極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

美しすぎる直虎

2017年09月17日 | 環境工学システム論

  

                                 
          定公4年( -506)~哀公27年( - 468) / 呉越争覇の時代  

                                

        ※  定公四年、休戦条約は破れ、中原にはふたたび戦雲がみなぎった。だが、中原
        諸国の国力はすでに失われていた。歴史の舞台は南方に移り、これまで蛮夷と
        呼ばれていた楚・呉・越の三国の間で制覇戦がたたかわされる。呉は、すでに
        成公7年( -584)、晋の助力を得て楚と対抗、孫武(そんぶ)、伍員(ごうん
        )等の働きもあってこれを敗った。国力は充実を示し、中国一流の文化人季札
        (きさつ:呉王寿夢の子)を出し、また邗溝(かんこう:中国における最初の
        運河工事)も完成させた(-487)。 しかし、その呉も、無制限な領土拡張政策
                のために、国力を消耗させ、やがて南方の新鋭越(えつ)に取ってかわられる
        ことになる。かくて、春秋時代は終りを告げる。 



【鹿島神宮の鯰割烹 鈴章】

鹿島神宮に鯰のフルコースを出す店があることを知る。是非食べに行こうと予定する。鯰は河豚・鰻・
鯛の3つの美味を兼ね備えた魚であることはブログでも書いている。このような廉価で調理に富んだ
魚はない。また楽しみが増えた。

 No.68 

    

【ZW倶楽部とRE100倶楽部の提携 12】   

● オールバイオマスシステム篇:木質リグニン溶解工学

 Sep. 15, 2017

❏ 80℃以下でリサイクル可能なヒイドロトロープ酸で木質リグニンの迅速溶解
Rapid and near-complete dissolution of wood lignin at ?80°C by a recyclable acid hydrotrope
DOI: 10.1126/sciadv.1701735

9月15日、湘南大学などの研究グループは、リサイクル可能な芳香族酸の p-トルエンスルホン酸(
p-TsOH)特性を利用し、低コストで木質リグニンを高速溶解に成功したことを公表(Science Advances
Notification for 15 September 2017
)。それによると、ポプラ木材(NE222)リグニンの約90%が20
分で80℃で、既知ヒドロトロープで脱リグニン化に成功する。アルカリ性パルプ化を用いて150
℃以上で10時間以上、または150℃で2時間のみ達成。 p-TsOHにて2つに分画:❶ パルプ繊維、
リグノセルロース系ナノ材料/糖に酵素加水分解で溶解、高価値な構成単位に製造できるセルロース
水不溶性固体と、❷廃液を最小限のヒドロトロープ濃度以下に希釈リグニンナノ粒子として容易に沈
殿する主に溶解リグニン廃液とに分画。このように、溶解リグニンの核磁気共鳴分析で、p-TsOHがエ
ーテル結合切断反応を介しリグニンを重合分解し、木質から炭水化物を含まないリグニン分離が可能
であることを明らかにする。濃縮された微水溶性の p-TsOH の廃酸溶液を常温冷却し、結晶化技術
用い効率的なp-TsOH 回収のリサイクルを通し持続可能社会実現に貢献できる。

【概要】

経済的で持続可能な社会構築に構成単位あるいは分子基盤へのリグノセルロース細胞壁の応用可能
分画は、グリーンバイオ基盤経済達成の鍵である。この課題解決のため、様々な分画技術が開発さ

ている。例えば、❶希酸、❷アルカリ性、❸オルガノソルブ、❹イオン液体、❺亜硫酸塩などは商

的には限定実施されている。
リグニンは主要な細胞壁ポリマーで、中層のリグニンは植物のバイオマ
スの細胞のバインダーとして機能し、細胞壁の脱リグニン化には脱酸が重要である。
さらに、リグニ
ンは様々な生物製剤を開発する可能性があるが、
脱リグニン工程はエネルギー集約的で、パルプ/製
紙産業では周知の課題である。アルカリおよび亜硫酸パルプ化プロセスなどの既存の脱リグニン技術
は高温で操作し、加圧容器を使用し、高価な化学物質の回収を必要とし、将来のバイオ基盤経済に、
再生可能な生分解性のリグノセルロースの高度利用にあっては、化学物質を簡素で低温かつ迅速な脱
リグニン方法を開発する必要がある。ここでは、芳香族酸、p-トルエンスルホン酸(p-TsOH)、水の
沸点より低温で脱リグニン性能うぃもつヒドロトロープが使用し、
80℃以下で、20分という短
時間で相当量(約90%)の木質リグニンを溶解。同等の脱リグニンは、アルカリ木材パルプ化を使用
し、150℃で2時間、または芳香族塩などの既知のヒドロトロープを使用し約150℃で10時間
で達成する。特定の溶媒プロセスは、低温(16℃)でセルロースを可溶化でき、ある程度のリグニ
ン分離するが、これらの方法は、有用性が限定された非晶質セルロースおよび未知の特性を有するリ
グニン材料を生成する。上図1Aは、このタイプの酸性ヒドロトロープを用い、木材を2つの主要な
成分に分離することを示す。(ⅰ)リグノセルロース系ナノ材料(リグノセルロースナノフィブリル
などのリグノセルロース系ナノ材料製造に使用できる主に炭水化物の豊富な難水不溶性固体)。繊維
/糖を酵素的加水分解を経て、図1Bに模式的に図示するよう、廃酸液を最小限のヒドロトロープ濃
度(MHC)以下に希釈することで、グニンナノ粒子(LNP)の形態で容易に沈殿することができる、
主として溶解したリグニンを含む使用済み酸液流
p-TsOHは周囲温度での溶解度が低いため、濃縮さ
れた廃酸溶液を室温に冷却し結晶化技術を用いて効率的なp-TsOH回収を達成できる。



【結果及び考察】

● 木材分画

様々な濃度、反応温度および時間で濃p-TsOH水溶液を用いて、ウィリーミリングしたポプラNE222
子を分画。分取後の洗浄WIS 中の残存成分の割合を収率を用いて計算。未処理のポプラ材中の成分に
基づいてWISの化学組成を決定する。NE222(硬材)リグニンの約90%を80℃以下で20分以内に
可溶化する(図2)。また約65~85%のキシランを溶解でき、特に65℃以下の温度で、約15
%以下の最小のグルカン損失を達成する。その結果、ポプラ木材NE222をセルロースが豊富なWIS
分と、主としてリグニンヘミセルロースを含む廃酸液に分画する。


図2リグニン(●)と炭水化物(グルカン、キシラン、□、マンナン、◆)の溶解(1 - R)に対する
    反応条件の影響
※  Rは、未処理のポプラ材中の成分に基づく。(A)p-TsOH濃度は80℃で20分間作用する。(Bp-Ts
        OH
濃度における温度効果 P = 75wt%で20分間。(CおよびDP = 75wt %および80℃における時
   間効果
(C)及びP = 80重量%及び80℃(D)である。

以下、考察するようにヒドロトロープのp-TsOHは、リグニンを可溶/凝集化に依存、p-TsOH 濃度の
増加はリグニン可溶化改善しうことを見出す(図2A)。また、分画温度を上げると、リグニンとキシ
ラン可溶化の両方が大幅に向上する(図2B )。
しかし分画温度も p-TsOH濃度もグルカン分解に影響
せず、反応の最初の20分以内以外は、反応時間がリグニンおよびキシラン可溶化およびグルカン分
解に最小限の影響することを発見する(図2C)。
これらのデータは、非常に迅速な木材分画プロセス
を示す。
p-TsOH濃度P = 80重量%(wt%)およびT = 80℃)は、35分を超えWIS
中のリグニン含量を
増加さる(図2D)。
可溶化されたリグニンは凝縮され、次いキシランの溶解は、これらの重大な状態
でより長い反応時間で影響なp-TsOH  は、6炭素ヘミセルロースマンナン(図2D)よりも、キシラン
などの5炭素ヘミセルロ急速低温 p-TsOH(表1)は、 廃液中の溶解した炭水化物は主としキシ
ランと溶解キシロース(廃液中のオリゴマーキシロースを含まNE222
のキシラン含量に基づき90%
近くにあった。フルフラールのキシロースは最小分解と、ほとんどの実験では2%未満にある。
使用
廃液中の酢酸濃度1.5g/リットル未満であり、これらのデータは、p-TsOH 分画がヘミセルロース糖
を効率に解消できることを示唆する。

● 溶解リグニンの分離

ほとんどのヒドロトロープは、疎水性物質を可溶化するためにMHC(18,19)以上、または臨界凝集濃
度以上で凝集 溶液の導電率からp-TsOHMHCを決定する。p-TsOH溶液の伝導率が急激な変化を示す
11.55重量%の遷移濃度を見出し(図3A)、これはp-TsOHが11.5重量%のMHC以下のヒドロト
ロピー特性を失い始めることを示唆する。


図3 (A)異なる濃度の水性p-TsOH溶液の導電率を測定し、p-TsOHMHC 11.5wtの不連続性を示し、
  (B)希薄な消費物中のリグニン粒子の有効サイズを測定することによってp-TsOHMHCを測定す
    ること。 DLSを用いたp-TsOH液[挿入図は、希釈した使用済みp-TsOH液の画像を(底部)および
    遠心分離なし(上部)の遠心分離で示す。


したがって、使用済み液中のp-TsOHを11.5重量%のMHC以下に希釈することにより、溶解リグニ
ンを容易に沈殿できる。一例として、脱イオン(DI)水を使用して80℃でp-TsOH濃度75wt%で分
画したワイリー製粉NE222からの廃液を20分間希釈して希釈した(P75T80t
20と略記)。動的光散乱
(DLS)により、リグニンが沈殿したMHCをモニタ。異なる希釈率でのDLSで測定された有効なリグニン
粒子サイズは、3百ナノメートル未満の微小粒子サイズ処理し、15%超のp-TsOH濃度でリグニンの
沈殿サイズが最小であった(最初の高濃度、図3B)。測定された粒径は、使用済み液を10重量%
の希釈から急速に約3千ナノメートルに増加。 粒度の増加は、4重量%未満希釈では実質的でなく、
希釈した使用済みリカー試料を異なるp-TsOH濃度(図図3B入図の上部)で3千グラムで10分間遠
分離する。
10重量%以下のp-TsOH濃度で、図3Bの挿入図の底部のリグニン沈殿を観察(遠心チ
ューブを逆さにして沈殿物を上澄みから分離)、20重量%以上である。この発見で導電率測定から
決定した11.5重量%のMHCを確認(図3A)。4wt%以下の希釈により沈殿が増加し、上澄みが
不透明から透明に変化するこを見出す。

紙面限界のため残りの考察掲載は残件扱いとする。

                                       この項つづく

   

コメント
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