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読んだ本の感想と旅行の日記を書いていきます。
後、その他なんかあれば・・・

199冊目:「五分後の世界」

2022-12-24 17:32:27 | 
総評:★★★★☆ なんかスゴい。
面白い度:★★★★☆ いい感じに面白かった。
読みやすい度:★★★★☆ 結構スイスイと読んでしまった。
ためになる度:★★★☆☆ 戦争描写や世界の状況がリアルで面白かった。
また読みたい度:★★★★☆ 機会があればまた読みたい。



村上龍3冊目。
先輩がこの小説がおススメと言っていたので読んでみた。


日本が1945年に降伏せず、そのまま本土決戦まで行った後のIF展開のパラレルワールドに迷い込んだ主人公のお話。

年代としては本の出版がされた1997年くらいを現代として、5分ずれた世界のパラレルワールドに迷い込み、状況がつかめないまま物語が始まり、徐々に世界の状況が分かるという話で、日本はいくつもの国から分割統治されていて、本当にえらいことになっていた。

日本人はアンダーグラウンドという地下に生活をしており、地上は各国に占領された状態でスラムがあり、地上の国民も日本との混血の2世3世のハーフの人たちが住んでおり、なかなかカオスな状態。
今の日本と比べると目も当てられない程ひどい状態だが、地下に住んでいる純血の日本人は希望を捨てておらず、各地でゲリラ戦を展開していた。


と、すごい設定の小説だった。
主人公の小田桐がいるアンダーグラウンドの状況等、あまり描かれないまま物語は進んでいき、主人公もラストで結構なピンチを迎え、その後どうなったか分からない。

現代の平和を享受している自分たちが見ると、ちょっとハッと何かを気づかされるような内容だった。
カオスで始まりカオスで終わる。内容としては面白く、結構スイスイ読めた。なんか嵐のような小説だった。

自身の村上龍はこれが最高の小説だとしているが、確かに今まで見た「限りなく透明なブルー」と「69」からの比較だと一番面白いなと思った。


そんな感じで、なかなか強烈で忘れられない小説だと思いました。そんなんで今回は以上☆
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