龍の尾亭<survivalではなくlive>版

いわきFCのファンです。
いわきFCの応援とキャンプ、それに読書の日々をメモしています。

J3第22節藤枝MYFC×いわきFCの試合と、後半の展望。

2022年08月31日 21時21分26秒 | いわきFC

J3の第22節藤枝FCといわきFCの試合が8/27(土)、藤枝のホーム、藤枝総合運動公園サッカー場で開催されました。

前半2ゴールを入れたいわきFCが後半にも1点を加え、いわきFCの快勝となりました。

特筆すべきは、前回いわきFCのホームゲームでも2点を先行していながらその後藤枝に追いつかれて2-2の引き分けに終わっていたのに対し、今回のアウェーでは、後半追加点を取ってクリーンシートで終わった、という点です。

いわきFCのサッカーは、後半の上位陣との対戦でも通用する、ということが分かってきました。

もちろん、第18節、松本山雅とのの延期試合では、コロナ禍のため松本山雅のチームコンディションが万全ではなかった、ということがありましたし、今節の藤枝MYFCは、ほぼ4週間もの間、中止や中断などでJ3の公式試合が行われず、これも試合感覚が十分でなかったということも間違いありません。

とくに、試合開始直後、いつもの24山下からのコーナーキックを、ファーサイドに駆け込んできた8日高のゴールは、藤枝の勝負感覚が鈍っていた証左といえるのではないでしょうか。

とはいえ、ここ第22節を終了した時点で、ついに2位鹿児島と勝ち点4をつけることになりました。

第22節、鹿児島を破ったのは今治でした。

この試合も強烈でしたね。今治も選手が十分にそろっていない中、鹿児島の猛攻を受けつつ、4-3で辛くも勝利を挙げました。今節のベストマッチだったと感じます。

勝ち点は22節終了時点で、

1位いわき   48

2位鹿児島  44
3位松本   44

4位今治   41

となりました。あとまだ10試合以上残っていますから、気の早い話になりますが、いわきFCもJ2ライセンスがもし交付されれば、1期でJ3を抜けてJ2昇格、という可能性も出てきました。
得点が1位、失点も最小1位といわきFCは得失点差でもトップなので、下位チームは、勝ち点4では逆転できない、という状況になってきました。
もちろん、いわきの連敗と2-3位のチームの連勝があればまだまだ分かりません。

勝ってもらうのに越したことはありませんが、上位チームにほぼ初めての勝利を得た、というところがいわきFCファンとしてはとてもうれしいです。前節の感想でも書きましたが、いわきFCは、現在の上位5チームには、実はここまで1勝もしていなかったのです!

ですから、

いわきFCの通用する範囲は下位チーム、昇格組のスタイルに他チームがまだ合わせられないだけ……

という視点も、あながち否定できない面がありました。

前半戦、鹿児島、藤枝とは引き分け

松本山雅、今治には負けています。

しかし、ここへ来て松本山雅とは引き分け、藤枝には快勝しました。

今治戦、鹿児島戦で、いわきFCが

人数をかけて前から守備をし、ボールを取ったらとんでもない人数をかけて素早くゴールに向かう、そしてボールを取られたら前線で取り返し、抜かれたら負けずに走り戻る……

そのいつものサッカーが通用するのかどうか、それが、とても大切だと感じています。いわきFCのサッカーは、相手によって変わらない、分かりやすく早いサッカーです。
前掛かりで人数をかけて攻めるのですから、攻撃力があるのはむしろ当然でしょう。
それも魅力の一つですが、3月からずっと観戦していて感じるのは、守備の安定感が増してきている印象が強いです。

いわきFCの場合、守備も攻撃も、別のことではなく、どちらも相手チームの陣内で行われていくんですよね。いったんボールを奪われて、サイドを一気に駆け上られると、相手の攻撃はぐっとゴールが近くなります。実際、少なからぬ失点は、そこを突かれて生じてきました。

それがここ最近ぐっと減ってきています。
この、いわきFCらしい走り続け、ボールを奪い続けるサッカーを最後まで見せてほしいと思います。

そしてこのサッカーでJ2昇格が結果としてもたらされるならば、ファンとしてこれに過ぎる歓びはありません。

J2でこのサッカーがどこまで通用するのでしょうか。
どう進化していけばいいのでしょうか?

素人には皆目見当がつきませんが、楽しみもまた広がってきます。

 


大西暢夫さんの映画『オキナワへいこう』が二日間限定で無料上映されます。必見です。

2022年08月31日 21時17分21秒 | メディア日記
 
 
なんと、
大西暢夫さんの映画
『オキナワへいこう』
が、イベントに伴って無料上映されます!
イベントは、
 
超長期入院を余儀なくされている精神病院の患者が存在するのは、世界でも日本以外に見当たらないという現実。
そんな中で、大西さんが取材を長く続けていた病院の病棟で撮った写真の写真展が、沖縄で開かれることに。
沖縄に行きたい、自分たちの写真展を見てみたいという患者さんの思いは、どんな方向に向かうのか?
静かで優しい、大西さんならではの映像。必見です。
日程は、9/27と9/29の二日間。
引用開始-------------------------
・開催日時:
2022年9月27日(火) 13時00分〜15時00分
2022年9月27日(火) 19時00分〜21時00分
2022年9月29日(木) 13時00分〜15時00分
2022年9月29日(木) 19時00分〜21時00分
・開催場所
オンラインでの開催(Zoom)
・申込み方法:
下記Peatixのイベントページから申込みください。
引用終了---------------------------------------------
ぜひ観てください!
おすすめします。

映画『さとにきたらええやん』を観た。

2022年08月31日 09時24分30秒 | 本を読む
2022年8月28日(日)、フォーラム福島で、
映画『さとにきたらええやん』を観てきた。

大阪の西成地区釜ヶ崎で40年ほど続く「こどもの里」が舞台のドキュメンタリー(2h弱)だったが、グイグイ引き込まれた。
映画の詳細はこちらへ。

西成の釜ヶ崎といえば日雇い労働者の町、そして正直「怖い街」という漠然とした印象しかなかった。


そして、その場所で40年も子どもたちの生を支え続けてきた子ども園「こどもの里」のドキュメンタリーといえば、ついついいわゆる「社会派」の立ち位置を想像してしまう。

そして映画はもちろん、なんか、そういう話じゃない。まったくそういう撮られ方はしていない。そこにまず驚いた。
勝手に想像しておいて、勝手にズレに驚くレトリックも大概だと自分でも思うが、この映画は、そういう観る者をまっすぐ覗き込む瞳に満ちているのだった。

上映に引き続き開催されたトークショーもすごかった。

「こどもの里」を設立前から営んできた代表の荘保共子さん、

西成で研究を続けている哲学者村上靖彦さん、

北海道大学アイヌ・先住民センター准教授の石原真衣さん、

の3人という超豪華メンバー。

いや、至福でした。

まず瞳の話だ。
荘保さんが会場のの質問に答えて、

子どもたちの生き生きとした瞳こそこの営みを始めそして続けた理由だ

と言っていたことに関わる。

もちろん、西成の大人たちは生活に様々な困難をかかえている。そこでせいかつする子どもたちは当然、その、親の困難の中で生きることを余儀なくされている。
その、西成の子どもたちの瞳がめっちゃ魅力的だ、輝いている、それが荘保さんをして、この営みにダイブさせた原因だ、というのだ。

その言葉を聴きながら映画を振り返りつつ、私はまた泣きそうになった。

映画の内容自体は、検索してもらえば分かる。

まず今ここではあくまで個人的な感想を書いておきたい。

その瞳を、私も見たことがある、と思った。
大学四年の頃、小学校教師の免許取得のために、6週間の教育実習に行ったことがある。
動き続けて止まない小動物の群のような子どもたちのカオス、その中で本当に輝く瞳たち、それらに出会って、私は小学校教師を断念したのだ。
私はその単純明晰で動きに満ちた、クルクルとめまぐるしく輝きながら動き続けるその瞳の力に圧倒された。
とても太刀打ちできない、と思った。
自分がそんな子どもの一人にすぎないというのに、どうやって彼らを「教育」し「導く」ことができるのか。
オレにできるはずがない、と思った。

それで私は、小学校から逃避し、高校へと逃避したわけだ。

教育学部に入った当初は、その瞳の輝きをこそ、求めていたのかもしれないというのに。

ちょうど22才、荘保さんは私より10才ほど上だが、同じ年齢で私は逃亡し、荘保さんはそこにダイブしていったことになる。

40年高校の国語教師をやってきても、逃避癖は治らなかった、いや直らなかった、か。

水平軸が苦手なんだと思う。
自分の中の「GPS」のようなものを使って、なんとか平面上に世界をプロットしようとつとめてはいても、所詮、社会のポリフォニックな響きの中に身をゆだねることはできなかった。

だからスピノザが好きなのかもしれない。

そんな自分にとって「こどもの里」は衝撃であり、いーなーと思った。
岡惚れするというのではない。
もしかすると身近にあるのかも、と思えた。
自分が探し続け、逃避し続けたことがここにある、そんな思いを抱いた。

映画を見ながらいっぱい泣いた。そして、トークを聴いて深くうなずいた。

今週から、どんな授業をしようか。

中身についてはまた後で書ければいいのだが。














J3第21節 いわきFC×福島ユナイテッドFC

2022年08月22日 23時23分26秒 | いわきFC

前半戦は1-0でいわき、天皇杯では0-1で福島と一勝一敗で迎えた2022年の福島ダービー。

結果は

4-1でチーム状態好調を維持しているいわきの快勝でした。

結果、いわきFCは8月21日(日)時点で鹿児島と勝ち点1の差で首位をキープしています。

有馬、有田、鈴木、岩渕

と、フォワードとサイドの4人が入れ替わり立ち替わり福島ゴールに波状攻撃をかけつづけ、堅守の福島も持たなかったという試合運びのように感じられました。

いわきFCは22年度今の時点で最多得点と最少失点を保持していますから、言うことはない……のですが、先を見据えて考えると、上位陣とやってどこまで勝てるのだろうという心配も出てきます。

というのは、現在好調でJ3上位のチームに、いわきFCはなんと1勝もしていないのです。

現在のJ3順位でいえば、

2位鹿児島、3位松本、4位富山、5位藤枝、6位今治

と上位陣に対して、勝ち点3を全く取れていません。

負けないのは素晴らしいといえば素晴らしいのですが、J3上位に勝てる試合はしていないという現実はまちがいのないところでしょう。

 

(下の表を参照のこと)

<style type="text/css"></style>
日時 対戦相手 ホーム 得点 失点 勝ち点
2022/3/13 鹿児島   1 1 1
2022/4/3 富山 1 1 1
2022/4/17 今治 0 1 0
2022/5/15 藤枝 2 2 1
2022/6/19 北九州 2 2 1
2022/6/26 松本   1 2 0
2022/7/30 富山   1 1 1
2022/8/7 松本 0 0 1
<style type="text/css"></style>

興味深いのは、「負けないいわきFC」のサッカーは、むしろ引いて守るのではなく、前線とバックの間を圧倒的に詰めつつ、隙あらば前に飛び出して4人5人とゴール前に攻め込んでいくいわゆる戦闘的なスタイルなのに、負けていないという点です。

引いていて、ロングボール一発で得点という形で上位に引き分けを狙っているのではありません。むしろその逆です。

次々にボールを素早く前に渡し、それに見合うだけ「前に走る」。そして前線でボールを奪われたら直ちに奪い返そうとするのです。

そしてサイドを抜かれたら、「走って戻る」。

実際、得点シーンを3月から見ていると、サイドをきれいに抜かれてセンタリングされてゴール、あるいはもうひとつそれを折り返されて中央から入れられるというシーンが少なくありません。

素人が見ていても、得点されるシーンは、ある程度「覚悟の上」なのだろうと感じます。

しかし、実際にはそれはそう簡単に失点に繋がっているわけではないのも事実。

なぜだろう?と考えます。J3の水準が低く、いわきが戻れるまでにきちんとシュートできないことが多い?

まさか。

だとするなら、

いわきFCは前後のラインを詰めて次々に前へと人数をかけ、ワンタッチでボールをつないでいくサッカーをしていて、
奪われても自陣にいわきの選手が沢山いて詰めてくるので、簡単にはビルドアップできない状態を作り上げている、

 

ということになるのではないでしょうか。

もちろん、バックの選手がほぼ真ん中まで出てきているわけですから、サイドを抜かれたら、必死に戻らねばなりません。

その「戻りの走りの早さ」と体力もある、ということになるのでしょう。

第18節の対松本戦などを見ても、もし力のあるチームにがっちり守られたら、たとえシュート数で上回っても実際にはなかなかゴールをこじ開けられないということは少なくありません。

しかし、90分守り切れないチームなら、後半立ち上がりに怒濤の加点ということが起こる。あるいは90分ぎりぎりに追いついたりもできる。

フィジカルが強いといういわきFCの特徴の中には、単純に当たり負けしないマッチョな強さだけではなく、幅の狭い強いサッカー、速度のある前後の走りを続けられるサッカー、という側面もありそうです。

これがJ3の後半戦、上位陣に対する勝利となって結実するといいのですが。

期待しつつまずはアウェーの藤枝戦を待ちたいを思います!


映画『さがす』(片山慎三監督作品)をAmazonPrimeで観た。良かった!

2022年08月18日 16時10分00秒 | メディア日記
片山慎三監督作品『さがす』
出演:佐藤二朗、伊東蒼、清水尋也……
 
久しぶりに映画を観た。
ジェイソン・ステイサムやモーガンフリーマンのアクション物、あるいはテレビドラマ『最愛』(吉高由里子主演)とか、『鎌倉殿の13人』(NHK大河)とか、この夏は家でゴロゴロしている時、ぼちぼち映像エンタメを眺めて過ごした。

まあしかしドラマ2本を除けば、アクション物の多くは、眠くならない夜の暇つぶしに過ぎない(昼間からはほぼ観ない)。

7月いっぱいでparaviとU-NEXTのサブスクを止めて、ようやくAmazonPrimeに戻ってきたら、この『さがす』が目に付いた。
 
佐藤二朗がよかった。いつもTVのMCなどで観ている彼ではない。あるいは映画やドラマで存在感のある脇役をしている「佐藤二朗」でもない。
 
大阪西成の、風采の上がらないシングル父の中年男性を演じている佐藤二朗に、惚れた。
その失踪した父親の娘、中学生を演じる伊東蒼がまたいい。
 
彼女の走る姿がステキだった。映画って動いているものを撮るのがけっこう難しくて、アクション物とかどうなっているのか一瞬分からなくなることも多い。
この伊東蒼演じる女子中学生は、よく走る。それが気持ちよかった。
 
お話は特に深まっていく物語ではなく、大きな謎が解かれていくお話でもない。
動く絵が重ねられていくかんじ、とでもいえばいいだろうか。
サイコ野郎を演じる清水尋也も、視点をどこか定まらず漂わせている、その感じもよかった。
 
もちろん、貧困、安楽死、自殺願望、連続殺人、などなど、もし仮にテーマにしてしまうとてんこ盛りでまとまりがつかなくなりかねない。
そう観た人もいるのかもしれないね。

でも、それらが詰め込まれたわけではなく、ネットワークの中で緩くすれ違ったり出会ったりしながら、映像を多層化して見せてくれる印象だ。
なにより、西成という街のような(真偽は知らず)ストリートのロケもまた、切り取られたリアルとして、そのネットワークに参加しているのが分かる。
 
『ドライブ・マイ・カー』
とは全く違うけれど、映画を安心して観ることができる幸せを感じた。
ま、自分の基準は歴史的には『スナッチ』とか『鮫肌男と桃尻女』『バッファロー66』辺りですから、今の人の好みとは全く合わないのかもしれませんが。
とくに映画の見巧者でもないし。
 
隙間がある映像が、好き。速度のある映像が好き。
じっくり見ていると眠くなるんですよね(笑)
音楽も、そう。クラシックの「大伽藍」を思わせる大作は大抵寝てしまうのでした。
 
ともあれ、『さがす』はお勧めです。
 
 

J3第20節ヴァンラーレ八戸×いわきFC

2022年08月16日 14時11分53秒 | いわきFC

J3第20節ヴァンラーレ八戸×いわきFC

立ち上がりからいわきFCの攻勢がつづきましたが、 前半40分までは八戸も対応していました。

しかし、40分過ぎ、連続してゴール近くでボールが動き、SB#8日高のミドルシュートがクロスバーに当たって跳ね返ります。

このシュートも惜しかったでですね。

その直後、コーナーキックになった前半42分過ぎ、いつものように#24山下がキックすると、ファーサイドにいたDF#15家泉がヘディングで合わせてキーパーの左、ゴール左隅に初得点!

 

この後、後半はオウンゴールを含めて後半69分までに4点、結果として合計5得点になりました。

前節松本を下した八戸に快勝ですが、90分いわきFCの攻撃を抑えきるのはなかなか大変だということでしょうか。
延期された18節で松本はいわきFCを抑えきりましたが、その松本はなかなかシュートまでいく機会を作れませんでした。

いわきFC、強いですね(ファン心理も含む)。

フィジカルの強さとかインテンシティとかいわきFCの強さについてよく言われますが、実はそれだけではなく、シュートに向かう連係とか、けっこうシンプルだけど流れるようにワンタッチで繋がっていきますよね。それが決まると心地よい。
後半戦、上位陣との戦いでも、その精度の高い連携を見せてほしいな!

 


いわきFC,J3の前半戦を終えて思うこと。

2022年08月13日 22時28分46秒 | いわきFC

いわき市FCは、J3初参戦で前半戦首位での折り返しとなった。
新規加入のチームが前半戦旋風を巻き起こすというのはよくあることのようだから、勝負は後半戦、いわきFCのサッカーを相手に見極められた2戦目をどう戦っていくかが、重要だ。

ちょっと前半の対戦を振り返ってみると、第20節を終えたところで

12勝2敗6分け、勝ち点42でトップである。

いわきFCが負けているのは松本山雅と今治の2チーム。

17節が折り返し地点と考えると、その後いわきFCは

 

19節に富山と1-1の引き分け

20節に八戸と5-0の大勝

松本山雅メンバーのコロナ罹患による再設定試合の

18節は松本と0-0の引き分け

 

という状況だ。

いわきFCのサッカーは、上位チームには勝てていない!

ということが分かってきた。ここまでの引き分けは6試合。以下の5チームである。

鹿児島1分け
富山2分け
松本1分け(1敗)
藤枝1分け
北九州1分け

そして8月13日(土曜)現在の暫定順位は、

1位いわきFC 42

2位藤枝   38

3位鹿児島  38

4位松本   38

5位富山   36

である。

いわきFCは、2位から5位に対してはまだ1勝もしていないのだ。

もちろん、いわきFCの攻撃力を90分抑えるのは容易なことではない。それは試合を見ていると私がファンであることを差し引いても、相手チームは大変だろうな、と思う。

ただ、その大変ないわきFCの攻撃に耐えられるチームが、この上位順位のチームであることもまた、確かなのだろう。

下位のチームに対しては、相手ががっちり引いて引き分けを狙ってくれば別だが、普通に戦っていればいわきは強みを発揮するだろう。

前掛かりになって圧力をかけ続けられると、どこかで破綻してしまうチームがJ3には多いのだろうと思う。

さてでは、前半引き分け、もしくは負けた上位チームと、いわきFCはどのように戦っていくのか?

もちろん逆の立場に立つなら、初参加で旋風を巻き起こした「新参チーム」に、J3の実力あるチームが、どのような作戦を立てて2戦目を勝ちにくるのか?

藤枝、北九州の2試合は今度はアウェーになる。

鹿児島の1試合はJヴィレッジのホーム試合だ。

この辺り、注目しつつ後半戦を見ていきたい。

おそらく、いわきFCの攻撃は、(特に下位チームは)分かっていても90分止めきるのが難しいだろう。
そこで星を落とすと、より厳しくなっていく。なにせ上位には1勝もしていないのだから。

ある意味いわきFCの戦術は分かりやすい。成績にも如実に表れている。
鬼に笑われてしまう気の早い話かもしれないが、もしこのままJ2で試合をしていくとするなら、果たしてどれだけ精度を保ってシュートが打てるのか、というところも気になってくる。松本山雅の守備を前にして23本シュートを打ってゴールが0という現実を見ると、J2はやはり手強い、という思いも抱く。

そんなこんなも含めて、いわきFCもさらにレベルを上げて、次のステージにふさわしい攻撃精度を高めたサッカーをしてくれることを、後半戦期待したいと思う。

頑張れいわきFC!

 

 

 

 


J3第18節(8/7再設定)いわきFC×松本山雅はスコアレスドロー!

2022年08月13日 22時14分48秒 | いわきFC

息詰まるような試合だった。結果は0対0の引き分けだったが、いろいろ感じるところのある試合になった。

第一に注目すべきは、後半戦最初のゲーム(2回総当たりなので、折り返しになります)が松本山雅との試合、ということで、どちらのファンも盛り上がっていたし、選手たちもヒートアップして、厳しいプレイが出ていたように、それだけ重要な試合だったということだ。

第2に、この試合が延期担った理由は、松本山雅の選手にコロナ陽性が出て、試合が組めないという状況になったという事情があって、その結果、松本山雅の選手のコンディションは決して十全ではなかったのではないか、という点だ。

松本山雅が不十分なコンディション&不利なアウェーで、なんとかスコアレスドローに持ち込んだ、とも言えそうだ。

前半戦は、たしか日高が先制ゴールを決めておきながら、松本の外山がその後2点を入れて逆転で負けていた記憶がある。
今回の試合は、その松本の「反攻」の気配はとても感じられなかった。

そんな中、いわきFCは23本のシュートを松本ゴールに浴びせてのスコアレスドロー。これをどう考えればいいのか、というところがいわきFCファンとしては悩ましいポイントになる。23本シュートは打ったものの、枠内に飛んでいた「危ない」ものは数本ではなかっただろうか。

それも含めて、松本は必死にいわきの猛攻を凌ぎきった、良い状態で打たせなかったと見ることもできる。
他方、試合後村主監督も指摘していたと記憶するが、シュートの精度をもう少し上げられていたら、勝てたのではないか、という課題も感じさせる試合結果になった。

まだサッカーの詳細な技術が分かるほど場数を踏んでいないので、よく分からないが、アウェー&ホームの二試合を終えて分かったこと(敗1分け)は

「松本山雅は強い」

という手応えだった。

後半、メンバーが調子を戻せば松本といわきの上位争いはまだまだ続きそうでもある。

 


『顔 FACE』横山秀夫を読む。

2022年08月04日 10時50分46秒 | 本を読む
横山秀夫のデビュー作『陰の季節』に登場する脇役の婦警を、その数年後に改めて主人公にした、D県警が舞台の警察小説だ。
代表作『半落ち』と同時期に書かれた、と解説にある。横山秀夫らしい楽しく読める連作短編になっている。

平野瑞穂は、鑑識で似顔絵を書く仕事をしていたが、警察所内の事情でその仕事を奪われてしまう(『陰の季節』所収の「黒い線」)。
この『顔FACE』は、プライドを持って取り組んでいた似顔絵の仕事から外されたことに苦しみ、かつ組織の中の「婦警」といういわばジェンダーバイアスの極限的な「記号」を背負いながらも、それでもなお「警察官」であろうとする平野瑞穂。

横山秀夫らしい読ませる筆致で描いた良作品だ。

 さほど期待していなかった分、逆に引き込まれた。

週末、時間があればオススメです。