満月と黒猫日記

わたくし黒猫ブランカのデカダン酔いしれた暮らしぶりのレポートです。白い壁に「墜天使」って書いたり書かなかったり。

『ぼくのエリ 200才の少女』

2012-01-16 03:56:29 | 映画

皆様ごきげんよう。スヌードが大体編み上がった気がするけど閉じる作業のやり方を調べるのが面倒になっている黒猫でございますよ。もう一玉分長くしてもいい気もするしなぁ。どうしようかなー。編む作業は何かしながらできるので面白いですね。


夜にTVで『バイオハザードⅢ』を観ましたが、わたしどうやらⅡを観てないようです。観てない人でも理解できるようにという配慮からか、Ⅰ・Ⅱのダイジェスト的なシーンが挿入されていたので問題なく観られましたが、それが挿入されるたび本編はぶつ切りになり、なんだかなあ。「今までの衝撃シーンベスト5」は要らなかっただろ。あと「ハムナプトラⅢ」のCMも(笑)。
今のTV番組って映画までもこうなの?やれやれだぜ。



今日はレンタルで観たDVDの感想。

『ぼくのエリ 200才の少女』(※リンク先音声注意)

学校でいじめを受けている12才のオスカー(カーレ・ヘーデブラント)は、マンションの隣の部屋に引っ越してきた少女(リーナ・レアンデション)と知り合う。不思議な雰囲気の少女はエリと名乗り、オスカーがいじめられていることを見抜き、「やられてばかりいないでやり返せ。やり返さないからやられるんだ」と助言する。エリは実はヴァンパイアで、人の血を飲んで生きていた。
オスカーはエリの励ましでいじめグループに立ち向かい、相手に怪我をさせるものの打ち勝つ。
一方、エリの父親と思われていた男性は実はエリの協力者で、エリのためにたびたび人を襲っては血を集めていたが、ある時襲撃に失敗して逮捕される。協力者を失ったエリは自ら狩りをするしかなくなり、飢えに耐えかねて自宅周辺で人を襲うが、仕留めきれず逃してしまう。一命を取り留めた被害者はその後ヴァンパイア化した挙句太陽の光を浴びて死んでしまい、被害者の恋人はエリを見つけ出して復讐しようとするが・・・?

というような話。

ヴァンパイアものの定番として、行き場がなくて淋しい人間を誘って仲間にするというような流れがありますが、この映画もそうです。仲間になるかどうかは本人の意志に任される。
主人公のオスカーは両親が離婚しており、一緒に暮らしている母親は忙しく、定期的に会う父親にもたまにぞんざいに扱われます。愛されていないわけではないけれど、大事にされているという実感があまりない。学校でもいじめを受けていることを別にしても友達がいないようで、エリがヴァンパイアであることを知っても、淋しさゆえにオスカーはエリを拒みません。しかしエリの狩りを目の当たりにして、仲間になるか迷った末、選んだのは・・・?

ここまでなら少年が大人になる通過儀礼とヴァンパイアテーマを絡めた成長ストーリーとして、ホラー要素はあるものの甘酸っぱい作品として終われますが、ラスト15分でまさかの展開。びっくりしたわ。ここで終わりでもよかった気がします。
しかしいじめっ子グループは大人にバレないか常にビクビクしてるくせにいじめをやめないのは何なの。馬鹿なの?

エリとオスカーの家はマンションの隣接した部屋同士なので、彼らはお互いモールス信号でのやり取りを覚え、壁に耳をつけて隣室からのモールス信号を聞き取ろうとするシーンは何だか物悲しくも美しいです。


ヴァンパイアものとしては風変わりですが、夜しか外に出られないとか、太陽の光に弱いとか、招かれないと部屋に入れないとか、そういう古典的な要素もきちんと踏まえていて、何だか不思議な作品でした。

グロ要素は微弱です。流血が全くダメな人以外は観られる範囲かな。
既にハリウッドでリメイクされていて、DVDも出たようですね。
上記リンク先を見てみたら、冒頭の予告動画で「ここ20年でNo.1のスリラー!(スティーヴン・キング)」とありましたが、え、スリラー・・・?
オリジナルはどう見てもスリラーではなかった。ハリウッド版相当違うのかな。

それにしても成長しきる前に不死になってしまうと生活面で色々不利だろうなあと思います。単独じゃ部屋も借りられないし、成長しないからあまり同じ場所に留まれないし。今後の人生?もハードモードだよ。
全体的に面白い部類に入る映画でしたが、長年生きてる割にはエリは狩りが下手だなと思いました。毎回あれじゃすぐ騒ぎになっちゃわね?
長年生きてるんだから自ずとバレにくい狩り方を身に着けていてもよさそうなものですが。

ゾンビといいヴァンパイアといい、条件が厳しすぎて生きづらそうだなあ。生きてるかどうか微妙だけどさ。


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