木更津で整体、カイロで肩こり、腰痛、スポーツ障害の自然療法の専門家が施術するCCRKです

【拳骨日記】カイロプラクティック・コンディショニング・ルーム・Kの日々の臨床現場を通して医療のあり方を診療日記にしました

No 126 地域特有の腰痛

2005-09-30 | カイロプラクティック
以前に紹介した地域特有の鼻炎に続く地域特有の腰痛を紹介する。昨日来院した40歳代の主婦。5年前東京から千葉県F市に引越ししてきた。

東京在住にも腰痛はあったらしい。5年前に千葉県のF市の海辺の町に引越しをしてきてから鼻炎や吹き出物、肩こりも出てきて軽い腰痛を再発していた。慢性的な腰痛と思って諦めていた。2年前に酷いギックリ腰をして来院して以来、1月に一度定期的に通院している。

慢性的な腰痛や肩こりは、患者さん本人が諦めて痛くなれば治療に行けば楽になる。そのくらいの気持ちでいることが多い。また、治療家も原因が特定できずその場で楽になれば治ったように思い悦に入る。

また再発すると、治療かは自分の治療技術や知識のなさを棚に上げて、患者さんのライフスタイルの問題に責任転換する。責任転換する前に慢性になる原因を追求し、その原因がライフスタイルであれば適切な予防策をアドバイスするのが適切である。(小生もそうであった。反省)

この患者さんに話は戻す。この患者さんにも慢性的な原因が特定できず、改善することができずに継続治療となっている。患者さんも諦め、痛ければ治療に行くという方程式が出来上がっている。お互い精神衛生上よくない。

慢性腰痛は、原因を構造学上の問題から切り離し、ストレスやアレルギーからのアプローチで原因が見つかることが多い。また、原因は一つとは限らない。複数あることがある。

昨日の検査で、引越しの怒りと潮風アレルギーが出た。慢性的な腰痛が悪化した時期と海辺の町に引っ越した時期と時を同じくしている。早く気づくべきであった。反省しきり。

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No 125 全身の痛みとシビレ

2005-09-29 | カイロプラクティック
昨日来た新患 男性 41歳 久しぶりの痛みの百貨店である。主訴は全身痛と上半身のシビレ・下半身のシビレ、その他多数。平成1年にヘルニアの手術をして下肢痛は改善したらしいが、再発したという。

その後、カイロプラクティックの治療を受け症状が悪化したといっている。整形外科、カイロ、気功など治療に行っているが満足な結果が出ず医療不信に陥っている。インターネットでしらべてのCCRK来院である。遠方からである。

問診表の症状記入項目の感情に、恐れ、怒り、劣等感、悲しみ、不安、健康になれないに〇がついている。この患者さんは自己分析を客観的にできている。このような患者さんは比較的早く改善する可能性が高い。

自分の内なるストレスを認めようとしない患者さんは、症状の改善が緩慢である。臨床経験からも言えることである。特にこれといって原因が特定できない腰痛、肩こり、手足のシビレなどはそうである。

患者さんに症状の原因を説明する。ヘルニアに関してはMRIで再検査して経度の突出が見られそれが下半身のシビレの原因といわれたが、下半身全部のシビレとは一致しない。全身のこわばりもヘルニア説は無理がある。説明に納得する。

シビレはアレルギーによる浮腫の可能性と、全身のこわばりは神経機能異常による筋のトーンが亢進しているためである。治療後はほとんど全身のこわばりがとれ、関節の可動域も改善する。しかし、こわばりの症状は再発する。やはり、アレルギーによる全身性の浮腫も考えられる。

治療後は、このような軽さは始めて体験したらしく、顔色が変わり生き生きした言葉がきけた。1週間後に来てくださいと言ったが「明後日に来てはだめでしょうか?」もちろん明後日のほうが良い。

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N0 124 捻挫

2005-09-28 | カイロプラクティック
昨日来た 主婦(25歳)患者さん。この患者さんは以前から半年に1回くらい、忘れた頃に腰痛でやってくる。治療後は楽になりその後は継続治療など頭にない。昨日も朝一で予約の電話が入った。

治療室に入ってくるとき足を引きずっている。今日はどうしましたか? また、腰ですか? 「実は、昨晩バスケットの練習をして足を捻りました」捻挫をしたようだ。受傷後すぐにアイシングをしなかったため腫脹が酷い。足をつくのも痛がっている。現代医学的な症状から行くと中程度の捻挫というところである。練習復帰まで通常であれば3週間くらいかかるだろう。

柔道整復師の治療の中で捻挫に対して受傷部位への矯正をした場合と、しない場合ではどちらが早く治るかという議論があった。比較することは難しい。全てが同じ捻挫ではない。だが、小生は矯正したほうが早いように思える。これも臨床経験からである。

ここで言う矯正とは、骨がズレたからズレを元の位置に戻すという構造学的な矯正ではない。捻挫をした関節周辺の機能低下した受容器に小さな振動刺激を与えれば十分である。痛いところに痛いことはしない。

治療後は70%の痛みが消失し、歩行、膝90度までの屈伸が可能になった。2週間3,4回で練習復帰させるつもりである。「先生、4,5日したら練習できますか?」・・・できない。    (小生は柔道整復師の免許を持っている。誤解なきよう。)

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No 123 地域特有の鼻炎

2005-09-27 | カイロプラクティック
アレルギー鼻炎と腰痛で来院している患者さん。腰痛はほぼ改善し、朝の起床時に重い感じが残る。鼻炎は春先と秋口に出る。鼻炎もしばらくなくなっていた。

最近鼻炎が出てきた。患者さんはい毎年のことなので、以前にもらった古い薬を飲んでいる。春の鼻炎はスギ花粉が特定されている。秋に出る鼻炎のアレルゲンは特定されていない。

専門医で血液検査、パッチテストをしたがわからない。ホコリの類ですね。はっきりしない結果であった。本人もそのようなものであると信じている。

検査をしてみると出てこない。稲、ヨモギ、セイタカアワダチ、その他の花粉やダニでは出てこない。カビで弱い反応が出てきた。だが何のカビであるかは特定できない。

この患者さんは漁師である。底引き漁をしている。のりの養殖もしている。今は、のりの種付けの時期である。秋口の気温の下がった時期に種付けをする。・・・・ハット思いついた。のりの胞子である。代用の菌で検査をする。強い反応が出た。

次回の来院時に、胞子がついた網のサンプルを持参してもらいそれで治療を行う。漁師町特有のアレルゲンである。他の漁師も今時期の鼻炎やくしゃみは、のりが影響している可能性がある。

治療はNAETである。AKやカイロではない。誤解をしないように。

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No 122 自己肯定力と自己客観視力

2005-09-26 | カイロプラクティック
先週末は神経学のセミナーであった。台風の影響もあって?参加者が少なかった。内容は「痛み」がテーマであった。

その中で、セミナー内容とは脱線した雑学で面白い話を聞いた。どこの世界でも同じだろうが、この先生の体験を交えてこんな話をしてくれた。

この先生はカイロを学ぶため米国のカイロ大学に留学し、カイロの教育を受けクリニックでも多くの臨床系経験をつみ、いろいろなテクニックも習得した。

その知識とテクニックに裏づけされた自信を元に、帰国後日本で開業したが、当初の計画通りはいかなった。誰にも負けないテクニックにクリニックでの臨床経験を持っているのに患者さんが増えない。

その原因を、患者さん側に見出すのではなく、自分の中に原因が無いかを求めて分析し行くことで解決策を見出し、現在では年間9000人を目標にしているとのことであった。

この段階では「俺はできる・腕はあるんだ・誰にも負けない」という自己肯定力が高かったらしい。更に、自己客観視力が低く「オレ様」になっていたらしい。

小生にも覚えがある。開業する前は、柔道整復師界でも有名な先生のところに5年間書生をしていた。腕には自信があった。鼻高々であった。だが、開業しても経営的には順調とはいえなかった。そんな経験がある。

自己肯定力(オレはできるんだ)が高く、自己客観視力が低い「オレ様」であった。この、オレ様の考えは患者さんとの価値観の溝を深めて行くことになる。

反面、自己客観視力が高すぎると自己肯定力が低くなる人が多いらしい。これもまた自分を否定するようになるらしい。「こんなことして治るのかな?」「本当に治るのかな?」「これで効果があるのかな?」こんな感じだろう。

オレはできると思っている人は、もう一度自分を振り返り見つめなおし、自分は大丈夫なのかなと分析している人は自信を持つことも大切である。

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No 121 怒りで症状再発

2005-09-22 | カイロプラクティック
昨日来た女子高生。主訴は腰痛である。部活で和太鼓の練習をしていて痛くなった。AMCTで1回で楽になった。その後アレルギーの治療を行っている。

年頃の女性が気にする「にきび」である。にきびは典型的なストレスとアレルギー症状である。前回の3回目の顔の様子は、赤く黒ずんだぼつぼつが小さくなり、赤みも取れてきた。

昨日は4回目の来院であった。顔の様子はぼつぼつが少し出てきて、赤黒くなっている。最初より酷くないが戻ったようだ。腰痛も訴えている。いつから腰痛が再発したのか聞いた。「今日の部活が終わってからです」と、答えが返ってきた。

検査をすると「部活」「人」「むっとする」という感情が出た。部活で何かあったのか聞いてみた。顧問と意見の食い違いがあったらしい。その後から腰の痛みを感じてきた。鏡を見せた。顔のボツボツが出て赤黒くなっているのに驚いている。

感情ストレスから開放された後は、腰痛もなくなり、顔の赤みも薄らいだ。本人もストレスが症状を悪化させることに気がついた。結果が出ると飲み込みも早い。

対処療法的では、腰痛は整形外科、にきびは皮膚科と掛け持ちしなければならないが、腰痛も、にきびも元をたどれば原因は同じところにあることに、気づけば問題は早く解決する。治療かはそこに気づかなければいい結果は出せないだろう。

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No 120 相変わらずのヘルニア

2005-09-21 | カイロプラクティック
昨日で3回目の腰痛の患者さん。腰痛は2,3年前から慢性的に痛みがある。強くなったりよわくなったりする。ここ3週間はなかなか痛みが取れない。

専門医でX線検査をして「ヘルニアの予備軍」といわれた。問診でこのことを聞いたときに思わず・・現代医学は進んでいるなと思った。ヘルニアの予備軍まで来てしまったかと・・・笑ってしまった。

患者さんは真に受けている。検査をしてみるとヘルニアの症状は全くない。腰方形筋の痛み、左梨状筋の痛み、屈曲痛、伸展痛、長時間の座位時の痛み、座位から立位への動作変換の痛みである。ヘルニアからの神経学所見は見られない。

痛みの原因を説明する。ヘルニアからの症状ではなく、神経機能異常からの筋肉のスパズムなどが痛みのを起こしていることを言う。納得する。治療をする。1回で症状はほぼ改善する。その後2回治療を行う。全3回で改善する。

3回目の昨日の患者さんの言葉「先生はヘルニアを治すのが上手いですね。実は、父が首と腰のヘルニアで長年辛い思いをしているのですが、一度見てください。」・・・返す言葉がない。

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No 119 閉鎖系と開放系

2005-09-20 | カイロプラクティック
日曜日にRMIT大学10周年記念講演があり拝聴してきた。演題は幾つかあり、RMIT日本校からメルボルンの本校の修士課程に在籍の2名の研究は発表があった。

二人ともカイロの研究者らしく、筋肉と神経をテーマにした内容であった。我々臨床家は研究サイドのデーターを臨床に行かさなければならない。それが患者さんの利益である。

もう1人の演者は、国際基督教大学名誉教授の石川光男先生である。テレビやラジオで有名な物理学者である。

講演内容は、人間の健康、文化を自然界から学ぶことを提唱し、自然界のシステムが持つ三つの原則「バランス・はたらき・つながり」を重要視し、西洋と東洋の違いを比較して医療のあり方を講演した。内容を簡単に紹介する。

西洋医学はサイエンスであり、限りなく細分化する学問と、細分化された要素の集大成として病気を捉える考え方(還元論)だけに頼ると、学問や要素間の相互依存に関する視点が希薄になり、それが総合的・全体的な判断を困難にす。(閉鎖系)

東洋医学は、精神と身体の統合された全体同士のふれあいが必要であり、患者を全体的な人間としてみる。そのことは「ホリスティック医学」として受け継がれている。ホリスティック医学の概念は次の5つようにまとめられている。(開放系)

1:ホリスティック(全体)な健康観に立脚する。
2:自然治癒力を癒しの原点におく。
3:患者が自ら癒し、治療者は援助する。
4:様々な治療法を総合的に組み合わせる。
5:病の気づきから自己表現へ。

現代人は、病気を医者が治してくれることを期待する。この考えかたは、患者自信が病気を機械の故障と同じに考えている。機械は自分では故障は治せない。しかし、生物は自らの力で異常を修復機能を持っている。(開放系)

心と身体を分離する西洋と心と、身体を一体としてみる東洋の違いであると言っていた。治療家として患者さんの利益につなげるのはどちらか?

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No 118 瞼の痙攣

2005-09-17 | カイロプラクティック
昨日で4回目の治療である。37歳 主婦 10年前から右目瞼の痙攣で専門医へ通院している。専門医の診断は顔面神経を血管が圧迫しているの原因であるといわれている。人前に出ると痙攣が酷くなるといっている。

その他の症状は特別無くいたって健康そうである。AMCTによる検査にも多くの神経反応が出てこない。身体の神経バランスは良い。わずかに左脳の低下が診られる。

この左脳の機能低下と眼瞼の痙攣とは結びつける根拠は乏しい。アレルギーの検査をする。出てきた。卵、ビタミンC,B、穀物、砂糖、鉄、イースト菌、ミネラル、麦・・・結構ある。

この患者さんは、特別にアレルギーによる自覚症状は無い。これだけのアレルゲンがあるのに自覚症状が無いのも珍しい。外見上の他覚症状は数個の吹き出物、軽い赤ら顔があった。もちろん本人はアレルギーとは認識していない。

掛かり付けの専門医からは、後は手術の選択肢もあるといわれていた。ホームページをみてCCRKに訪れたので話は早い。NAETでアレルギー除去の治療を行う。

昨日で4回目である。ここまでは、BBF、穀物、卵をクリアした。感情のストレスが過去の仕事関係で大腸経と小腸経のエネルギーブロックをしていた。4回目で開放され、ほぼ毎日出ていた痙攣がとまった。小生には構造学的アプローチでは改善できない。

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No 117 医療の価値観4

2005-09-16 | カイロプラクティック
我々は何を売るのか?昨日の腰痛の例を挙げて何をうるのか小生の考えを述べてみる。

腰痛で整形外科でレントゲン検査、シップ、電気治療を行って10,000円として、患者さん負担が3割で3,000円である。

レントゲン検査では異常が無く腰痛の原因がつかめない。「疲労性の腰痛だから1週間安静にしてください」1週間後、痛みが無くなった。その間の仕事は休まずにすんだ。

カイロの治療を受けに、ある治療院に行った。L4とL5の動きが悪い。右の腸骨が下がっている。これを矯正することでこの腰痛は改善すると言われうけた。1週間に3回の治療で痛みが無くなった。仕事も休まず3回の治療で治った。料金は初回料2,000円と施術料4,000円X3回=12,000円 合計14000円

患者さんは、この結果と料金が最初からわかっていた。貴方が患者さんならどちらを選択するか。もちろん結果が同じであれば保険が適応して料金の安いほうに行くことになる。中にはカイロのよさを理解している人はカイロを選択するだろう。

カイロを選択する患者さんは、どうしてカイロを選択するのか?・・・そうです、そこがカイロの「売り」どころである。カイロのよさは沢山ある。一言では言い表すことができない。しいて言えば「機能を診る」とでも言うか。それぞれのカイロプラクターが言わんとするところはあるだろう。

我々の業種は現代医学ではないのだから、それを現代医学と同じ言葉で、同じ機械論で説明してもそこに「売り」はでてこない。現代医学と違った側面から「人」を診て行くことが我々の「売り」になる。・・また、誤解を受けそうだ。

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No 116 医療の価値観3

2005-09-15 | カイロプラクティック
我々の治療は手仕事である。薬を処方するわけでもなく患者さん1人1人に手をかける仕事である。よって一日の仕事量は限られてくる。

治療院経営の尺度の一つに、患者さん来院数がある。限られた時間の中で手を加えた治療には限界がある。どれだけの患者さんを治療できるのか? やり方しだいでは多くの患者さんを治療できるだろうが、

数を増やすと質が下がる。質が下がるから一日の数は〇人に限定する。こういう経営法もあるだろう。我々は社会貢献というものもある。1人でも多くの患者さんを診るのも社会貢献である。1人でも多くの患者さんを診なければならない。

1人でも多くの患者さんを診るためには、経営努力をしなければならない。手仕事でできる能力と現金商売では限界があるが、そこは企業努力である。数は増やしたいが質は落とせない。難しい。誰か御教授願う。

患者さんを増やすことは社会貢献だというと、綺麗ごとのように思われるかも知れない。しかし、この社会は経済社会である。金が動かないと社会として機能しなくなる。皆さんの家庭を振り返ってみればご理解いただけるだろう。

患者さんの金銭的価値観も医療の価値観につながる。保険診療は治療内容に制限がある。現行の保険診療は全て病名に対しての治療であるから、一つの病名に対してこの注射、この薬の処方となる。それで治らなければ薬の処方を次から次へと変えていく。

患者さんが支払う治療費も保険が7,8割支払われるからさほどの支出とは認識しない。これが、現金となると(3,500円~5,000円位高いところでは7000円~)患者さんは懐具合を気にするだろう。

例えば、急性の腰痛(所謂ギックリ腰)の患者さんが専門医に行って、シップをもらい1週間の安静で治った場合と、整体やカイロに1週間で一日おきに3回通院して治った場合を比較して、期間は同じ、料金は保険が利けば300円くらいと現金で15000円くらいでは患者さんはどちらを選択するか。

我々であればギックリ腰の裏に隠された問題を見つけ、表面化したギックリ腰にとらわれず問題の原因を治療することが患者さんの利益になるものと信じている。しかし、患者さんはギックリ腰が治ればいいことであり、当然金額の安いところを選択する。

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No 115 医療の価値観2

2005-09-14 | カイロプラクティック
いい治療家が必ずしもいい経営者ではない。治療かは患者さんの痛みをとることが特別なことのように思っている。(小生もそんなところがある)

特に、薬も使わず、もちろん手術も行わず治療効果をあげていくと得意げになる。時には患者さんに対して、傲慢さや見下したような言動をする。まさに「治してやる」である。

このような言動は「患者を治す」立場に立っている発想である。一方、治療院の経営者という立場もある。経営者という立場から見ると、医療もサービス業である。

巷にはサービス業は沢山ある。外食業、販売業などなど。どこの従業員も徹底した接客の教育を受けている。言葉使い、挨拶の仕方。客は気持ちのいいものだ。

小生などは経営に関しては全くの素人である。また経営に関する教育も受けていない。治療家として腕さえあれば患者さんは来るものと考えていた。ここにも価値観の違いがでている。反省し勉強しなければならない。

患者さんは「治って当たり前。治らなければ薮医者」治療の難しさなどお構いなしである。この価値観の溝を埋めなければいい経営者にはなりえないだろう。患者さんを下からから見上げる目線を養わなければ経営者として、治療家として社会に貢献できないだろう。

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No114 医療の価値観

2005-09-13 | カイロプラクティック
先日のAMCTのセミナーをキッカケに「医療の価値観」について考えている。いくつか例を挙げてみる。

例えば施術者側と患者さんの関係に身分的な上下関係が暗黙に成立しているのか?一昔前は、医療行為者は特殊な職業と捉え、患者さんを「診てあげている」といった様な見下しがあった。先日もどこかの医療機関で手術中に患者さんを殴った事件があった。これなどは「診てあげている。治療してあげている」の典型的な上下関係の現れである。

次は、代替医療に訪れる患者さんの多くは、専門医で解決できない患者さんが訪れることが多い。必ず口にしてでてくる言葉が「あそこの医者ではシップだけ。電気だけ。薬だけ」と治療内容に対する不満である。

現代医学の治療は、検査、手術、投薬、物理療法が手である。そのほかの手法は無い。(科によって他の手法もある)それ以上の治療法は無いはずである。

そのような患者さんが代替医療を訪れると、痛いところに手を触れてもらえる。所謂、手当てをしてもらえる。だが、これも痛みの原因を追究していない対処療法である。だから治らない。

CCRKでは、痛みの原因を徹底的に追究する。痛みと原因が必ずしも一致しないことが多い。特に慢性的な筋骨格の痛みは構造学的な問題とは関係ないことが多い。専門医では、必ず構造と痛みを結びつける。患者さんも構造と痛みが一致しないと納得をしない。

痛いところを触れず、原因を治療していると「先生、痛いのそこじゃない。ここです」と必ず痛いところを手でさする。痛みの原因を十分説明し納得してから治療を行うのだが、実際、治療を始めると理解されていないようだ。説明しなおすようなことがたびたびある。

先日のCCRKの患者さんである。腰痛で歩けない、家族に抱え込まれて訪れる患者さん。専門医で1週間も治療を受け、シップと注射で、痛ければ自宅安静をいわれ改善し無い患者さんが、1回目の治療で歩けるようになり、車の運転もできるようになり小生なりに満足の行く治療と思った。患者さんいわく「先生、まだここが痛いんです」・・・1週間も歩けなかったのに何をいいうか・・・といいたくなる。患者さんは満足しない。これも価値観の違いである。

テレビのニュースから。ある有名な鍼灸師?から治療を受けた患者さんが痛みやシビレが強くなったと警察に訴えてみたら、鍼灸師の免許を持っていなかった。鍼灸の治療を受けて痛みやシビレが増強することは考えられない。施術者と患者さんとの間に感情的な問題が出たともいえる。まさに価値観の違いである。

小生も治療になると熱くなるところがある。(最近は熱さ+冷静さがでてきた。笑)それだけ一生懸命やっているものと信じている。(自己満足しているようだ)患者さんに誤解を受けることがある。これらも患者さんとの上下関係が現れているように思える。・・反省

ご同業者や患者さんから「医療の価値観」について意見を出していただきたい。特に患者さんからの多くの意見を聞き、医療関係者がこれから患者さんとの、いい関係を構築していくため是非お願いします。

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No 113 自律神経失調症の続き

2005-09-12 | カイロプラクティック
前回紹介した自律神経失調症の患者さんの続きである。CCRKでは自律神経系のバランスや神経エネルギーを測定して、ストレスの度合いを数値でだしてみることができる測定器を使用している。

この患者さんの治療前後の自律神経の測定した結果は、

   交感神経  副交感神経  SDNN
前   37  対  63     56 (年齢的平均40)
後   48  対  52     74 

治療前は、副交感神経が6対4の副交感神経が優位のアンバランスが見られた。正常は日中は交感神経が6、副交感神経4が理想的である。副交感神経が優位型のストレスで日中は、体がだるく活動しにくい症状があり、夜は逆転して交感神経が優位になり、不眠症や小さな物音で目が覚めたりすることがある。

治療後は、交感神経が11上がり6対4の比率に近づいた。更に、SDNNの数値が74と平均異常に高くなった。交感神経と副交感神のバランスも大切だが、それ以上にSDNNの数値があがることも大切である。

SDNNの数値が極端に下がる(10以下)と、心筋症や脳梗塞などのリスクが高くなる。現代医学で言う、生活習慣病の患者さんが多いらしい。生活習慣を改めなさいということである。

生活習慣を改めるのも大切だが、その前に治療が必要である。それも自律神経のバランスを整え、SDNNを挙げる治療が必要である。他の治療法で自律神経やSDNNの数値を変化させる研究は現代医学でも積極的に行っている。

また、代替医療でも行っている。この医療機器屋さんもその研究の後押しをしている。そのためいろいろな研究データを見ることができる。

科学薬品、漢方薬、アロマ(臭刺激)では即効的な変化はない。マッサージ、鍼灸は若干の変化が見られる。AMCTは即効的な変化が見られる。更に、NAETやCRETのようにエネルギー的刺激は効果が大きい。CCRKの280人以上の症例が物語っている。

このような神経レベルの症状は、対処療法的な処置より根本的な神経レベルの治療が即時的な効果がある。また、神経レベルの変化が治療の前後で即時的に変化した様を数値で確認できることは患者さんが納得し、治療家も正しい選択であることの確信が持てる。

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No 112 自律神経失調症

2005-09-10 | カイロプラクティック
昨日来たお母さんと娘さんの親子。娘さんは肩こり、腰痛でたち仕事で疲れるからと諦めている。お母さんは、やはり肩こりと膝痛でる。その他の項目に自律神経失調症が記載されている。

今日は、お母さんのことを書く。自律神経系失調症は専門医で診断された傷病名である。どんな症状で専門医を受診したか聞いた。受診をするきっかけとなった症状は、原因不明の肩こりでる。

肩こりなどは原因と症状の因果関係など特定できないことが多い。複雑雑多なストレスが重なり、知らず知らず自分でも気づかない些細なものまでストレスと化している。

肩こりの原因を病理的なものが原因と、血液検査、尿検査、画像検査と丹念に検査をしてくれる。身体に潜んだ病理的原因を探るのは大切なことである。そうかと思えば、患者さんは数値の変化や構造の変化に一喜一憂し数字の呪縛からがんじがらめになってしまう患者さんもいる。

肩こりが病理的なもので無ければ、その先は原因を追究しない。いわれるのが疲れです。ストレスです。検査で少しでも数値の変化が(境界あたり)が見つかると〇〇症候群や自律神経失調症などと診断される。患者さんも聞きなれた言葉であるからなんとなく納得する。それが5年も6年も続き、長い人は10年、20年と辛いのを我慢している。我慢も限界があるはずだ。

最近ではいいものが出回っている。(だいぶ以前からあったらしいが小生は使い出したのは1年前からである)自律神経のバランスや神経のエネルギーが瞬時にして計測でき、視覚的に見ることができる。筋骨格の症状を構造的な機械論には無理があると唱えている者がそんな計測器を使ってどうするんだとお叱りを受けるが、患者さんに対しては説得力がある。

機械論的と有機論的な違いを治療前と治療後に数値の変化やグラフで見てもらうためのものである。CCRKで行っている神経レベルの治療やアレルギー、感情の開放などの治療効果が一目瞭然とわかる。そのための計測器である。

そうです、筋肉骨格系の症状も神経学的なレベルの問題であることを患者さんに納得してもらうためである。(また言い訳になってしまう)・・・・続く

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