ステップ9では、車体右側面の部品などを取り付けます。小さな留め具などのパーツが多いので、パーツ番号と接着位置を確認しながら進めていきますが、ガルパン仕様への工作も追加されますので、注意が必要です。
公式設定資料画像の右側面図です。キットにはモールドされている溶接痕が、劇中車においては赤円内に示したように有りません。溶接痕が省略されている点は、黒森峰女学園チームの他の戦車でも見られますので、共通の要素となります。
続いて劇中のワンシーンです。御覧のように、前部ハッチを囲むパネルラインの周りのネジ穴が無く、またキットの組み立てガイド指示には無い留め具が二つあります。これらの留め具は、不要パーツに含まれているB22に相当しますので、これを取り付けます。
まず、前部ハッチを囲むパネルラインの周りのネジ穴を埋めることから始めました。御覧のようにキットの車体パーツにはネジ穴がモールドされていますので、これらを消すことがガルパン仕様への工作の一つになります。
溶きパテの滴を落とすような感じで、ネジ穴の一つ一つを埋めてゆきました。すぐ横に、消してはいけないパネルラインがありますので、液を落とすのもなかなか大変でした。筆だとうまくいかないので、市販の綿棒の先につけた溶きパテの滴をネジ穴にチョンと垂らす要領で進めました。
溶きパテが乾いてから、サンドペーパーなどでヤスって平らに仕上げました。一回では埋めきれない所もあったので、再度溶きパテを垂らして埋めました。
続いて、車体側面後端の溶接痕を消す作業に移りました。御覧のようにキットのパーツには、左右に溶接痕のモールドがあります。これが劇中車にはありません。
溶きパテを分厚く盛るように塗り、乾燥させました。
パテが乾燥した後、サンドペーパーなどでヤスって平らに仕上げました。
車体右側面に取り付けるフックや留め具の取り付けに移りました。こられの取り付け位置は、大部分が車体パーツ側面に薄くモールドされているので迷うことはありません。ただ、数や種類が多いので、混乱と紛失を避けるために、段階的にパーツを切り出して取り付けました。まずは予備履帯用のフックのB14と受け具のB15とを切り出しました。
フックのB14と受け具のB15を取り付けました。厳密にはフックの位置などが劇中車と若干ズレるのですが、下手に修正すると全体の見栄えが落ちるので、あえて組み立てガイドの指示通りに接着しました。
次に、ワイヤー留め具のB24、固定具のB19、そして劇中車に有ってガイド指示には無い留め具B22を切り出しました。上図では、左からB24、B22、B19の順に並べています。ガイド指示には無い留め具B22の取り付け位置も、車体パーツ側面に薄くモールドされています。ガイド指示ではさらにB21も付けるようになっていますが、劇中車には無いので不要です。
またB24は、ガイド指示にあるようにアニメの仕様とは形状が異なります。これを劇中車の形状に合わせるべく改造しました。
上図は、自分なりにメモしていた、B24の改造手順です。キットのパーツはコの字形ですが、これを劇中車のL字鉤型に変更しました。
B24は、ガイド指示では5個取り付けますが、劇中車では上図のように6個ついていますので、それに合わせて再現しました。
L字鉤型に変更した6個のB24を、上図などを参考にしながら取り付けました。そのうち後ろの2個については、後で位置を後ろにずらして付け直しています。
後部エンジンフード上の部品も取り付け終わりました。
最後に、劇中車にみられるもう1個の金具を追加しました。上画像の左端ギリギリのところに見える、斜めにつく金具です。キットの不要パーツにも似た形状のものがありますが、長さが足りないので、ここではプラ板カット材で自作して取り付けました。
ステップ10では、エンジン点検用ハッチを組み立てます。パーツの一つMA1はエッチングパーツですが、プラパーツの方にもD39があるので、いずれかを選択すれば良いです。私の制作では、ガイド指示通りにエッチングパーツのMA1を使用しました。なおD27は、劇中車にはありませんので不要です。
MA1の取り付けにおいては、瞬間接着剤を使わず、ステップ11で使用するパーツD26をMA1を介してハッチC25のダボ穴に挿し込み、セメントを流し込んで接着固定する方法を採りました。それで、上画像ではD26も接着した状態になっています。
余談ですが、ヤークトティーガーのエンジンは、パンターおよびヤークトパンターと同じマイバッハHL230P30です。これらの戦車のキットは、プラッツ公式キットでもタミヤキットでもエンジン点検ハッチが別パーツですので、その開閉も自在に選択可能です。中にマイバッハHL230P30も再現すると楽しくなりそうですが、この場合は、タミヤの「ドイツ戦車兵エンジン整備セット」が使えそうです。 (続く)