日々の出来事 10月16日 マリー・アントワネット
今日は、マリー・アントワネットが断頭台で処刑された日です。(1793年10月16日)
マリー・アントワネットは、神聖ローマ皇帝フランツ1世とオーストリア・ハプスブルク家のマリア・テレジアの子としてウィーンで生まれました。
その後成長して、政略結婚でフランス国王ルイ16世の王妃となります。
そして、ブルボン家の歴代王家がやっていたのと同程度の生活をしています。
ですから、マリー・アントワネットは、フランス王室の財政を悪化させたと言われていますが、財政に影響するほどの散財はしておりません。
実際に、フランス財政が破綻したのはルイ15世からの負債とルイ16世の三つの戦争によります。
マリー・アントワネットは国民の不満の捌け口としてスケープゴートにされてしまった訳です。
フランス革命前に民衆が食料難に陥ったとき、マリー・アントワネットが“パンがなければお菓子を食べればいい”と言ったことが取り上げられますが、これはルソーの“告白”の中にあるトスカーナ大公国の公爵夫人の言葉です。
マリー・アントワネットは、飢饉の際、子供の宮廷費を削って寄付したり、他の貴族達から寄付金を集めるなどしたため、これに不満を持った貴族達が色々な悪い噂を広めました。
1789年のフランス革命で、マリー・アントワネットは、オーストリアにいる兄のレオポルト2世に助けを求めフランスの情報を流します。
そして、フランスからオーストリアに脱出しようとしますが、国境近くのヴァレンヌで身元が発覚し、パリへ連れ戻されます。
マリー・アントワネットが裁判で有罪になった主な理由は、この外国と協力したという反逆罪だったのです。
マリー・アントワネット
☆今日の壺々話
ハンカチ
ハンカチが正方形なのは、マリー・アントワネットによります。
フランスでは、当時、ハンカチは絹製の貴重品で、親から子に受け継がれるものでした。
17世紀には、ロココ調のデザインが主流になり、卵形や長方形や三角形などの様々な形のハンカチが使われていました。
これに対して、マリー・アントワネットは正方形が使い易いと言うことで“ハンカチはすべて正方形”とルイ16世に進言、1785年“ハンカチのサイズは縦横同一にせよ”と言う法令が布告されました。
それ以降、ハンカチの形は正方形と定着しました。
ATM
錦糸町にあった某銀行のキャッシュコーナーでの事です。
8台くらいあったATM(現金預払い機)の中に、すごく態度のでかい機械があったんです。
機械から出るメッセージの「ください」の部分だけ発声されなくて、
「 カードをお入れ!」
「 紙幣をお取り!」
「 通帳をお入れ!」
といった、完全な女王様口調になってました。
あの機械でお金おろした人、どんな気分だったんだか・・・・。
絵本
小学校の頃だったか、図書館で見た絵本。
物語の主人公は食人の習慣がある大男。
そんな大男のもとに、ある女性が逃げ込んできたところからストーリーは回り出す。
その女性の正体は、どこぞの国の王女様というよくあるパターン。
確か国から脱走して追われてたような・・・・。
で、だいたいの中盤の話は頭から抜けてしまって、どうにも思いだせない。
ただ、よくある展開で、巻き込まれた主人公が一目惚れしたヒロインのために奮闘するみたいな感じだった。
とにかく、すったもんだの末に問題を解決して、いちやく英雄になった大男。
誰も彼もが、彼の勇気ある行動を賞賛した。
そして、渦中のロマンスで恋心が芽生えた二人は、なんと結婚することに。
そのうち王女との間に子供は大勢生まれ、王様になった大男は食人の習慣もなくなり、真人間になった。
そんなハッピーエンドの描写が後半に描かれてて、めでたしめでたしと思った矢先、最後のページ。
王様になった大男、王女、そして大勢の子供が後ろ向きに立って終わるページ。
どうして、後ろ向きという不自然な形をとったのか?
そんな疑問を挟む前、ある一部分に明らかに不気味なものが描かれていた。
それは息子の一人が、背後にナイフとフォークを隠すように持って立っていたのだ。
その少年が意図的に不気味に描かれているのは、誰が見ても一目瞭然だと思う。
後に、何かが起こりそうな予感と共に物語りは終了した。
つけまつけると白いハンカチ
ある機械警備対象先での話。
その機械警備対象先ってのが火葬場。
そもそも火葬場なんて怖い話の宝庫っぽいけど。
だけど、そうそう怖いことなんて起こりやしない。
パッシブセンサー(空間センサーともいうし熱線センサーともいう)ってのが人体の熱とかに反応するんだけど、この端末がよく誤報だすんだわ。
猫とかの小動物は当然ながら、ネズミや蛾まで反応しちまうシロモンなんだ。
その日だって誤報だろうとタカをくくって急行したわけ。
そこは、いつもどおりの外観と雰囲気だった。
何も変わらない、いつも通り警報を淡々とこなす予定だった。
唯一違ったのは、事務所内の床に白いハンカチが落ちていただけ。
警報発生箇所も事務所だったし、ハンカチ落下で反応したんだろうと帰ろうとした時に「バタン」って音がした。
俺には、はっきりとその音が聞こえた。
そう音は、思いっきり火葬施設の中から発せられたものだった。
火葬の施設内は怖いから余程のことがない限りは入らないんだけど、音が聞こえた以上確認しないわけにはいかなかった。
恐る恐る入ると、中は薄暗く火葬する機械が複数台壁側に並んでいた。
一番奥の機械だけ扉が開放し、他のは全て閉じられていた。
その光景が不思議だとは感じたが怖いとは思わなかった。
俺は懐中電灯と特殊警棒をしっかり握り、あたりを照らしながら向かった。
その空いている機械まで行き、扉の中を懐中電灯で照らしたが何もない。
まぁいいかと帰ろうとしたら「ペタペタ」と何かが歩く音が接近してきた。
何も見えないが、直感的にヤバイと感じすぐさま事務所へ逃げ込んだ。
事務所の扉の外では相変わらず「ペタペタ」と歩き回る音が聞こえる。
その音は近づいたり遠ざかったりと忙しかった。
応援を呼びたい衝動に駆られたがプライドがそれを阻んだ。
そんなプライド捨てて呼べばいいのにな。
歩く音は一向にやまない。
いっそのこと見てみるかと床に伏せて扉の下から覗き込むと白い足がうっすらと見える。
完全に幽霊やんけ。
もうドン引きもいいところ。
怖かったね。
こういう時はお経なんだろうけど、お経なんてわからない。
いっそのこと音楽でもながしてみっかと馬鹿な考え炸裂させて「つけまつける」をスマホから最大音量で再生。
今思えば何してんだ、と思うけどその時は結構必死。
「つけまつける」を流すと「ペタペタ」は聞こえなくなった。
再度床に伏せてドアの隙間から覗いてみるとやっぱりまだ足あるじゃん。
頭にきたので、「こらあああああああああああああああ」って怒鳴りながらドアを勢いよく開けてみると、そこには足の持ち主はいなかった。
あったのは床に一枚の白いハンカチだけだった。
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