鮮やかな紫花菜 きみが指す削除メールに残れるメール
ホンモロコ
如月には寒モロコが旨かったと過去形で語らなければならない
ほど10年近く口にすることがなくなった。これは後三条にあ
る居酒屋『さんかく』の棚花豊和が一線を退いて間もなくして
のことである。いまでは、琵琶湖固有種の筈が全国で養殖され
ているが、子持ちのホンモロコを炭焼きにし、焼きたてを、玉
味噌(白こし味噌に卵黄、酒、砂糖を加えて調味した物)に酢、
辛子、醤油を加えてた酢味噌でいただく。ほんのりとしたバー
ター風味がしてサクサクした歯ごたえが何ともいえない季節の
一品である。
寒もろこの酢味噌添え
ところで、マスタの棚花豊和とは琵琶湖の飲み水を守る運動や
地域生協運動でともにした。彦根プリンスホテルの建っている
米原磯は県下屈指のホンモロコの産卵場であったが、ここが残
こせたとしてもニゴロブナと同様にブラックバスやブルーギル
といった外来魚に荒らされ漁獲量は激減していただろうと思う
(やっかいもののブラックバスやブルーギルはバター焼きなど
の料理法の開発如何で美味しく頂けるはずだから、それはそれ
で悲観することはない、要は知恵だろう)。
彦根プリンスホテル ブラックバス
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Cat Fish
地域生協でいえば瀬田シジミの取り組みがあった。「60年代
の米原磯の水辺はそれは美しかった」(故・久保祐夫の生前の
言葉)。その当時は貧しかったが、淡海にゆけば瀬田シジミが
簡単に取れた。シジミは必須アミノ酸やミネラルが豊富で酒呑
みには最高のモーニングスープだ。
瀬田シジミ
何年前だったか忘れてしまったが、棚花豊和とわたしが出張の
ため東京駅で落ち合いそのまま埼玉水産試験場にアメリカン
キャッツフィッシュの養殖方法を乞いにいったのは事業排水の
栄養分を利用して食用に供せないかと考えてのこと。日本なま
ずは共食いの性質がありそれを嫌った(ビワコオオナマズもあ
るが研究の余地が大きい)。余談だが皇太子はナマズ博士とも
称される程の生物学者であることをこの時はじめて知った。
キャッツフィッシュ 日本ナマズ ビワコオオナマズ
ところで、♪〽『サマー・タイム』の歌詞に出てくる‘Fish ’
とは、黒人の牛肉の代用食であったアメリカンキャッツ フィ
ッシュである。日本ナマズのフルコースを出してくれる京都修
学院の『十一屋』で建築設計士の弟と棚花と三人で堪能したこ
とがあったが、歯ごたえが日本なまずの方があり、見た目(ナ
マズは黒猫のように目が愛らしいのが特徴)とは大違いで、河
豚の刺身と同等に美味しいことを記憶している。フルコースな
らコラーゲンたっぷり、でスッポンより遙かに食べやすく女性
にはお勧め。
なまずの刺身
■
ニゴロブナ
彦根の水産試験場で、同様にごろぶなの養殖は可能かと質問し
たところそれは現実味がないとの感触。にごろぶなは遊泳し、
冬場は北湖は湖底で生息するので骨が柔らかい、だからふな寿
司に向くのだとの話を聞いて、さすがに数気圧程度の密封加圧
環境下で養殖すれば良いのではないかとの質問を出来ずに帰っ
てきたことを記憶している(なまずの養殖もそうなのだが、経
費が嵩んではいけない、理想をいえば投入量に対し、湖のプラ
ンクトンや藻などを餌とし、収穫ポイントが定点で、漁船の燃
料費がいらない方が良い)。燃料については太陽光や滋賀の森
林や廃棄植物系(ネグロマス)等をバイオアルコール変換する
技術確立は、そこまできているのだから、敵対種のブラックバ
スなどの抑制で自然放流型養殖も可能だと思う。
鮒寿司
※ 古い新聞だが、2006年06月19日、日清食品 食品安全研究所
が「滋賀県特産の伝統発酵食品『ふなずし』から新規コレス
テロール低減乳酸菌NLB163株を発見というニュースだ。南東
アジアから伝わった‘なれ鮨’が日本に漂着し日本らしく、
分解・精製した後(?)、また再び、新しい食品や医薬とし
て世界に発信されることが予定された。
■
ワタカ
毎年、6月になると職域仲間で小鮎釣りを犬上、芹川、天野川、
矢倉川、宇曾川下流から湖岸周辺で行っていた(今年の企画は
退職者もいれてやるしかないだろうが)。内蔵を裁いてフライ
にするのも、塩焼きにするのも、バター焼きするのも良い。ネ
ットで貝類等の海産物を取り寄せ豪快にバーベキューをやるの
も風情があって、日頃のストレスを発散でき最高だ(イワナや
ヤマメも滋賀産も可能)。何だったらヨットやカヤックやライ
トプレーンも楽しめる。鮎は琵琶湖の王者といったところ。
アユ(子持ち)
■
イワナ通販(長野)
曽根沼では鯉が釣れるし、バラックバスやブルーギル釣りも楽
しめる(ブルーギルは皇太子が日本に紹介したのだとも聞く)。
いまではイワナも養殖している程だということで話をまとめる
と、キャッシュフィッシュの養殖案は餌がいるということで却
下されあえなく没。折角、棚花豊和との仕事づくりと考えての
ことだが(実はこれらの調査費用はすべて自腹で身銭)、誰か
が企業化するだろうが、良い後継者が見つかればその夢を伝え
たいと思っている(『河豚よりうまいキャッツフィッシュのち
り、てっさかな』)。
■
廃屋の庭一面を紫に染めて花咲く花大根は ※
霞のような紫色の「ムラサキハナナ」。花言葉「変わらぬ愛」
学名:Orychophragmus violaceus 別名:ショカツサイ(諸葛采)、
オオアラセイトウ,ハナダイコン(花大根) 花期:春、ハナ
ダイコン(花大根)。紫色の 4 枚の花弁の「十字架植物」。
別名のショカツサイ(諸葛采)は中国の呼び名。こういう時代
だからこそ短歌や俳句の新しい運動が要求されているのではと
考えその場、その場で考え創作したきたがふとこんなものでい
いのかなという思いに駆られる今日この頃。行けるところまで
いくしかない。
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