NHKスペシャル
「きのこ雲の下で何が起こっていたのか」より
70年前の8月6日午前8時15分、
広島に一個の原子爆弾が落とされました。
壊滅地帯といわれる爆心地から半径2km。
原爆投下から3時間後に撮影された2枚の写真があります。
撮影された場所は爆心地より2km強離れた御幸橋。
ここで撮られたものとは、生と死が混在した生々しい場面でした。
戦後間もなくこの写真はGHQに没収されてしまいます。
新型爆弾による惨状の現実をアメリカは隠そうとしたのです。
7年後の1952年この写真は「LIFE」誌に
スクープとして掲載されます。
アメリカのジャーナリストはこの空白の7年間で
世界は核開発にブレーキを掛けるきっかけを失ったといいます。
この写真には生存者が4名写っていることが判明しました。
その当時セーラー服姿の女子中学生だった女性の話。
「この写真に写っているほとんどの人は亡くなりました。
私はこうして生きていますが、
どうして生き残ったのかわかりません。
生きているのが申し訳なく思うことがあります。
こうして生かされているのは、
このことを語り継ぐためなのでしょうか」
橋の欄干で遺書を書いた当時20歳の男性は現在90歳。
男性は今でも、若い人たちに戦争体験を語り伝えています。
「なんやかんや言っても、
結局は人の命がいちばん大事。
その命の奪い合う戦争は、もってのほか」
戦後70年。
戦争体験者は年々高齢化しています。
でも私たちは悲惨で理不尽な戦争を、
語り継ぐことを決してあきらめてはなりません。
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