龍の尾亭<survivalではなくlive>版

いわきFCのファンです。
いわきFCの応援とキャンプ、それに読書の日々をメモしています。

『驚きの中国ーそもそも「国家」なのか』を読んで。

2013年02月23日 11時09分21秒 | インポート
『驚きの中国ーそもそも「国家」なのか』を読んで。
を、メディア日記に書きました。

http://blog.foxydog.pepper.jp/?eid=980418

最近メディア日記をメモ&インデックス的に使っていますが、まあそれもいいでしょう。

こっちの個人日記は埋もれていくものですから。

さて、この本は、中国通の社会学者橋爪大三郎に、宮台真司と大澤真幸が質問するという形で進んでいきます。

一冊で歴史的に中国とい社会を通見するには最適の一冊かと。

もちろん、今の中国に対して、決定的な輪郭を与えられる人なんているわけない、と思う。
だから、結論とか示唆はそれぞれ取捨選択するべきだろう。

けれど、まずはこのぐらい知っておけ、という意味で必読。
ぜひ。



『超人の倫理』江川隆男 河出ブックスについて書きました。

2013年02月23日 10時54分05秒 | 大震災の中で
メディア日記に
http://ryuuunoo.jugem.jp/?eid=980417





『超人の倫理』江川隆男 河出ブックスについて書きました。

最初の印象は、少々窮屈なものでした。

なにが窮屈だったかといえば、人間と超人、道徳と倫理を繰り返し対比しつつ、前者を否定的に扱いながらも、後者を「相対的」賞揚するのではない、とこれまた繰り返しつつ、「部分的には」人間は「超人」であるのだ、と、さらに繰り返すのが、済みませんが少々いらいらしてしまったのです。

著者の思惑通りでしょうか(笑)?

でもね。

スピノザの文章は、こういう文体とは対極的です。
むしろある意味とりつくしまもない感じです。
しかし、クリアで魅力的なのです。

江川氏の文章は、その点とても「啓蒙的」で、親切丁寧でもあります。
さてではその語り手が、いったいどこにいるのかという問題ですね。

書いてあること自体は、大変勉強になります。
でも、説明=説得のにおいがする。

ここで書かれている「内容」は、むしろそういう「説得」よりは、全く別のOS上に展開される「行為」に近いものによって、しかも明晰にしめされてよいものなのではないか?

ついついそう思ってしまうのです。文体、姿勢、スタイルの示すもの、の問題です。

敢えてデリダとフーコーとスピノザとニーチェを横断してまで筆者を動かしている「エンジン」の駆動音が今ひとつ響かない、という不安がある、ということですかね。

分かる分からないだけではなくて、哲学における文体の「クリア」さ、って重要じゃなかろうか。

それは、たしかに決して単なるイメージによって伝えら得ることではない。

しかし、同時に、イメージを欠いた言説が「それでいい」と断言されてよいものとも思わない。

小説が読める能力は、別にあってもいいのじゃないかしらん。

なにか哲学的言説が小説的言説を排除しているみたいで、これは「あとがき」だけど納得がいきませんでした。

多分それが、この文章がもたらす「主体」について感じる居心地悪さとつながっているのかもしれません。

さてでも、もちろんこの本が読まれるべきではない、とは思いません。

とりあえず私はこの本の良い読者にはなれなかった、ということです。
そして、そのことの中には考えねばならないことがたくさん見えてくる。
なぜ「悪い」読者にわたしがなったのかを考えることは、きっと必要です。



iPadの日本語本PDFリーダーのベストはBook+かも。

2013年02月23日 10時08分48秒 | iPhone&iPad2

iPadの日本語本PDFリーダーのベストはBook+かも。
私は日本語縦書きの書籍をPDF化しているので、いわゆる横書きを前提とした閲覧ソフトは候補から外れる。
Adobe readerやGoodReaderでは用が足りない。

最初、手になじんだのは

SideBooks である。

開き方も右→左、左→右ができ、しおりが付けられ、ピンチイン・アウトで自在に拡大縮小ができ、動作も安定している。
裁断した本をiPadで読む場合は、全てこのソフトに頼るようになっていた。
唯一残念といえば残念だったのはアンダーライン(縦書きだとサイドライン)を引いたりテキストを書き加えたりの加工ができないことだ。でも、しおりの見出しがテキストとして長めに書き込めるので、メモはそこでやればいい。
基本的には満足していた。

しかし。

Book+

を使ってみてびっくり。SideBooksの利点はそのままに、書き込みやアンダーラインが自在で、かつキャッシュを持っているため、再表示が極めて速い。
テキストをじっくり繰り返して読むときには、SideBooksのようにそのたびに読み込むよりずっと快適だ。

書き込み(アンダーラインなど)がひつような場合はGoodNotes を使っていたのだが、私の環境では不安定になってしまった。
書き込みのないテキストなら、幾重にもバックアップをしてあるのでまた入れ直せばよいが、書き込みデータはソフト依存だから、動作の安定性も重要だ。

というわけで、今のところ、私のPDF読書ライフのベストフレンドは、

Book+

になりました。
もしかするとそれできまりかな。
分割書き出しとかできるといいな、とか、希望はだんだんふくらんでしますんですけどね。

プリンターを接続していないので、印刷関係については不明ですが。


「エチカ福島」第1回セミナーを終えて(1)~(5)

2013年02月14日 18時51分39秒 | 大震災の中で
「エチカ福島」第1回セミナーを終えて(1)~(5)
を、
「エチカ福島」のサイトに連続アップしました。
「日常的なことはあきらめられない」
「簡単には決められない」
「正しさで人は動かないとするなら」
「想像力は記号化を招き寄せる」
と、私なりに書きました。

セミナーの「内容」のまとめではありません。
これがまとめだといったら笑われちゃいますね。

でも、セミナーで受け取ったこと、それに触発されて考えたこと、を忘れないうちにメモしようとしたもの、ではあります。
中身のまとめは、もう少しして、原稿起こしができてからになるかもしれません。
でも、記録には残しておきますので、お待ちください。



「まさおさま」福島大学小野原先生のサイトに

2013年02月14日 10時43分51秒 | 大震災の中で
「エチカ福島」第1回セミナーについての書き込みをしていただきました。

小野原先生には、第2回以降、ぜひ参加していただきたいと考えています。

「まさおさまの何でも倫理学」

http://blog.goo.ne.jp/masaoonohara/e/b965e97d0ff08fe17f8fe982804ded8c#comment-list

よろしかったらこちらも訪問してみてくださいませ。



國分功一郎「スピノザ入門」第10回のメモをアップしました。

2013年02月13日 17時41分48秒 | 大震災の中で

國分功一郎「スピノザ入門」第10回の講義メモ
です)

http://ryuuunoo.jugem.jp/?eid=980415

今回はちょっと遅くなってしまいました。
内容は『エチカ』の第3部感情についてのところです。
第4部で乗り越えられるべき「感情」について論じた、いわば「ダレ場」ですが、これが絶妙に面白い。

講義終了時には拍手がおきていました。
いつも拍手で終わってたかなあ。
みなさん、「あるある」って感じで興味深かったのだと思います。

『デカルトの哲学原理』
の終了時の放心じょうたいとは違います。

でも、無論、どちらも重要。
というわけで、「メディア日記」には第1回~第10回まで、あまり正確ではないメモ(でもまあ大筋は掴めると思います)がアップされています。
いずれ國分先生の『エチカ』論として刊行される内容の準備にあたるものです。
よろしかったらお暇な時にでもご覧くださいませ。


「正しさで人は動かないとするなら」エチカ福島第1回セミナーを終えて(4)

2013年02月13日 16時13分25秒 | 大震災の中で

安全神話を鵜呑みにしていて「騙された」わけではない、と個人的には思うのですよね。
漠然と危険なことはわかっていたのに、具体的なことに即して粘り強く思考することをせず、ある種徹底して考えることを怠ったのだと私は個人的に思っています。
問題は決して「想像力」の問題ではない。
そんなことを考えています。

「正しさで人は動かないとするなら」エチカ福島第1回セミナーを終えて(4)
http://kitsuneinu.jugem.jp/?eid=512

「日常的なことはあきらめられない」(國分功一郎)

2013年02月13日 15時51分48秒 | 大震災の中で
「エチカ福島」第1回セミナーを終えて(2)に

「日常的なことはあきらめられない」(國分功一郎)
http://kitsuneinu.jugem.jp/?eid=510
をアップしました。

自分の身近なところで「民主主義」を考えていくことの大切さを、國分さんはそう表現しています。
ご覧くださいませ。


この連休の体験は、時間をかけてまとめる必要がありそうです。

2013年02月11日 23時36分49秒 | 大震災の中で
2/9の「エチカ福島」でみなさんと共有した体験
そして
2/10,11の「國分功一郎福島インタビュー」に同行してそれを見聞したこと、

これは簡単にはまとめられないほど大きな「財」を受け取った、という手応えがあります。
ゆっくりまとめさせてください。

震災で人為の裂け目から顔をのぞかせたもの=自然に私たちは強いられて思考せずにはいられなくなった、と2/9では報告しました。
しかし、その報告の場所でもうすでにそれはある意味で乗り越えられはじめているのかもしれない、そんな風にもつい感じてしまいます。

ゆっくりじっくり、具体的な事柄をしっかりと見て、そこから初めて「判断」が立ち上がる……
あたりまえのようだけれど、決して簡単ではない。
とりあえず今日はおやすみなさい。
また明日続きを考えます。

「エチカ福島」第1回セミナー、なんとか無事終了しました。

2013年02月11日 23時25分21秒 | 大震災の中で
「エチカ福島」第1回セミナーが終わりました。
いろいろ運営面では課題もあるけれど、今直面している問題の洗い出しとしては、私にとって意義深いものになりました。

1人で考えてるだけじゃ届かないところがある。
1人で観ているだけでは見えないことがある。
あたりまえにわかっているようだけれど、改めて顔を付き合わせて話をすると初めてそのポイントが直観できる。

たとえば國分先生の著作についてでも、活字を追うだけでは見えないことが、本人の語りを介して見えてきたり、ふと身近にかんじられたりするものなのだ。

「エチカ福島」、続けていきたいと思います。
新しい知的な出会いが、具体的な場所、時間、互いの表情、息遣い、思いの強弱などなどと、出会うことによってしか磨かれない「知」があるのだと実感。
ぜひまた、第二回でみなさんとそういう多層多重な具体的出会いを体験させてください。



「國分功一郎」をネットで拾って行くだけで

2013年02月07日 20時26分30秒 | 大震災の中で
これだけ「熱く」活動していることがわかります(紹介したのはその一部)。
GQ JAPANでは去年も対談してるし、中沢新一さんとは小平市のイベントで複数回対談してるのかな。

八面六臂の活躍ぶりです。

「行動する哲学者」

ですね、本当に。

いい機会ですからぜひ、國分さんと一緒にしゃべって考えたりしませんか?
2/9(土曜)
イベント詳細はこちら。

「エチカ福島」第1回セミナーのお誘いです。
http://kitsuneinu.jugem.jp/?eid=506





雑誌GQ JAPAN3月号に、國分功一郎(哲学者)「民主主義を面白くする。」

2013年02月07日 20時13分22秒 | 大震災の中で
GQ JAPAN 2013年3月号に

56 「日本を面白くする30の方法、教えます」
という特集に、

國分功一郎(哲学者)「民主主義を面白くする。」

という記事が掲載されています。
http://gqjapan.jp/2013/01/23/201303/
写真が真正面からなので、端正な表情ゆえか少しアンドロイドっぽい。


ネクタイの話はこちら。
http://gqjapan.jp/120924_hermes_16/



記事の内容は、國分さんが参加・支援している
小平市で住民投票!小平都市計画道路に住民の意思を反映させる会
http://jumintohyo.wordpress.com/

の活動のことが中心。

ジブリのPR雑誌『熱風』に掲載されたデモ論と共通する、「今ここから始まる民主主義」の新しい(面白い)カタチが見えてきます。
ちなみに『熱風』のデモ論はこちら。

Philosophy Sells ... But Who's Buying?
http://ameblo.jp/philosophysells/entry-11190461401.html