明治40年、未踏峰とされた剱岳に命懸けで登頂に挑んだ、
陸軍測量部の柴崎芳太郎(当県大石田町出身)率いる測量隊。
艱難辛苦の末初登頂を遂げた柴崎隊が剱岳山頂で見つけたものは、
古代誰かがすでに頂を極めた証の仏具(錫杖頭と鉄剣)だった・・・
という実話を小説に著したのが新田次郎の「剱岳 点の記」ですね。
映画化もされて話題になりました。
果たして平安期に剱岳に登り、頂に仏具を残したのは誰か?
この大いなるミステリーに挑戦して、
その謎を解き明かしていくのが
高橋大輔著「剱岳 線の記」です。
いつ?
誰が?
どのルートから登り?
何のために置いたのか?
剱岳ファーストクライマーの謎、
その答えは・・・
それはどうぞ線の記をお読みください。
膨大な資料を紐解き考え、
各方面で取材を重ねて考え、
そして現場である剱岳や立山に実際に登っては検証して考える。
その様子にどんどん引き込まれて行きました。
この本の出版を聞いたときすぐ思い出したのが、
2年前NHKで放映された「剱岳の謎に挑む」という番組。
(現在NHKオンデマンドで配信中)
現在のような登攀用具や技術を持たない昔の人が、
難攻不落の剱岳に登るとすればそれはどのルートか?
それを立山川上流から早月尾根に取り付くルートであると仮説を立て
実際にそこを歩いて登ってみて検証するという、とても興味深い内容でした。
このドキュメンタリーの主人公がまさに高橋さんその人だったのですね。
たしか録画してあったはずなんですが・・・探してみましょう。