧した。
・マントルヒータ203を起動して、反応器202内の温度を50℃
毎にステップ状に昇温した。
・反応器202内の温度が200℃に達した直後、ガスシリンジ20
7を用いて、反応器202内のガスをサンプリングし、サンプリング
したガスの分析をガスクロマトグラフィーで行った。
・反応器202内の温度が250℃に達した後は、その温度を維持す
るように調節し、定期的に反応器202内のガスをサンプリングし、
サンプリングしたガスの分析をガスクロマトグラフィーで行った。
実験開始前、実験開始後2時間経過時、実験開始後40時間経過時の
それぞれにおけるガスクロマトグラフィーでの分析結果を表2に示さ
れている。



これによれば、200℃及び250℃のそれぞれの反応温度において、
メタン及びエタンが生成されていることを確認。また、250℃の反
応温度において、C3又はC4相当物質については具体的な組成は定
量していないが、分析で得られたピーク面積と、メタン及びエタンの
検量線データとを用いて、トータルの推定値として「5.0×10-4mol」
という分析結果を記載している。この結果から、C3又はC4相当物
質が生成されていることを確認することができる。したがって、この
実施例により、水素を貯蔵した状態の水素化合物部材を加熱して水素
を放出中に二酸化炭素を供給すると、炭素数が4以下の炭化水素が生
成することを確認している。
上記各実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握される。

[1]一の態様に係る炭化水素製造システムは、水素化合物部材(3)
と、前記水素化合物部材(3)を収容する反応容器(2)と、前記反
応容器(2)の内部を加熱する加熱装置(4)と、前記反応容器(2)
の内部に二酸化炭素を含む二酸化炭素含有ガスを供給するガス供給装
置(5)と、前記反応容器(2)の内部に水を供給する水供給装置(
6)とを備える。本開示の炭化水素製造システムによれば、水素化合
物部材の存在下で二酸化炭素と水素とを加熱すると両者が反応するこ
とにより、炭化水素が生成する。水素化合物部材に水を供給すること
により水素化合物部材に水素を貯蔵するでき、水素を貯蔵させた状態
の水素化合物部材を加熱することにより水素化合物部材から水素を放
出することができる。したがって、水素化合物部材の存在下で水と二
酸化炭素とから炭化水素を製造することにより、炭化水素の製造コス
トを改善することができる。

[2]別の態様に係る炭化水素製造システムは、[1]の炭化水素製
造システムであって、水素を貯蔵した状態の前記水素化合物部材(3)
を収容する前記反応容器(2)の内部の温度を前記加熱装置(4)に
よって150℃から300℃の範囲にした状態で、前記ガス供給装置
(5)から前記反応容器(2)の内部に前記二酸化炭素含有ガスが供
給される。このような構成によれば、水素化合物部材から放出された
水素と、反応容器の内部に供給された二酸化炭素とが水素化合物部材
の存在下で反応することにより炭化水素が生成するので、水素化合物
部材の存在下で水と二酸化炭素とから炭化水素の製造が可能となる。

[3]さらに別の態様に係る炭化水素製造システムは、[1]の炭化
水素製造システムであって、 前記水素化合物部材(3)を収容する前
記反応容器(2)の内部の温度が150℃未満の状態で、前記水供給
装置(6)から前記反応容器(2)の内部に水が供給される。このよ
うな構成によれば、水素を放出することにより炭化水素が生成された
後の水素化合物部材に水素を貯蔵することができるので、水素化合物
部材を炭化水素の製造に繰り返し使用することができる。 

[4]さらに別の態様に係る炭化水素製造システムは、[1]~[3]
のいずれかの炭化水素製造システムであって、熱供給装置(10)を
さらに備え、前記加熱装置(4)は、加熱流体によって前記反応容器
(2)の内部を加熱するように構成され、前記加熱流体は 前記熱供給
装置(10)で生じる熱を吸収した流体である。このような構成によ
れば、熱供給装置からの熱によって反応容器の内部を加熱するので、
熱効率を向上することができ、その結果、炭化水素の製造コストをさ
らに改善することができる。

[5]さらに別の態様に係る炭化水素製造システムは、[4]の炭化
水素製造システムであって、二酸化炭素を生成又は回収するガス供給
源(11)をさらに備え、前記ガス供給装置(5)は、前記ガス供給
源(11)に連通する。このような構成によれば、ガス供給源で生成
又は回収された二酸化炭素を炭化水素の製造に使用することにより、
炭化水素の製造コストをさらに改善することができる。 

[6]さらに別の態様に係る炭化水素製造システムは、[1]~[3]
のいずれかの炭化水素製造システムであって、太陽光を集光する集光
装置(160)をさらに備え、前記加熱装置(4)は、加熱流体によ
って前記反応容器(2)の内部を加熱するように構成され、前記加熱
流体は、前記集光装置(160)によって集光された太陽光が照射さ
れて加熱された流体である。このような構成によれば、太陽光の熱に
よって反応容器の内部を加熱するので、熱効率を向上することができ、
その結果、炭化水素の製造コストをさらに改善することができる。 

[7]さらに別の態様に係る炭化水素製造システムは、[6]の炭化
水素製造システムであって、空気から二酸化炭素を分離する二酸化炭
素分離装置(11a)をさらに備え、前記ガス供給装置(5)は前記
二酸化炭素分離装置(11a)に連通する。このような構成によれば、
空気中の二酸化炭素を炭化水素の製造に使用することにより、近くに
二酸化炭素の供給源がない場合でも炭化水素の製造が可能となる。

✔ホウ化水素を触媒とした熱化学反応(300℃以下)でエタン及びアル
デヒドの炭化水素を製造するシステムを読み解き「化学プラント建設
」経験を彷彿とさせ去来するものがあったが、熱エネルギー源が反応
工程由来か、或いは外部由来熱源なのかは定かでないが、原子力発電
由来の線も見えてくるが、安全・環境やなどの内外不経済のリスク比
較評価も必要である。
さて、2017年に我々が世界で初めて合成に成功したホウ化水素(HB)シ
ートが金属や炭素を含まない固体酸触媒として機能することが世界で
初めて明らかにされているので、取り上げてみた。

【特徴】
1.安全: 固体で安定に存在する
2.軽量: 質量水素密度8.5%
3.省エネ、オンデマンド: 光照射のみで水素を放出可能
【関連特許】
特許第7057569号 二次元ホウ化水素含有シート、二次元ホウ素化合物
含有シートの製造方法 国立大学法人 筑波大学/国立大学法人東京工業
大学


【特許請求の範囲】
1. X線光電子分光分析において、負に帯電したホウ素のB1sに由
 来する188eV近傍にピークを示し、マグネシウムに由来するピー
 クを示さないスペクトルを有し、電子線エネルギー損失分光におい
 て、ホウ素のsp2構造に由来する191eVにピークを示すスペ
 クトルを有し、昇温脱離ガス分析と昇温前後の質量測定により算出
 されるホウ素と水素のモル比が1:1である(HB)n(n≧4前
 記(HB)n(n≧4)からなることを特徴とする二次元ホウ化水
 素含有シート。
2.前記二次元ネットワークは、ホウ素原子が六角形の環状に配列し、
 前記ホウ素原子によって形成される六角形が連接してなる網目状を
 なし、前記ホウ素原子のうち隣接する2つが同一の水素原子と結合
 する部位を有することを特徴とする請求項1に記載の二次元ホウ化
 水素含有シート。)からなることを特徴とする二次元ホウ化水素含
 有シート。
3.少なくとも一方向の長さが100nm以上であることを特徴とす
 る請求項1または2に記載の二次元ホウ化水素含有シート。
4.請求項1~3のいずれか1項に記載の二次元ホウ化水素含有シート
 の製造方法であって MB2(但し、Mは、Al、Mg、Ta、Zr、
 Re、Cr、TiおよびVからなる群から選択される少なくとも1
 種である。)型構造の二ホウ化金属と、前記二ホウ化金属を構成す
 る金属イオンとイオン交換可能なイオンを配位したイオン交換樹脂
 とを極性有機溶媒中で混合する工程を有することを特徴とする二次
 元ホウ素化合物含有シートの製造方法。
5.前記イオン交換樹脂は、スルホ基を有することを特徴とする請求
  項4に記載の二次元ホウ素化合物含有シートの製造方法。
6.前記極性有機溶媒は、アセトニトリルまたはメタノールであるこ
  とを特徴とする請求項4または5に記載の二次元ホウ素化合物含有
  シートの製造方法。

風蕭々と碧い時代


Jhon Lennon Imagine


BLUE GIANT .4
※映画ブルージャイアント/FIRST NOTE:ドラムセクションコピー演奏

●今夜の寸評:(いまを一声に託す)


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