極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

進化する紙おむつ

2011年08月05日 | WE商品開発

 

 

 
【進化する紙おむつ】

古来より、香りには種々の心理的及び生理的作用があることが知られ
ている。「アロマテラピー」とは、植物から採取した芳香油(エッセ
ンス、精油)を心身状態の改善に利用する芳香療法のことを意味する
が、現在のアロマテラピーは、1928年フランスの科学者ルネ・モーリ
ス・ガットフォッセが「芳香療法」を、また1964年に医師ジャン・ヴ
ォルネが「植物=芳香療法」を出版したことに端を発して広められた

と言われているが、
植物のエッセンス(香り)が病気の治療に効果を
発揮する理由については未だ不明な点が多く、植物のもつ生命力がヒ
トの心身に生じているアンバランスを調和させて健康な状態を取り戻
す作用を持っているという漠然とした説明しかなされていないのも事
実。また、エッセンス(香り)による治療効果が、抗生物質や鎮痛剤
のような薬理学的作用に基づくものなのか、あるいは香水のように心
理的な効果に基づくものなのかについても、現在のところ明確には分
かっていないのだ。
 

種々の芳香成分を樹脂製のシェル内に内包させてマイクロカプセル化
し、熱や光に直接曝されることによる変質を抑制。マイクロカプセル
の形態にすることで、繊維製品などへの加工が容易となり、また洗濯
による香りの消失を抑制することができる。なお、マイクロカプセル
技術は仁丹などの発明、ノウハウでは世界一の水準にある(下記、特
許概説図を参考、クリック)。また、マイクロカプセルの大きさ(平
均粒径)や膜厚も特に制限されない。マイクロカプセルの平均粒径と
しては、通常0.5~50μmの範囲内、好ましくは1~10μmの
範囲内を例示することができる。またマイクロカプセルの膜厚として
は、通常0.1~20μmの範囲内、好ましくは0.2~5μmの範囲
内を例示することができる。

 

2011.8.3 産経ニュース
シキボウと山本香料が開発した糞便臭を消す繊維

シキボウは3日、山本香料(大阪市中央区)と共同で、糞便臭を良い
香りに変える消臭加工繊維「デオマジック」を開発、来年春にも発売
すると発表。悪臭を別の香りで覆う従来手法ではなく、悪臭を香料に
混ぜ合わせ、さらに良い香りに変化させる発想から生まれた新繊維
で、
高齢者のおむつカバー用繊維などとして売り込む。新繊維は、何十種
類の香料をブレンドして作る香水が、あえて糞便臭のような不快に感
じられる成分を少量含ませ、それらによって香りをマイルドにさせて
いることをヒントにした。

両社は糞便臭を加えて香料のにおいがさらに良くなる調合の研究を進
め、1年間かけて「草原のようなさわやかな香り」(山本香料の山本
芳邦社長)を開発。その香料をマイクロカプセルに詰め込んで繊維に
付着させた。 新繊維は10回程度洗濯すれば消臭効果が小さくなる
ため、同じ成分の香料スプレーの商品化も目指す。新製品では「糞便
臭がほとんど感じられない程度」まで消臭でき介護や病院、ペット用
の繊維など「糞便臭が気になる用途」への展開するという。

 

 

 

ところで、芳香材の代表例を参考までに掲載すると、リナロール(li-
nalool、3,7-dimethyl-1,6-octadien-3-ol; 2,6-dimethyl-2,7-octad-
ien-6-ol)、リナロールを含む精油としては、ローズウッド、タイム・
リナロール、コリアンダー、ネロリアブソリュート、イランイラン、ラ
ベンダー、バジルスィート、ネロリ、オレガノ、マジョラム、プリグレ
ン、バジル、クラリセージ、ベルガモット、カモマイル・ブルー、マー
トル等に由来する植物精油がある。




それらの芳香剤を固定する繊維としては、肌着(靴下、タイツ及びス
トッキングも含まれる)や上着などの衣料品、ハンカチやタオル類、
マスクや汗吸収パットなどの衛生用品、掛布団、敷布団、敷きマット、
ブランケット、タオルケット、枕、ベッドマット、ソファー、クッシ
ョン、座布団、及びこれらのカバー等の寝装品、カーペット等の敷物
バッグや袋;カーテン、及び小物等を挙げることができる。

勿論、繊維製品を構成する繊維の種類(素材)や繊維製品の形状は特
に制限されない。例えば繊維の種類(素材)としては、ポリエステル
系繊維、ポリアミド系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ビニロン
系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリエチレン系繊維、ポリプロピレ
ン系繊維、ポリウレタン系繊維等の合成繊維、ジアセテート、トリア
セテートなどの半合成繊維、レーヨン、キュプラ、テンセル等の再生
繊維、木綿、麻、羊毛、絹などの天然繊維など。さらに2種以上混在
してなる繊維製品でもよく、繊維製品の形状としては、織物、編み物
不織布、フェルトなどの布帛形態、綿状物、ロープ状物、及び糸状物
など様々に使用可能だ。

通常マイクロカプセル形態に調製された芳香剤をバインダー樹脂を介
し繊維に固着させる。バインダー樹脂は、単繊維の表面上に皮膜状に
固着する。具体的にはアクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、
ポリエステル樹脂などを単独または複数組み合わせて使用する。マイ
クロカプセルをバインダー樹脂を介して繊維に固着させる方法として
パディング法、スプレー法、コーティング法等により繊維へ付与し、
乾燥機内で加熱、固化させる(生産効率の面からパディング法)。

※「汗におい消臭織編物


量的面に最も大きいおむつ市場は300億US$(約2.64兆円)で引き続
き年率8%の成長を続けている
。おむつ製品は基本的にはテープ止め、
パンツ型、フラット型、尿取りパッド、軽失禁ライナーなどの5種類
である。また、生理用ナプキンは表面材に不織布やフィルムを使用す
る。これらの衛生材料は高分子吸収材(SAP)の開発やサイドギャザ
ーなどの構造上の改良で2000年頃に市場が一気に拡大し、数量的には
不織布の最大用途となっている。

 

 

不織布、マイクロカプセル、悪臭芳香混合法などの技術駆使し、医療、
介護現場の環境の不快感を無くすと同時に、芳香剤による心理的及び
生理的作用の改善向上を図り、利便性を高める商品の現場での浸透と
ともに日本の技術の貢献が期待できる市場が拡大する。 

 

 

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