満月と黒猫日記

わたくし黒猫ブランカのデカダン酔いしれた暮らしぶりのレポートです。白い壁に「墜天使」って書いたり書かなかったり。

『マダム・イン・ニューヨーク』

2014-07-23 01:57:20 | 映画

皆様ごきげんよう。三連休楽しみましたか?黒猫でございますよ。わたしはといえば、今回はちゃんと祝日が休みになって連休だったんですが、結局相当ダラダラしただけで終わってしまいました。MOTTAINAI!

連休はダラダラしていたんですが、連休突入前の金曜に久々に映画を観て参りました。しかも久々のインド映画!!イエスッ!!!

観た映画は『マダム・イン・ニューヨーク』です。シネスイッチ銀座で観たんですが、レディスデーの金曜という条件のせいか、着いた時点で「現在立ち見になります」と言われました(その日の最終上映回でした)。エエエエエエエエ!久しぶりに銀座に来たからって呑気にプランタン銀座でパン買ってる場合じゃなかったぁー!
まあ金曜だけど!レディスデー950円だけど!みんなそんなにインド映画好きだったっけ?え?好き?・・・そんならしょうがない。

実は一緒に観る約束をしていたお友達がもしかしたら上映開始に間に合わないかもという連絡もあり、改めて出直そうかとも思いましたが、おそらくもう上映期間の後半に入っているし、またお友達と都合を合わせた場合観られるかわからないしと思い、立ち見で頑張ることにしました。

事前に調べていたので、わたしが熱狂するマサラタイプのインド映画ではないことは承知していました。くっ、134分、踊らず棒立ちで果たして保つのか我が足・・・!と思わないでもなかったですが、立ち見のお客さんもいっぱいいて、これはもう一期一会と思って観るしか!と肚を決めました。幸いお友達も上映開始に間に合いましたが、立ち見客が結構居たので隣では観れずバラバラで鑑賞しました。

以下、久々のレビューですが、今回、ストーリーに関わるネタバレではありませんが微妙なネタバレがありますのでご注意を。でもこれから観る人も知りたいと思うの!


シャシ(シュリデヴィ)はインドで暮らす平凡な主婦。ビジネスマンの夫サティシュ(アディル・フセイン)と二人の子供に恵まれ、ラドゥというお菓子を作って売る小規模なビジネスも繁盛している。
ある日シャシは仕事で行けないサティシュの代わりに、娘のサプナ(ナヴィカー・コーティヤー)の三者面談のために学校に行き、英語で話を進めようとする教師に頼んでヒンディー語で会話してもらう。帰り道、娘のサプナは英語ができないシャシを恥ずかしいと詰り、シャシは深く傷つく。

そんなある日、アメリカに住むシャシの姉マヌから姪が結婚すると連絡が来る。祝福するシャシだったが、マヌは式はもちろんだが、準備を手伝うためにシャシだけ他の家族に先立って来てほしいと頼む。
シャシは家族と離れる不安と、苦手な英語を使って一人で旅をするのが気が進まず拒むが、周囲の説得で他の家族より一足先に渡米することになる。
言葉の不安を抱えながらも、途中座席で隣り合った紳士(アミタブ・バッチャン※特別出演)に助けられたりしながら、シャシはNYに辿り着く。

姉一家に迎えられ、初めてのNYを物珍しげに観光するシャシだったが、あるとき一人で入ったカフェで、英語が通じずうまく注文できず、店員からひどい扱いを受ける。
傷心のシャシだったが、「4週間で英語が話せるようになる」という英会話教室の広告を目にして、誰にも内緒で英会話教室に通い始めるが・・・?

というような話。


あらすじからもわかるように、マサラ映画ではありません。しかし、本当にいい映画でした!立ち見全然苦にならなかったよ!

インドの公用語はいくつかあり、北部の都市部で一番話されているのはヒンディー語ですが、インテリ層は英語も話しますし、子供の英語教育にも熱心です。シャシの家族は皆英語ができるので、英語ができないことでシャシは家族からなんとなく一段下に見られています。特に娘があからさまに馬鹿にしてくるのが辛い。
インドでの家族の態度にもモヤっとしましたが、渡米してからのカフェのシーン、あれは本当にひどいと思いました。シャシはアメリカでもずっと色とりどりのサリーを着ていて(すごくきれいだった)、一目で外国人だとわかるでしょうし、少し接すれば言葉があまり通じないのもわかるんだからサービス業の人はもっと客の利便性を図るべきでしょうに。写真のメニュー作っとけよ!メニュー全部に番号振っとけよ!とか、旅行者側の視点で思いましたが、ああいうもん?映画的に誇張しただけであってほしい。
わたしが過去に旅した国の飲食店はもっと親切でしたよ。指さしたらいいじゃない。まあ、わたしは自分がオーダーしたのと違うものが出てきてもフヒヒ通じてなかったけどまあいいや、と食べる輩ですが。(それもどうか)

シャシがとても悲しい目に遭うこのシーンですが、その後の英会話教室につながる出会いがあるシーンでもあります。もうわたしだったらあんなんされた時点で惚れるわ(笑)。

英会話教室はいろんな国の生徒がいて、みんな個性的で面白い!先生も面白い!授業のシーンで、ラマというパキスタン人(だったと思う)の生徒が「ラジニカーントは俳優じゃない!神だ!」と熱弁するシーンがあり、「あ、わたしこの人と付き合いたいわ」と思いました(笑)。こんなところにもラジニ信者が・・・だよね!神だよね!!
英会話学校のクラスメイトは本当にみんなそれぞれ素敵でした。サルマン・カーン(という名前の生徒)も居たし!(※インドの有名俳優の名前)生徒たちの色々な恋模様も見どころです。いろんな意味で。

誰にも内緒で英会話教室に通い始めたわけですが、途中、姪のラーダ(プリヤ・アーナンド)には不可抗力で見つかってしまいます。この姪が超いい子でもう。シャシの家族が予定よりも早くNYに来てしまい、家族にばれないように教室に通うのにラーダの協力を得つつ色々工作するあたりはコミカルで楽しい場面もあります。

終盤、いくつかの事件がありシャシはすべてを諦めてしまいそうになりますが、姪ラーダと教室の仲間の思いやりで、結婚式の場であることが起こります。ここがクライマックスですが、本当に素敵なシーンでした。

シャシ役の女優さん、シュリデヴィですが、本当に綺麗な人です。滅茶苦茶見たことあると思うんですが今回が15年ぶりの復帰作らしいです・・・が、よくよくプログラムを見てみたら、タミルナードゥ出身の女優さんで、昔はラジニとよく共演なさっていたそうです。うらやましけしからん。

しかし今回特別出演ながらアミタブ・バッチャンの存在感はすごいですね。70歳になられたそうですが相変わらずダンディ。
今回は「航空機でシャシと隣席になる乗客役」という、固有名詞もない役でしたが、これがもし主演作だったら、このあとアメリカで3回くらい再会してもう運命じゃねーのとなる流れだと思いました(笑)。

見終えたあとは「わたしも英語勉強しようかなぁ」という気分になります。確実になります。あんなクラスなら参加したい。
しかし4週間通うの相当大変だと思うけど。

久々のインド映画、楽しかった!

この夏は少なくともあと3本のインド映画の上映予定があることを掴んでいますので、グイグイ観に行きたいと思います。

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