気分はガルパン、ゆるキャン△

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ガルパンの聖地 ・ 大洗を行く23 その2 「さんふらわあ号です!!」

2016年03月31日 | 大洗巡礼記

 上甲板の末尾に聳える、赤い煙突です。商船三井フェリーが北海道航路に就航させている船舶は、三形式四隻ですが、形式ごとに煙突の形状が異なるので、遠くからでも識別が容易であるそうです。


 今回利用した、エコノミークラスの客室です。354号室でした。通称、雑魚寝部屋です。乗船券に記された席番の位置に入りますが、仕切りがあるわけでもないので、隣の方と並ぶ形になります。備え付けのマットとシーツと毛布があり、それを自分で敷いてゴロゴロするわけです。


 備え付けのマットとシーツと毛布を敷きますと、こんな感じです。私のスペースの席番は68で、一番端で、棚がついていました。
 隣の67番は空席のままでしたので、窮屈に過ごす必要はありませんでした。周囲に居る乗船客の中には数人の外国人も居ました。それぞれに顔つきが違うので、国も別々なんだろうな、と感じました。


 とりあえず、記念に一枚。


 トイレ利用のついでに、船内設備の一部を覗いてみました。ゲームコーナーがあり、劇場版でアリクイさんチームの三人が楽しんでいたシーンが思い出されました。


 ガチャガチャも並んでいました。劇場版ではねこにゃーがガチャを楽しんでいましたね。


 客室に戻り、乗船時に手渡された案内資料のうちの食事案内チラシを見ました。食事は三度ともバイキング方式で、食券は二回分がセットになったものがあるようです。
 大洗港に着くのは翌23日の14時ですが、その後に昼食をとる予定でしたので、船内での食事は夕食と、翌日の朝食の二回になるわけです。ここは、お得な二回分セット食券が適当だろう、と考えました。


 夕食は18時からでしたが、荷物の整理などに色々と手間取り、18時30分頃に行きました。レストランは最上階の第七甲板にありました。
 船内は、上下合わせて計7の甲板から成り、下から第一甲板、第二甲板、というように数えます。客室スペースは第五甲板と第六甲板に配置されており、今回入った354号室は第六甲板に属します。なので、一階分上にあがれば、レストランに行けます。


 レストラン入口に掲示されている、利用時間帯案内です。


 入口を入ると食券の自動販売機があります。二回分セット食券も購入可能です。


 レストランの中央にある、バイキングテーブルです。周囲にもテーブルが配置されていますが、メインの料理は中央に並べられていました。


 今回の夕食は御覧の通りでした。蕎麦を御飯の代わりにして、あとは色んな料理を好みで選びました。蕎麦を椀に入れてつゆをかける際に、隣で外国人が興味深そうに見ているのに気付きました。同じ客室で見かけた方でした。私の手付きを見て、そうやれば良いのか、というふうに小さく頷きつつ、話しかけてきました。
「noodle soup?」(これは麺のつゆですか?)
「That's right. It is buckwheat soup.」(そうです。蕎麦用のつゆです)
「buckwheat・・・buckwheat?」(蕎麦・・・蕎麦?)
「Yes. Noodles a kind of Japanese style.」(ええ、日本式の麺の一種ですよ)
 そこで相手は、ああなるほど、という表情になって微笑しました。その時は、それぞれの席に別れましたが、後にリビングルームにて色々と語り合うことになります。


 夕食後は、第五甲板に降りて、売店などを見て、パンやお菓子を買いました。


 ミーティングルームとは何だろう、と思って行ってみると、団体などで利用する研修室のような広い部屋でした。


 フロントカウンターにあった、翌日の日の出時刻の案内です。そんな早い時間に起きられるか、と冷泉麻子ならば叫ぶでしょう。私自身は割と早起きな方ですが、それでも6時台ですから、5時台はちょっと無理かもしれないな、と思いました。


 第七甲板の外に出てみました。苫小牧の街の灯りが水平線上に一条の線となって見えました。下に見えるのが一つ下の第六甲板で、その後部通用口から客室へ移動出来ます。


 空には雲も無く、月は丸く輝いて黒々と広がる海面をも淡く照らしていました。ずっと眺めていたい、綺麗な景色でしたが、冷たい風が強く吹き付け続けるので、数分と立っていられず、早々に船内にひきあげました。


 客室に戻ってしばらくゴロゴロした後、第七甲板のリビングルームに上がってみました。先ほどレストランで言葉を交わした人を含めて五人の外国人がソファーに集まって英語で話し合っていました。間もなく、彼らの一人に「トイレの場所を知っているか?」と訊かれました。私が英語を解することが、レストランで言葉を交わした人から他の四人にも伝えられていたようです。

 この船のトイレは位置や入口がちょっと分かりにくく、私も少し迷った挙句に見つけています。外国人の方なら尚更だろうな、と思い、案内してあげました。
 それをきっかけとして、五人の外国人の輪に加わることになってしまいました。五人は、最初に推測した通り、別々の国からやってきて同じ船に乗り合わせた者同士でした。当然ながら母国語は違いましたが、英語が通じるために、意が通じる者同士で何となく集まり、そのまま盛り上がっているという雰囲気でした。

 それで、時折会話に苦労しつつも色々話してみたところ、なんと五人がそれぞれにガルパンのファンで、聖地大洗へ向かっているのだと知らされました。アメリカ、ドイツ、フランス、ノルウェー、フィンランドの方でした。
 いずれもガルパンのテレビシリーズの海外放送を観てファンになり、それが高じて日本行きに至ったということでした。しかも、全員が初めての日本旅行だというのでした。初めての日本行きが、ガルパン聖地巡礼とは・・・・、と私も驚き呆れましたが、考えてみると日本のアニメは以前から海外で高い評価を得ており、それがインバウンドの大きな要因の一つにもなっているわけです。ガルパンもその一つとして人気があるようで、世界各国の有名な戦車が活躍しているために、余計にヒートアップする傾向がみられると聞きます。

 私もガルパンのファンで、同じように大洗へ向かっているのだと話すと、五人が一様に笑顔になり、握手を交わし合いました。最年長の方らしい、50代ぐらいのドイツの方が、大洗について色々と質問してきました。まず、大洗に英語を話せる地元住民は居るか、と訊かれました。実際のところ、商店街の方々に英語を話す方がどれくらいいらっしゃるかは分かりませんでしたので、それを伝えました。

 すると、まだ宿も予約していないんだ、直接行って交渉するにはどうしたらいい?と聞かれました。五人のうちの三人が、宿は当日に直接頼めば入れる、と考えているようでした。これにも驚かされましたが、それならば英語を解するスタッフが居る宿を斡旋して予約しておくのが良いだろう、と思い、大洗ホテルとシーサイドホテルに問い合わせてみました。どちらも満員でしたので、水戸駅前のホテルにも数軒あたりまして、そちらは三人分の部屋が取れました。
 それを伝えて、再び握手を交わし合いました。アメリカの方が笑いながら言いました。
「I could have been scheduled for the homeless. Once, equipment has to bring. But, If you can, want to sleep in a warm bed. It was very helpful this time. Thank you.」
(野宿をすることになるだろうと思っていたんだ。一応、それなりの装備は持ってきているがね。でもどうせなら、暖かいベッドで眠りたいもんだ。今回は助かったよ。有り難う。)

 その後、大洗での見どころ、食事処、食べ歩きの方法、バスやレンタサイクルなどの移動手段、トイレの場所、水戸への移動方法、などを、問われるままに話しました。五人の英語の発音やスラングが微妙に異なるので聞き取るのに苦労もしましたが、筆談も交えての努力の結果、大体の内容は伝えることが出来ました。

 翌日の大洗港入港まで時間は充分にありましたので、その後も色々と話す機会がありましたが、最もよく会話を交わしたのは陽気なロサンゼルス在住のアメリカ人、真面目なラッツェン在住のドイツ人のお二人でした。性格や雰囲気も対照的で、そのままサンダースのケイ、黒森峰の西住まほ、に通じるものがあって面白かったです。

 さらに興味深かったのは、フィンランドの方が、劇場版の情報を聞いて継続高校チームの存在に大喜びだったものの、使用車輌がBT-42と聞いて、首をかしげて怪訝な表情をみせたことでした。
「Why he chose the tank?」(どうしてそんな戦車が出ているのか?)
「Sorry, I do not know the circumstances me also.」(申し訳ないことに、私にも理由が分かりません)
「Its tanks as the force is out of the question. Do you know?」(BT-42は戦力としては問題外なんだよ。御存知だろう?)
 これには、イエスと答えざるを得ませんでした。ならば、どういう戦車が登場すれば良かったのですか、と尋ねてみました。相手の返答は、こうでした。
「Assault gun. Of No. Ⅲ.」(Ⅲ号突撃砲だよ)
 誇らしげに言うのでした。フィンランドの方の戦車に関する基本認識が、大変によく理解出来ました。継続戦争などで一番活躍したのはⅢ号突撃砲などだ、という理解があちらの方々にもあるようです。

 ですが、大洗女子学園のカバさんチームとかぶるので、継続高校チームの保有車には含まれるものの、劇場版にて映像化するわけにはいかなかったのでしょうね・・・。 (続く)

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4 コメント

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Re. 大洗に集う海外の同志 (ホシノ)
2016-04-02 14:32:15
インバウンドの波は、想定以上に全国に広がっているようです。地方都市でも外国人を見かける頻度が増えていますので、見分けがつきにくい中国人や台湾人や韓国人などはもっとやってきているのでしょう。

大洗は、もともと茨城県内第一の海水浴場として観光客動員数も多かったそうですから、外国人が何人か居ても不思議は無いと思います。
去る3月23日から25日までの大洗滞在中に、あわせて十人ほどの外国人を見かけました。確実にガルパンの聖地は海外にも周知されてきているようです。

オペちゃん、という方は知りません。名前も初めて聞きました。ノルウェーやフィンランドの方がやってくるぐらいですから、ポーランドの方が来ても別に不思議は無いと思います。
同人誌関係の人だそうですが、当方は同人誌そのものに縁が無く、関心も薄いですので。
おそらく、大洗の常連ファングループの一部と親密な交流があって、それでファンの間で知られているのでしょうか。

その意味では当方はほとんど「モグリ」ですね。大洗の常連ファンとは全く接点が無く、一人で色々調べて地味に動き回っていますので。(苦笑)

大体、ネット上の大洗やガルパンの情報の大半はツイッター経由らしいのですが、当方はツイッターもSNSもやりませんので、リアルタイムでの情報収集に遅れる部分が少なくありません。いまだに訪問時に足で稼いでいるところが大きいですので。
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大洗に集う海外の同志 (トオル)
2016-04-02 12:42:54
アニメ好きの外国人が秋葉原の中央通りや池袋の乙女ロード、大阪の日本橋を買い物の為に歩いていても別に不思議ではありませんが、しかし片田舎のしかも外国人観光客へのサポート体制が不十分な大洗へ足を運ぶ外国人のバイタリティーには頭が下がります。まさに情熱と興味は困難と障害をも乗り越えるのでしょう。そしてそれを可能たらしめたのは同じ趣味を持つもの同士がいたからこそでしょうか?

ところでホシノ様は“オペちゃん”をご存じでしょうか?彼はガルパンファンのポーランド人で日本のサブカルに触発されて度々来日しています。彼は母国語のポーランド語の他にも英語、日本語、ロシア語も多少出来るのだそうです。同人誌の活動も行っている様で昨年末のコミケ帰りに大洗の関根Pの実家である豊年屋機工部にも挨拶まわりに来たそうです。恐らくガルパンファンの中では最も知られているポーランド人は国父のユゼフ・ピウスツキ将軍よりも “オペちゃん”なのかもしれません。

大洗には過去何度か外国からの視察団が観光庁の職員同行で見えられているので、彼の様なバイリンガルな方が大洗の観光大使や通訳にでもなってくれれば、誘致活動や紹介にも力を入れてくれて地方都市も活性化するのではないでしょうか?
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大洗布教? (ホシノ)
2016-03-31 19:16:13
当方は、布教者ではなく、一人のファンであります。
ただ、英会話が出来ますと、大体のことは伝える事が出来ますし、向こうの意見や見解も色々と知ることが出来ます。

海外のガルパンファンは、国籍の違いを問わず、総じて客観的に俯瞰してアニメを楽しんでいる傾向が感じられました。日本のファンが特定のキャラクターや戦車に熱中しているのと対照的だな、と思いました。
どのキャラが好きか、どの戦車が好きか、というような質問が一度もありませんでしたから・・・。
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凄い! (おかあき)
2016-03-31 17:49:46
ホシノさんのガルパン・大洗布教は、国内の枠を超えてしまったのですねw
アメージング!!
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