極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

黄金虫と鹿の糞と芝の環境学

2016年12月12日 | 環境学・環境思想

 

      


         青は、これを藍より取りて、しかも藍より青し。
         冰は、水これをなして、しかも水より寒し。     

                         「勧学」

 
         ※ 出藍の誉れ 弟子が師よりもすぐれることを「出藍の誉れ」という。その
        出所がこの一節
。ただし荀子は、師よりも偉くなれ、という教訓のために
        このことばをもちだしたのではない。
どんなものでも外から手を加えれば、
        本来の姿をかえることができるという、後天的努力の効果
を例証しようと
        している。(冰:ヒョウ、氷のこと)

 

                                                        

                                                                    荀子
                                B.C. 313 - B.C.238
 

 



● 奈良公園の鹿の糞考

真夜中に、ソファー寝ているとき、彼女と春日大社までドライブしたとき、奈良公園で、鹿の
糞を踏みつけた時の足から伝わる気味悪さの記憶が脈絡もなく蘇り、そうだ、掃除ロボットを
開発してみてはと考えつき、夜改めて、ネットサーフしていると、「全1200頭 奈良公園のシ
カのフン、誰が片付け?」という記事が飛び込んでくる(日経スタイル、2013.06.15)。

   Jun. 17, 2015   ルリセンチコガネ

奈良のシカは春日大社の神の使いとされ、古代から大切にされ、糞は黒豆にそっくりで、その
排出される量は、1頭が1日に出す糞は700グラム~1キログラム。約1200頭だと1日
計840キログラム~1.2トン、1年間で300トン超と推定されているのだが、鹿の糞を
コガネムシ(フンコロガシ)――約150種のフン虫がいるが、うち約60種が奈良公園で確
認され、限られた範囲に、国内に生息する種が3分の1もいる大変珍しい場所、他の地域では
失われた多様性が、シカのおかげで維持されている――が餌ととし、糞をするとすぐ中に潜り
込み、1日で分解してしまい、ハエが産み付けた卵も一緒に食べ、ハエの発生も防ぎ、小さな
虫が公園の美化を担う。



その仕組みは、分解(還元)された糞が園内に広がる芝の肥料になる。芝はシカの主要なエサ
だが、若草山の芝はシカのため、独特の進化を遂げ、千年以上をかけて進化し、シカが繰り返
し芝を食べることで遺伝的に小型化、小型のものだけが残ったと推定されおり、芝は本来刈ら
なければ成長しない特性をもち、鹿の餌となり、好循環が生まれという。さらに、自然の状態
では10%以下芝の発芽率が、シカに食べられ糞と混じり、の堅い殻が柔化し、40~50
%に上がるというもの。経済的側面からは、鹿は公園管理にも大いに貢献、約79ヘクタール
に及ぶ園内の芝地の芝刈りを業者に委託すると、年間百億円もの費用がかかるが、鹿が食べて
くれ芝刈り作業は不要になる。



わたしの体験は冬の寒い日のけ体験だから、黄金虫(コガネムシ)の活動低下や糞の乾燥速度
も遅くなり踏みつけた感触が悪かったんだろうが、この様に環境条件が変化すれば、糞の還元
分解は早くなったり、遅くなったりするわけで、この思いつきは、奈良公園の生態系の優位と
なり頓挫する。ところで、動物の糞の中でも鹿の糞は細かく堅く、悪臭のしないのが功を奏し
ているのだろ。それならば、厚みのある形状がランダムな15~20センチメートル角の敷石
の参観道
を付けてはどうかと提案し、この件は上がりとする。

出典:自然エネルギー財団

【RE100倶楽部:太陽・風発電単価3円を切るケースも】

 ● 2016年は太陽光と風力のコストが大幅に下がった年

自然エネルギーの専門家でスウェーデンのエネルギー庁長官を務めたトーマス・コーベリエル
(自然エネルギー財団理事長)が「下がり続ける自然エネルギーのコストとパリ協定後の世界
エネ
ルギー事情」をテーマに、世界各地の導入事例や統計データに基づいて最新動向を解説。
「も
はや経済合理性の面からも、太陽光と風力が火力や原子力よりも優位になった」と指摘す
(スマート・ジャパン、2016.12.12)。 

 Tomas Kåberger

導入量が急速に拡大したことに伴って、太陽光や風
力で発電した電力の取引価格が一気に下が
り始めている。太陽光発電では1キロワット時)あ
たり3円を切る価格で売買が成立する事例
も出てきた。2016年は太陽光と風力のコストが大幅に下がった年として記憶されるだろう
と話す。太陽光発電の導入量は10年から加速がついて伸びている。英国のエネルギー会社B
Pがまとめたデータによると、15年の全世界の導入量は過去最大の5千万キロワットにのぼ
り、累計では2億3000万kWに達した。これは、前年比増加率28%の高い水準となる。


太陽光発電が世界各地で拡大する背景には、コストの大幅な低下がある。米国の金融情報サー
ビス会社Bloombergが調査・分析したレポートによると、太陽光発電モジュールの価格が08
年から急速に低下して80%も安くなっている。11年には1キロワットあたり1千ドル(約1
1万円)を切る水準まで下がっている。その
結果、大規模なメガソーラーを安価に建設できるよう
になり、発電した電力の取引価格も急速に安くなっている。以下のような最新事例を挙げて、想定以上
に太陽光発電のコストが下がっていることを示したという。

  1. ペルーでは16年2月に144メガワットの太陽光発電の電力を1kWhあたり4.8セン
    ト(約5.3円)で契約
  2. ドバイでは16年5月に800メガワットの太陽光発電の電力を2.99セント/kWh
    約3.3円)で契約
  3. アブダビでは16年9月に350MW超の太陽光発電の電力を2.42セント/kWh(約2.7円)
    で契約

また、洋上風力で発電した電力の価格低下が著しい。 

  1. デンマークの電力会社が16年6月にオランダ沖の洋上風力発電の電力を1kWhあたり
    8セント(約9円)で契約
  2. スウェーデンの電力会社が16年9月にデンマーク沖の洋上風力発電の電力を6セント
    /kWh(約7円)で契約
  3. 同じスウェーデンの電力会社が16年11月にデンマーク沖の600メガワットの洋上
    風力発電の電力を49.9ユーロ/1000kWh(約6円/kWh)で契約

● 送配電ネットワークの問題は誇張だ

風力や太陽光のように天候によって出力が変動する電源が拡大していくと、送配電ネットワー
クに対
する影響が気になるが、前出のコーベリエルは、「かつてデンマークでは、風力発電の
比率が全体の49%を超えると送配電ネットワークに問題が生じるとして、電力会社が導入量
を抑えていた。しかし90年代の半ばに実施した発送電分離により、送配電事業者が発電事業
者と独立にネットワークを運営し始めると、風力発電の比率は急速に上昇していった」と話す。
15年にはデンマーク国内の電力消費量のうち40%以上を風力発電が占める。

● 海外では再生可能エネルギーの発電コストが火力や原子力よりも低い

いまや海外では再生可能エネルギーの発電コストが火力や原子力よりも低くなって、主力の電
源に位置づけられるようになってきているが、残念ながら日本では既存の火力発電所や原子力
発電所を維持するために、再生可能エネルギーの導入を抑制する動きが見られる。これからは
環境面と経済合理性の両方を考慮して電源を選ぶべきで、再生可能エネルギーが最適だと同氏
は力説したとのことである。これが真実なら、日本のエネルギー政策はどこか狂っている
 


日本とスウェーデン:よく似ているが違う二つの国  トーマス・コーベリエル

 Dec. 10, 2016

図1(A)は、PbSe量子ドット(QD)の説明図である。 QD構造を取り囲むオレイン酸配位子を
有する量子ドットの実例。
図1(B)は、PbSe量子ドット(QD)の説明図である。 QDを形成するPbSeナノクリスタルの岩
塩結晶構造。

【量子ドット工学講座26:最新量子ドット製造技術】

● 純生超格子量子ドット光子装置
US 9515209 Bare quantum dots superlattice photonic devices

半導体量子ドットを格子状に並べてドット間を電子が移動できるようにした系を「量子ドット
超格子」と呼ぶがここでは、「超格子量ドット」と訳す。また、「bare」は「純生」と意訳し、
「コロイド」を「膠質」、「リガンド」を「配位子」、「photnics」を「光子」と訳す。とこ
ろで、第5次産業革命である「デジタル革命渦論(かぶん)」は「ナノ」「光」「量子」の融
合(「「ナノ」,「光」,「量子」の融合がもたらすデバイスのイノベーション」,荒川泰彦、
2009.09.14、シャープ)だけでなく「生命」(いわいる生命科学」(→「量子ドット工学講座
24:自己免疫疾患における診断的決定
」参照)をも融合する段階にあり、量子ドット自在設
計ツールと量子ドット製造ツールの製造事業は、今後一気に加速していくであろう。そして、
この事業領域も「デジタル革命基本特性」に合致するものであることを頭に置いておく必要が
ある。ここでは、米国特許「US9515209 Bare quantum dots superlattice photonic devices 」を抜粋
掲載する(全文は掲載図をダブクリ参照)。


膠質量子ドットの不活(不動態)化配位子の操作と量子ドット電子装置の用途に関する新規考
案である。多段静電気処理は、純生量子ドットを設計し、電気/熱刺激による超格子量子ドッ
ト形成するものである。原型長鎖配位子(すなわち、オレイン酸)をもつ膠質量子ドットは、
不純物添加処理前の別の霧化工程から、特殊設計した洗浄貯槽へ装填し霧化される。最終工程
で、純生量子ドットを基板上積載し、超格子量子ドットを成長させる。この方法は、純生超格
子量子ドットを基材とする単一接合/多段接合の太陽電池、光検出器、発光ダイオードなど様
々な光子装置の形成を可能とする。この装置
デバイスは、電極を有する圧電基板と、電極上に
IVーVI族元素を含む少なくとも1層の純正量子ドットを含み、この量子ドットは外層膠質配位
子が除去される。
 

 Dec. 6, 2016

図7は、基板上への堆積のためにQDを霧化するための霧化および堆積装置を示す。

以下、「特許請求範囲」を箇条書きする。

    1. 薄膜デバイスの製造方法であって、IVーVI族元素を含む量子ドットを提供するステップ
      と、そして量子ドットは配位子を含む。量子ドットから配位子(リガンド)を洗浄し、
      前記量子ドットを洗浄装置内に配置するステップをさらに含み、洗浄装置:円筒形の混
      合ユニット、上の壁を持つことで、混合壁の上半分の量子ドット溶液出力装置。前記混
      合部の下半部に配置された量子ドット溶液と、霧化され洗浄された量子ドットを洗浄ド
      ーピング(不純物添加)することを追加するステップと、前記霧化され洗浄された量子
      ドットをドーピングするステップとを含み、前記ドーピングは、交換されたイオンまた
      は電荷に霧化され洗浄された量子ドットを導入するステップと、前記量子ドットを電解
      液導入装置に配置することによって前記電解液を導入するステップと、
      さらに、頂部壁
      と、底部壁と、管状の側壁とを有する円筒状の混合ユニットと、前記混合ユニットの上
      半分に配置された量子ドット溶液入力と、前記底壁に配置された攪拌ブレードと、前記
      混合部の下半部に配置された量子ドット溶液出力部と、前記電解液導入装置に電解液を
      添加する工程と、前記量子ドットを前記電解液導入装置によって形成された剪断力に供
      する工程と、置換イオンは、量子ドットをイオン交換装置に入れることによって導入さ
      れ、
      イオン交換装置は、頂部壁と、底部壁と、管状の側壁とを有する円筒状の混合ユニッ
      トと、前記混合ユニットの上半分に配置された量子ドット溶液入力と、前記底壁に配置
      された攪拌ブレードと、前記混合部の下半部に配置された量子ドット溶液出力部と、前
      記イオン交換装置にイオン交換溶液を添加するステップと、前記量子ドットを前記電解
      液導入装置によって形成された剪断力に供する工程と、電荷は、量子ドットを電気化学
      的またはは電気的に交互に正及び負の表面電荷にさらすことによって導入される。
      ドー
      プされた量子ドットを堆積噴霧装置に移送するステップと、量子ドットを圧電基板に適
      用するステップと、前記量子ドットは、噴霧または荷電堆積によって適用され、荷電堆
      積は、アトマイザー内の量子ドット、アトマイザーのスプレーヘッド、またはそれらの
      組み合わせに電荷を印加すること; 前記圧電基板に逆電荷を印加する工程と、荷電した
      量子ドットを圧電基板に噴霧し、前記量子ドットを前記圧電基板に引き寄せ、裸の量子
      ドット超格子を形成するために量子ドットを圧電基板にアニールするステップと、アニー
      リングは、交流、直流、熱変調、またはそれらの組み合わせを用いて行われる。
    2. 前記洗浄溶液がメタノールである、請求項1に記載の方法。
    3. メタノール洗浄の前にn-ブチルアルコールを前記量子ドットに添加することをさらに含
      む、請求項2に記載の方法。
    4. 前記霧化が、トランスデューサまたは超音波振動装置を用いて行われる、請求項1に記載
      の方法。
    5. 前記噴霧がトルエン中で行われる、請求項4に記載の方法。
    6. 前記電解液が、ポリ(アリルアミン塩酸塩)、2-メルカプトエチルアミン、ポリ(スチ
      レンスルホネート)またはチオグリコール酸である、請求項1に記載の方法。
    7. 電解質溶液が脱イオン水の浴中で洗い流される、請求項6に記載の方法。
    8. 前記イオン交換溶液が、溶液中の金属ハロゲン化物である、請求項1に記載の方法。
    9. 前記裸の量子ドット上の前記表面電荷が、量子ドット保持容器またはアトマイザスプレ
      ーヘッド内に配置された帯電プレートによって提供される、請求項1に記載の方法。
    10. 前記ベア量子ドットは、n型裸量子ドットと p型ベア量子ドットとの少なくとも1つの交
      互層を形成するように堆積される、請求項1に記載の方法。]

 

図21は、タンデム量子ドット太陽電池のデバイスアーキテクチャを示す図である。 フロント
セルは、より大きなバンドギャップ(より小さい量子ドット)を含む。

 

 

 ● 今夜の一品

 

セラミック黄金虫ネックレス

 

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