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歳(終末期後期高齢者)のジジイの53

回の旅行103ヶ国を100倍楽しんだ話 付録で時々エンディングノート

「アメリカ合州国浅薄印象記」1 ヒスパニック化

2007年02月04日 08時30分05秒 | アメリカ

 1月16日~1月31日の今回の「中米5カ国世界遺産紀行」ではアメリカ合州国(以下アメリカと略称)のヒューストンを経由してエルサルバドルへ入り帰りはパナマ→ヒューストン(一泊)→成田でした。

 アメリカは初めてでした。そこで一瞬の滞在で浅薄ですが印象に残った三つの事柄を「中米」編に先立ち紹介します。

 写真をご覧ください。ヒューストン空港内で写したものです。空港に降り立ち一番に目についたのがこの英語とスペイン語併記の案内でした。そこで思い出したのは先年のヒスパニア系不法移民に対する政府の措置とそれに対するヒスパニア系の人々の反対運動でした。もう1つは「文明の衝突」の著者で有名なハンチントンの近著「分断されるアメリカ」(原題”Who are we?”)の次の一節でした。

 「20世紀半ばに、アメリカは多民族、多人種の社会になり、アングロ・プロテスタントの主流文化が多数のサブカルチャーを包含し、その主流文化の根底に共通した政治的信条をもつ社会となった。20世紀末になると新たな展開が見られ、それがつづけばアメリカは文化的に二分され、二つの公用語をもつアングロ・ヒスパニックの社会に変貌をする可能性が生じた」(p309)つまり彼はアメリカ人のアイデンティティはアングロ・プロテスタント的価値観と英語でありヒスパニア系はその量的な増大とともにそのアメリカ人のアイデンティティを脅かしていると警告しています。

 詳しくはこの本を読んでいただくとして、帰りのヒューストン空港で出会ったコスタリカに10年在住して一時帰国をしていた人の話を紹介しておきます。彼の話ではこの空港内で3k的な仕事をしている人たちの大部分はヒスパニア系の人々であり英語を話せない人が大勢いるとのことでした。本題には関係ありませんが、彼の子供さんはスペイン語と日本語のバイリンガーだそうで、スペイン語の本を読んでいて分からない単語が出てくると「カンジ」(漢字)とつぶやくそうです。

 「中国シルクロード」編の続編は「中米」編と交互に紹介する予定です。

コメント (3)
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