'01仏旅記～ローランギャロに乗り込もう

荷物を預けた私たちが向かったところ…
それは、かのローランギャロでした。
こないだは、敢無く断念だった全仏オープンに、再度挑戦。

やっぱり、会場周辺には沢山の人がいるんだけど、
さっぱり会場に入れる雰囲気じゃないんだよね。
試合を観ることが出来なくても、せめて会場に入りたい…
それが、AUちゃんの夢だったから、
お姉さんたちとしては、なんとか叶えてやらねばならんだろう、と思った。

というか、まぁ、この旅のほとんどが、私の趣味によるスケジュールなので、
振り回す身としては、後悔を残させては、……後ろめたいし。
(所詮、私の発想なんてそんなもんだ)
せっかく、この時期に来た訳だし、
こんなことでも無い限り、私だって一生ローランギャロに足を踏み入れたりせんでしょ。
これも、何かの縁。

それで、係員と思しき人に、尋ねる。
あのー、チケットが欲しいんですけど？

すると、お兄さんは、言いました。
ブラックマーケット、ブラックマーケット！

な…なんですと？
正規職員が、なんてことをおっしゃる…？
日本じゃあり得ないよねぇ、「ダフ屋で買え」だなんて…。

この当時は、公然と劇場前でチケットのさばきが行われておりましたが、
(宙ベルばらは、ほとんどさばきで観た私。目立つからか、結構真っ先に声をかけてもらえた（笑）)
それでも、劇場職員が、「さばきで買えば～」なんて言うはずがない。
許されないでしょう。

でも、職員にそう言われた私たちは、ブラックマーケット（笑）に尋ねる。
てか、AUちゃんに交渉なさいって言ったんだと思う。
チケットが手に入るなら、私たちはお付き合いするからね。

この旅行では、AUちゃんも逞しくなったんじゃないかしら。
フランス出発前に約束してありました。
自分で買い物をし、自分で考えて…
ご両親と旅行するなら、多分やってもらえて、やったこと無かっただろうことも、
ちゃんと自分でやるんだよ？

だいたい、私なんか、言葉が出来る訳じゃないんだし、
してあげられることなんてありゃしない。
現地の方に話しかけるのもまた、旅の冒険です。

それで、AUちゃんは、情熱を武器に、おっちゃんと交渉しました。
最悪、AUちゃんだけが会場に入れるのでもよかったんだけど、
おっちゃんは3連番を持っていました。
その価格を、申し訳無さそうな感じで、AUちゃんは私たちに告げましたが、
ここまで来たら、もう支払うしかないわねぇ。

正規チケットの価格は知らないから、何倍支払ったかわかんないけど、
まぁ、いいじゃん。払えない金額ではなかった。
日本で手数料かけてチケットをとっても、そんなに違わないんじゃないかな。

こうしてなんとか、無事に…
無事！？（笑）
いや、この入場の仕方がこの日の事件ですね。

とにかくなんとか、私たちは、ローランギャロに足を踏み入れることができたのでした。
おっちゃんの爽やかな笑顔に見送られて（笑）。

写真は、そのスタジアムのバルコニースペースからの眺め。
さぁて、AUちゃん憧れの場所へ、いざ！