淀川を走って新社会党近畿ブロック会議に 討論① 一般職の任期付職員の採用に関する条例の制定について

　夕方、新社会党近畿ブロック会議が大阪天六であり、茨木から走って行きました。摂津市役所前、モノレール南摂津駅、淀川河川敷、東淀川から城東貨物線・赤川鉄橋橋を渡って城東区、北区と向かいます。
　背負っていたリュックは結構重たかったのですが、足取りは軽く、平田台の自宅から約１８㎞の行程を１時間４１分でこなすことができました。走りこむようになった成果かなぁと喜んでいます。

　それまでは最終本会議に向けて討論の準備。期間を区切って職員を採用するための条例が提案され、私は反対の立場で討論します。以下その原稿です。

私は茨木市一般職の任期付職員の採用に関する条例の制定について反対の立場から討論します。

　反対の第一の理由は任期付き職員制度の導入は不安定な職種を増やすことにつながり、雇用不安をなくしてほしい、非正規労働者を正規労働者へという社会の要請に背くものであるということです。

　今回の条例案は地方公共団体の一般職の任期付き職員の採用に関する法律に基づき提案されたものであり、法律の条文に沿った条例の構成となっています。

　この法律は小泉構造改革の中で誰もがその問題点を指摘するにいたった日雇い派遣を可能にした労働者派遣法をはじめとする労働諸法の改悪の中で、自治体においても、3年、5年の有期雇用ができるようにしたものであります。

　今回の議論の中で１年から、３年に延びて、身分が安定するんだ、いいことなんだと言わんばかりの答弁がありますが、対象とされている当の留守家庭指導員は誰ひとりとして歓迎するどころか大半が反対しており、議会にも反対の陳情が寄せられています。

　確かに法律は非常勤職員１年とありますが、実際は反復して採用されており、茨木市非常勤規則にも定年齢が６０歳とあることから、現在働いている人にとって、その年齢までは働くことができるとの期待権が生じていることはいうまでもありません。

　それが３年ごとに採用試験を受けなければならない。不採用の可能性もあるわけでありますから、一挙に雇用不安が自分の身に降りかかってきたことになります。答弁は現に働いている職員の心理的な不安を全く理解していないものであり、採用する側の論理、強者の論理であると指摘せざるをえません。

　反対の第二の理由は法律の拡大解釈にあることです。

　短時間勤務職員の任期付き採用は条例の４条で定めていますが、これは法の５条を踏襲したものであります。その条文は新規に提供時間を延長する、繁忙時に提供体制を充実する、介護や育児休暇など、あくまでも状況の変化によってその分を補完する場合を予定しているものであります。

　その点で４０年継続し、今後とも続く留守家庭指導員の仕事は法や条例が予定している短期的な性格とはいえず、これを丸ごと短時間の任期付き採用とするのは、拡大解釈も過ぎると指摘するものであります。

　反対の第三の理由は地方自治法や地方公務員法が前提にしているのは安定した公務労働による住民サービスであり、例外的な位置づけとなっている有期雇用の拡大によって矛盾が生じてくることです。
　３年、５年程度の任期付き職員が公務の中でなした瑕疵責任について、退職後もその責任が問えるのかどうか、さらに懲戒や分限処分が適用されたとしても、その本来の目的である懲戒の機能や効果を有するのか疑問が生じてきます。答弁は地公法での対処とありましたが、今後問題が生じてくることは否めないと私は考えます。

　なお任期付き職員の対象を拡大すること、反対に拡大に一定の歯止めをかけることについては、現時点では考えていないとの答弁がありましたが、本格的な運用は個人情報の漏えい、市民サービスの低下につながるものとして危惧されます。
なによりも継続性と安定性が求められる公務労働のあり方としても、このような有期雇用制を認めることはできないことを最後に申し上げ、私の反対討論といたします。

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