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ゆるキャン△の聖地を行く8 その7  浄蓮の滝

2019年09月18日 | ゆるキャン△

 巡礼二日目、9月1日の朝は快晴でした。天気予報では曇りがちになるように述べていましたが、宿の従業員のおばさんは、「伊豆はねえ、半島だから陸地せまいからね、天気予報が難しいんでよく外れるのよ、地元の私らの予報の方が確実ですわな。今日はバッチリ晴れます。保証しますよ」と言い切りました。

 

 確かに、おばさんの断言した通りになるだうな、と思いました。同時に、暑さも厳しくなるかもな、と旅館の店先で軽く体操しながら考えました。

 

 7時45分に案内があったので、食堂に行って朝食をいただきました。メニューは御覧の通りで、御飯はおかわり自由でした。この日の巡礼ルートが距離的にもっとも長く、場所も多く、かつ行きづらいため、迷う可能性があり、朝はきちんと食べて体力をつけておかないとな、と思いました。腹が減っては戦は出来ぬ、です。

 結果的に、出発後は殆ど山の中を走るケースが多く、全く食事処に恵まれなかったため、この宿での素泊まり予約を朝食付きに変更したのは正解でした。河津町に至るまでコンビニすら見当たらなかったからです。

 

 朝の旅館の畳廊下です。居心地の良い、落ち着ける宿でした。上図右の給水設備は、この宿のラジウム鉱泉水専用のそれでした。飲むと体にいいそうなので、昨晩のお茶の水をこれでまかないました。

 

 外観からは、御覧のとおり、開業後に建物を追加して規模を大きくしていったことがうかがえます。一見すると民家の並びに見えますが、左の白壁の建物は温泉および湯治施設、中央と右は宿泊施設で、全て同じ旅館の建物です。けっこう大きいので、内部もちょっとした迷路のようで、私自身も露天風呂へ行く際に迷いました。

 

 8時半に出発し、伊豆長岡の温泉街を西へ抜けて、伊豆縦貫道にあがり、終点の月ヶ瀬まで一気に移動し、その後は国道414号線天城越えルートに進みました。

 

 最初の訪問地、浄蓮の滝に着きました。ゆるキャン△の聖地ではありませんが、伊豆ジオスポットのベスト5に数えられる伊豆最大級の名瀑として知られます。作中で同じルートをたどったはずの各務原なでしこ達が立ち寄らなかったのが不思議ですが、折角なので、見てゆこうと決めてありました。

 

 駐車場の脇に、伊豆の踊り子像がありました。川端康成の小説で有名な、あのお二人です。説明は要らないでしょう。

 

 滝への遊歩道です。駐車場から滝へは谷間へかなり降りてゆくので、行きは楽ですが帰りはしんどいです。私もあっというまに汗だくになり、息を切らしましたから、単なる見物と気楽にかまえないほうが良いです。

 

 一帯は、静岡県指定の天然記念物である「ハイコモチシダ」の群生地があります。国内では伊豆半島と熊本県にしか自生が確認されておらず、貴重な存在です。動物に例えると絶滅危惧種のようなものですが、なぜここにだけ群生しているのかは解明されていないそうです。

 私自身、ガーデニングを長くやっていて、京都の芸大で自然ランドスケープも学びましたから、こういった植物相には関心があります。自生地が限られる種は、大抵の場合国内原産でないケースが多く、要するに外から持ち込まれて根付いたという形になります。
 「ハイコモチシダ」も外来種で、もともとは中国南部から台湾、ヒマラヤ辺りの高山帯に分布しています。伊豆も熊本も古代に渡来人の入植が多かった地域ですから、その頃に持ち込まれたのかもしれません。

 

 滝の全容が見える、一番下の展望所まで降りました。二日前まで当地域は雨続きだったそうで、水量も豊富でした。瀑布の響きもなかなかのもので、見応えも充分でした。

 滝本体は、約1万7000年前に伊豆東部火山群の鉢窪山スコリア丘が噴火した際に流出した玄武岩溶岩流を流れ落ちるもので、形式とては直瀑に分類されます。落ち口から滝壷まで一気に落下する滝、です。
 その落差は25m、幅は7mで岩盤には柱状節理が見られます。作中で各務原なでしこ達が他の場所で柱状節理を「カクカクした岩」と表現しています。

 

 この滝は、昨日見学して回った北条氏関連史跡群の西を流れる狩野川の上流にあたります。この辺りでは本谷川と呼ばれます。

 

 滝の付近にかつて「浄蓮寺」という寺があったことから「浄蓮の滝」という名称がついたと伝わりますが、その寺跡の位置は不明です。現在は 滝壺の近くにも土産物店が並んでいて、朝早くから営業していました。

 

 外国人観光客もかなり来ていました。その中のイギリス人らしき若いカップルに写真撮影を頼まれ、その際にちょっと英語で話をしました。
 相手が言うには、向こうのガイドブックでは伊豆の人気ナンバーワンのジオスポットとしてこの滝が紹介されている、インスタ映えもするから必見だ、昨日は箱根に行ったが感動はこちらのほうが大きい、実に見事な滝だ、ということでした。

 

 確かにインスタ映えはしますが、それ以上に現地はマイナスイオンがいっぱいで、とにかく気持ちが落ちつくのでした。深呼吸してみると、体中がなにかふわりとした感じに包まれる気がしました。

 

 いいところでした。同じルートを行かれる「ゆるキャン△」巡礼の皆様にも、おすすめのジオスポットです。ただ、場所が場所なので、ちょっとした上り下りのウォーキングを伴います。靴は履きなれたしっかりしたものを選ぶと良いでしょう。  (続く)

 


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