極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

イタリア映画と本諸子と公魚

2010年01月08日 | びわこ環境



幾年の 比叡颪(おろし)は 携帯に 懐かしき声 夜空に響く 




虚脱甚だしく、25メートルの折り返しも出来ない
ほどで、早々とジムを引き払う(後から気づくのだ
が、午前中の除雪作業のダメージがボディブロー;
body blow  の様に効いている)。気分転換で、NHK
ハイビジョン放送を観る。『これ以上のフィナーレ
はないわ』というエレナ(ブリジット・フォッセー)
の台詞がなんとも切なくも微笑ましい。久しぶりの
イタリア映画だと。映画『自転車泥棒』を代表とす
る細やかな描写が心地よい。



ニュー・シネマ・パラダイス』(伊: Nuovo Cinema
Paradiso
) は、ジュゼッペ・トルナトーレ監督による
イタリア映画。1989年公開。アメリカなどではCinema
Paradiso
というタイトルで公開された。イタリア語の
原題は、物語の舞台である映画館の名前。中年男性
が、映画に取りつかれた少年時代と青年時代の恋愛
を回想する物語。感傷と郷愁、映画への愛に満ちた
作品である。しばらく沈滞期に入っていたイタリア
映画の復活に弾みをつける作品となったとされる。

1990年撮影

ストーリは、ローマに住んでいる映画監督サルヴァ
トーレが、故郷のシチリア島の村からアルフレード
が死んだという知らせを受け取る。30年間故郷に帰
っていないサルヴァトーレは少年時代の回想を始め
る。戦争で父を亡くしたサルヴァトーレ(愛称トト)
は映画に魅了され、村の映画館「Cinema Paradiso」を
のぞき見しようとして、映写技師アルフレードに近
づく。やがて二人の間には友情が芽生えるというこ
とだが、シチリアの地方都市を背景も手伝い、旅愁
が伴い吸い込まれるような時間帯だ。



ところで、これには尾鰭が付いていて、大画面の薄
型テレビのハイビジョンは情報量が4倍と臨場感が
いままでと違い観賞エネルギー消費量も幾何級数的
に増えることが分かった。折角の気晴らしが、疲れ
は倍増したように思える。これは小さな気づきでは
あるがなるほどなぁと腑に落とす。

【本諸子と公魚】



今や、もうまぼろしの魚になりつつある琵琶湖特産
のコイ科の淡水魚、
本諸子(ホンモロコ)。近年湖
岸の埋め立てで葦原がなくなり、絶好の産卵場所が
失われたことや、
ブラックバスや北湖に住んでいた
ワカサギの南下によって稚魚を大量に食べられたり
してきたことで子持ちの型のいい物がなかなかお目
にかかれなくなり、湖産の
手長海老とともに大変貴
になってきた(『
紫花菜と寒もろこ』)。



子持ちに川物ということもあって縁起物としておせ
ちや一月の献立に取り入れられます。「寒もろこ」
と呼ばれるように一月~二月にかけては骨もやわら
かくおいしく丸ごといただけます。白焼、つけ焼き、
あめ煮などの料理法があり、コンロであぶり、
土佐
につけるのが一番手軽で美味い。最近は、手に入
れることができない。

※「日本の淡水魚」(川那部浩也・水野信彦 編・
 監修 山と渓谷社 1989年)



本諸子を食餌する公魚(ワカサギ)。極寒の中 氷の
張った池や湖に出て、開いた穴から釣り糸を垂らし
て釣るワカサギ釣りは北海道や本州の山間部の湖の
冬の風物詩。琵琶湖ではなく冬の余呉湖で釣り上げ
たものをそのまま素揚げ若しくは衣をつけフライに
して食べるのが一番だけれど、やはり子持ち本諸子
に軍配があがるのはしかたがないと思うのですが如
何でしょうか。



新年会ということで食事の矢先に携帯電話が入る。
もう30年年賀状だけの交換になるが途切れるはなか
った。年明け早々お邪魔させていただこう思い立ち
その旨を賀状に乗せた。長くなる、そのまま下駄を
履き外に出る。近況を交換し電話の先のT婦人が比
叡颪が寒いので暖かくなればこちらから連絡するの
でと再会の延期をしましょうと結んだ。故T氏は在
籍中の先輩であり琵琶湖・淀川水系の環境保護運動
のリーダで疲労のため夭折されたが、それからも新
年にはいつも綺麗な切り絵や版画の31枚もの賀状が
届くこととなる。

コメント
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