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読んだ本の感想と旅行の日記を書いていきます。
後、その他なんかあれば・・・

72冊目:「アンナ・カレーニナ(上)」

2012-03-14 22:10:58 | 
総評:★★★☆☆ まだ普通の感じ
面白い度:★★★☆☆ 普通
読みやすい度:★★★☆☆ 読みやすさも普通。
ためになる度:★★☆☆☆ ためになるかといえばそこまで。
また読みたい度:★★★☆☆ 読みたい度も普通。


ドストエフスキーと並ぶロシアの文豪、トルストイの有名な作品です。
全3巻で全て分厚い・・・
そんなトルストイに初めてチャレンジしてみました。

内容としては、主人公?アンナがとある士官ヴロンスキーと恋に落ちるという、
とても簡潔に書くとそんな感じ。

しかし、アンナには、カレーニンさんという旦那さんがおり、それも8歳(6歳だったっけな?)くらいの子持ち!
浮気がばれれば社交界の立場がとても危うくなるが、それは旦那のカレーニンさんも同じである。
一方失うもののないヴロンスキーはアンナにがつがつ肉食獣もびっくりくらいのアプローチを行う。
そんな二人の恋はばれるかばれないかの所で進展していくが、ある日、アンナは妊娠したことをブロンスキーに打ち明ける・・・

という、なんかちょっと前回読んだ赤と黒のあらすじにも似た話。
でもアンナ・カレーニナでは、数多くの登場人物が出てくる。その群像劇的な所が赤と黒とはまたちょっと違うところだと思う。


アンナの実兄のオブロンスキーと妻のドリィの家族は子だくさんだが、オブロンスキーの浮気がばれ、家庭にひびが入った所からこの物語が始まる。そしてドリィの実妹のキチイは社交界デビューをしたばかりで、周りの男たちが放っておかないほど引く手数多の人気者である。そしてそのキチイに恋をするリョーヴィン。
リョーヴィンはキチイに結婚の申し込みをするが、断られてしまう。キチイは他に気になる男がいたが、結婚を申し込まれると思っていた中、逆に袖にされてしまう。その袖にした男がアンナの恋人のヴロンスキーなのであった。

そんな何かしら複雑な人物相関図。
これからどんな物語になっていくのか、楽しみな感じになってきた上巻であった。
ちなみに出てくる人物が多かったせいか、主人公であるアンナが18章になってやっと出てきた。結構時間がかかったので驚いた。
またヴロンスキーはどんな色男なんだと思ったら、若いのに結構はげかけている人物らしい。
そんなイメージとのギャップがあり、ちょっと親近感を持ちました(笑)


あと面白かった所といえば、ヴロンスキ-が騎手として参加した競馬のシーン。
馬の気性の難しさや、レース前やレース中の緊迫感など、結構面白い描写が色々ありました。
馬とパートナーとなり、一緒にレースに挑み、走る。そんな馬と心を通わせることができる一面を知り、
乗馬っていうのに少し興味が出てきました。


あと面白いと思った言い回しの箇所を引用する。
・きみはまた、あるひとりの人間の活動がつねに目的をもっていることを、愛情と家庭生活とはつねに一体であることを希望しているんだが、そんなわけにはいかないのさ。この人生の変化も、魅力も、美しさも、どれもこれもみんな、光と影から出来ているものなんだからね。

・キチイは、ただ自分のことを忘れて、他人を愛しさえすれば、人は自然に落ち着きができ、しあわせになり、美しくなっていということを、ワーレンカの例によって悟った。

・彼女は自分が達したいと願ったあの高みに、偽善や虚栄心のささえなしに踏みとどまることのひじょうなむずかしさを感じた。そのほか、彼女は、悲しみや、病気や、瀕死の人びとに満ちみちている、この自分の住んでいる世界の重苦しさをも感じた。彼女はその世界を愛そうとして、自分が必死に努力していることも、なにか耐えがたいものに思われてきた。

そんな感じの上巻でした。以上☆
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