極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

楽天と首都移転と気候変動の話

2013年09月28日 | 時事書評

 

 

【楽天と首都移転と気候変動の話】

十年前、大型液晶ディスプレー製造装置のソフトエッチング用稀薄フッ酸濃度コントローラと塩酸-フッ酸混
酸濃度コントローラの二つの立上げ調整出張の仙台でタクシーに乗っていた時の話。運転手が、仙台にプロ野
球チームができるのだが採算がとれるのだろうか?と聞くので、これからは東北地方が栄えるだろうから大丈
夫じゃないと受け答え、運転手の経歴など話してくれたので、東京から花巻などの内陸部に首都機能を移転す
べき時期にあると持論(候補条件は、地震が少なく温暖化の弊害を受けにくい内陸部で、長野県の松本市に皇
居を遷し、首都機能の花巻市周辺移転)を初めて話した記憶が残っている。それから10年の月日が経過し、東
日本大震災と福島第一原発事故の罹災という不幸な経験をするも、楽天イーグルが初のリーグ優勝を実現させ
た。この裏には経営トップの高度情報リテラシーの駆使が功を奏することを昨夜、NHKのテレビ解説で知る
ことになる(ブログ掲載した阪神優勝の条件の持論と酷似)。いまとなっては、奇跡的に阪神がリーグ優勝し、
星野仙一監督率いる楽天と日本シリーズを戦うことに至れば、是非もなく馳せ参じ観戦したいと夢をみる。

 


そんなわけで、地震津波の想定と温暖化・気候変動の想定の遷都動機は正しかったが、原発事故の想定だけは、
巨大隕石の衝突確率ほどの安全さが、こんな形で破られるとは予想外だった。そういえば、IPCC(国連

の気候変動に関する政府間パネル)が、ストックホルムでの地球温暖化の科学的根拠をまとめた作業部会の報
告は
温暖化の原因が人為起源の温室効果ガスの可能性が「極めて高い」(95%以上)とこれまでで最も強い表
現でまとめられた(
総合的な報告書を公表するのは前回2007年以来6年ぶり5回目。加盟195ヵ国のチェックを
受け承認)。原発に関しては“終末処理処理法が検証されていないなかの再稼働はありえない”つまりは、商
用運転
段階でなく、試用運転段階だとする立場をわたし(たち)を事故直後で鮮明にしている(地下水対策し
ではなく隔離壁の提案、原子力部門の切り離し(2013年4月より?)の提案も同じくしている)。このように、
楽天イーグルスの初優勝から遷都、気象変動への備えと予測と思惑はすべて的中したかのようだが、肝心
政府がそのように動かなければ、“双頭の狗鷲”成長戦略、失礼、“Buy my Abenomics”は絵に描いた餅に終わる
ことは必至と思わざるをえない。しかし、十年前か
らこんなこと考えているなんて、自分でも、珍しいと思うね、本当
に!?


【最新下水道汚泥処理技術事情】

活性汚泥法は一般的な下水の浄化法。好気性の微生物群などを用いて下水中の有機物を分解するとともに窒素
やリンなどを除去し、汚水を浄化するが、活性汚泥法で浄化すると、下水中の有機物の一部は微生物に変化し、
汚泥(余剰汚泥)となる。余剰汚泥はメタン発酵により減容化が行われるものの、減容率は40%ほどと
低く、
微生物分解が難しい消化汚泥が大量に発生してしまう。
そこで、山口大学農学部の藤井克彦准教授らは、微生
物を使って下水を処理する活性汚泥法によって生じる「消化汚泥」を分解する微生物群を見つける。消化汚泥
はこれまで微生物による生分解が難しく、焼却したり埋め立てするなど産業廃棄物扱いになっていた。見いだ
した微生物群を活用すれば、1ヵ月の培養で最大40%の減容化が可能だとか
。実用化すれば汚泥の減容だけで
なく、生分解によって増殖した微生物をバイオマス資源として活用でき、固形燃料や畜産肥料への応用が期待
できる。
藤井准教授らは各地の土壌を採取し、消化汚泥を栄養素として増殖する微生物を探索。汚泥中に生育
を阻害する要因があると仮定し、汚泥の濃縮に使う凝集剤に含まれる金属を除去することを思いついた。
そこ
で酸処理を行い、汚泥から凝集剤由来のアルミニウムや鉄を除去した消化汚泥をつくり、微生物を培養したと
ころ、消化汚泥を栄養素として繁殖する糸状菌6属8株を見いだす。
現時点では、栄養素が汚泥しかない厳し
い条件のもと行った実験の結果、1週間で10~20%、1ヵ月で20~40%の消化汚泥の減容化に成功。今後は

さまざまな培養条件を試し、より高い減容化を目指していくという。



ところで、藤井克彦准教授は、微生物を培養する固体培地の栄養成分を変えてた培地で試料を培養することで、
簡単に選択的分離する方法の特許を出願する(「特開2013-000061|微生物の分離方法」)。簡単といえば簡
で、先出願か先使用で議論されやすい事案で、企業内で開発する分なら特許公開するまでもないように思え
るのだが、その話は横に置いておいて、地球上には、殆ど無数種類の微生物が存在し、有機物を分解するもの
や、金属等の無機物を分解するものなど多種多様であるが、これまでに分離されあるいは研究対象とされてき
た微生物の種は、極めて僅かであり全微生物の1%未満。微生物の持つ能力は、驚くべきものがあり、古くか
ら発酵工業や医薬品の製造などに応用されてきたいきさつがある。なかでも、有機物を分解する能力のある微
生物の新規な発見は、新たな医薬品の開発や汚水や廃棄物の処理、バイオ燃料の生産等多くの産業上の利用が
待される。従来、ある特定の有機物を分解する微生物を分離方法に、特定の有機物を含む培養液で集積培養
を行い、増殖してきた微生物を適当な寒天培地で分離する方法があるが、その時に用いた培養条件(培養液組
成、温度、酸素の有無)を好む種が優占的に増殖するため、それ以外の種が淘汰され、純粋分離が難しい。別
の方法に、セルロース等のような培地に溶けにくい有機物の場合、水溶性の誘導体へ変換し、その水溶性誘導
体を溶解した寒天培地上に試料を接種し、増殖してきた微生物のコロニーの純粋分離方法がある。この方法は、
増殖の速い種や抗菌物質を分泌する種のコロニーが寒天培地一面で広がり、多種微生物のコロニーをマスクし
て純粋分離が難しい。さらに、寒天は多くの低分子有機物が夾雑成分としても含み、これを栄養とする微生物
も生育し、目的とする有機物を分解する能力がない"擬陽性"コロニーが出現する問題があった。


この新規考案に着目したのは、勿論、オールバイオマスシステムに組み込むこともあるが、汚水中の放射性物質を濃縮・
離・バイオマス発電システムとして有力ではないかと思ったことによる。いまからでも遅くない?!

 

【NREAレポート:デジタルエネルギーのソフトコスト逓減工程表】

米国の国立再生可能エネルギー研究所は、非ハードウェア(ソフト)用コストは、米国の太陽光発電システム
価格の主要因の削減工程表を公開した(上図参照)。この積極的なソフトのコスト逓減は、米国エネルギー省
の”SunShotイニシアティブ"の必達価格目標として設定されているもので、このレポートには (1)顧客獲得、
(2)認可、検査および相互接続(PII)(3)設備施工労働(4)資金調達の4つのソフトコスト領域
に関わる
ものである。
2010年には、5kWクラスの一般住宅システム用太陽光発電システムのソフトコストが、3.32$/W
であり、システムの総設備価格は、6.60$/W と約50%に相当。また、店舗用システムのソフト価格は2.64$/W
で総設備システム価格の約44%で、総設備価格は5.96$/ Wであった。SunShotイニシアティブでは、ソフト価
格を2020年までに約 0.65$/W(住宅用)と 0.44$/W(店舗用)、総設備システムの価格で、1.50$/W、1.25
$/Wに逓減目標を設定している。
尚、このロードマップ作成に当たっては、半導体産業協会の国際半導体技術
ロードマップと太陽光発電のためのSEMI PV Groupの国際技術ロードマップを参考とし、また、文献として国立
再生可能エネルギー研究所とロッキーマウンテン研究所のデータを引用し、金融分析は、住宅用および商業用
太陽光発電の設備会社、施工会社、ソフトウェアエンジニアなどの70以上の業界団体とのインタビューを元に
行っている。
ロードマップは、住宅や店舗向けの"2020 SunShot"の目標達成の予測に、業界の専門知識を活用
し、特定の地域における"2020 SunShot"でソフトコスト削減を達成の努力目標を提案。現在までのCRO(コスト
削減機会)実績値と工程表(ロードマップ)CRO値の間の差を計算し不確定性推定。カラーコードまたは国際
半導体技術ロードマップ(ITRS)などを参考とし、前商用化を示す太陽光発電の国際技術ロードマップ(ITRPV)
システムの "readiness factor (準備要因)"にデータ変換した。赤は準備/確実性が最も低いレベルを示し、
具体的には、与えられたCROの任意年のロードマップ目標達成に、実績値より25%以上高いことを示す。また、
黄色は10%の市場とのズレを示し、オレンジは、10%~25%の市場とのズレを示す。
その他のコスト領域では
"未定義"であり、より大きなコスト削減機会もたらすであろう技術革新展開を組み込んだ。と、結んでいる。



解集合(solution set)などという言葉が出てきたり、新しい用語などの翻訳・解釈に手間ったが、ロードマ
ップ概念としては、国際半導体ロードマップ技術や国際太陽光発電ロードマップの手法を準拠、参考にしてい
ることがよくわかる(意欲的・積極的な工程表という意味)。意訳としていろいろ思いついたことを従来的な
用語にこだわらず作業をすすめた。一番大きい意訳は、太陽光発電を、再生可能エネルギーとは表現せず、デ
ジタルエネルギーと意訳したことだ。多少の誤訳は誤解はやもえまい。ただ、このレポートの裏には優秀な多
数の担当者がいることだけは確かで、一騎当千するには限界だという思いを強くした。最前線に追いつき、離
れず、しがみつかず、臨機応変に突出するという流儀は堅持しつつも、頭の中では、もうひとりの自分が“も
う、だめかなぁ?!”と愚痴っている。


 

まぁ~~、そんなところで、焦らず、適当に休息しなが、前進することに、”われにデジタル革命在り!”だ。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする