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【拳骨日記】カイロプラクティック・コンディショニング・ルーム・Kの日々の臨床現場を通して医療のあり方を診療日記にしました

No 353 感覚は高度の”聴診器”

2006-07-24 | 感情ストレス
スピードスケートの清水宏保さんのコメント。長野オリンピックで金メダルを取った後に、経験したことの無い腰の痛みを経験した。診断は「椎間板ヘルニア」である。

ソルトレイクオリンピックの3ヶ月前、痛みを抑えるために神経根ブロック注射を打ち、痛みの軽減を試みた。「椎間から出ている神経根に麻酔薬とステロイドを注射し、脳へ伝わる痛みを断つために。」

僕の感覚では、神経根にガッチリ張りが入ったのがわかったのですが、医師の見ている画像では到達していない。痛みのあまり吐き気がして途中でやめてもらいました。(本人談)

その後、それでできた血腫が神経を圧迫して痛みは増すばかりであったといっている。更に、練習もできず「棄権」の二文字が浮かんだそうである。神経でなく周りの筋肉にブロック注射を11本打って、鎮痛剤も毎日飲んでオリンピックのスタートラインに立ち、銀メダルを手にした。その後腰痛は楽になった。

精神的な重圧が大きな要因になっていたことを伺えさせる言葉である。更にこんなことを言っている。「僕は自分の身体を医師以上に知っていると思います。様子がおかしいと伝えても、「医学的にはありえない」と、とりあわない医師がいます。身体は脳と密接にリンクしている。僕は、感覚ほど高いレベルの”聴診器”は無いと思う。」

試合の重圧の大きさが「身体」レベルの問題を引き起こすことはよくあることである。試合から開放された瞬間に身体が楽になる。まさに心と体はいったいであり、切り離して考えることはできない。

一流になればなるほど「感覚」は研ぎ澄まされ磨かれる。磨かれた身体は機械的なもので診ることはできない。患者さん本人が良く知っていることである。

拳骨