龍の尾亭<survivalではなくlive>版

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『マトリックス』1~3をサブスクでイッキ見した感想

2022年01月02日 10時46分00秒 | メディア日記
『マトリックス』をシリーズ三巻イッキ見した。最近サブスク沼にはまっているのでなにでみたか判然としないが、多分Netflix。

第一作目は文句なしに何度観てもスゴいと思う。仮想世界と現実世界を往復しつつ、あの世ではなくこの世に幸せをもたらす救世主の覚醒を描く。皆さんご存知の傑作に贅言は不要だろう。
「ケータイで連絡が取れるのになぜ電話?!」
と突っ込みながらも、夢の中でなんとか自己=世界の崩壊を防ごうとする絶望的な恐怖や、うつせ身を宇宙船に置いたまま、仮想世界の死はそのまま現実世界の死につながり、しかも現実世界の生身歯無防備な無意識状態にあるなどのジレンマをここまで見事に映像化していることに改めて感嘆する。

つまり、普通ファンタジーは虚構の世界で空を飛んだり最強になったりするが、私たちの現実世界こそが虚構だ、とすることで、怪獣も魔法も出さずに実写化することが可能になっている。
他方、リアルに気持ち悪い世界(例えばエイリアン)の描写も、リアル世界という設定になっているからこそ気持ち悪さがこちらに迫ってくる。

いろいろね意味で凄かったのだなあ、と思う。

2と3は、袋小路になった「哲学」とお金をかけた「アクション」の二分法でお話が進行するから、これはこれでサービスとしてはあり、ではあるにしても、一本目の仮想-現実の繰り返される往復と反転のわくわくには及ばない。
さらっと復習するのが吉かも。