風 雑記

建築とその周辺で感じたこと、思ったこと

松山から内子へ

2006-03-27 21:34:25 | インポート

Photo_36 Photo_37 Photo_38 熊本へ帰る日の朝、JRで内子(特急で25分程)へ行きました。駅からしばらく歩くと川沿いにしだれ桜が満開になっていて、ソメイヨシノしか見慣れてない私としては感動でした。

内子町は早くから重要伝統的建築物群保存地区に指定され、古い町並み(小さな町です)は観光的にも有名ですが、保存された建物だけでなく今も生活している家が混在していて好感を持ちます。(保存された建物はある意味生きていない建築かもしれません)緩い坂道沿いの古い町並みには、みやげ物屋、喫茶・食事処などがあります。そんな中気になるものが名前にチョット引いてしまう酢卵ドリンク(特産らしく、ビンに入ったオレンジ色の飲物)、柑橘類の無人販売?格子の前に並べて売ってあり、ハッサク(4個入 100円)を買ったのですが、お金は格子から突出た筒に入れます。入れると中から「ありがとう」、「袋あげましょうか」と返事があります。(無人販売のようにする意味が無いと思うのですが)

「商いと暮らしの博物館」には大正10年頃の薬屋の暮らし振りを人形を用いて再現してあります。店頭では番頭さんが「ケチャップと言う珍しいものが手に入ったよ」と売り込みをしています。奥では2人の丁稚が「横文字ばかりで私にはこの仕事は向いてない。辞めようか思う」などグチを言っていて笑ってしまいました。写真右は内子座(芝居小屋)で、中から最近の若者の歌が聞えていて変なマッチングに、入りたい衝動を抑えながら電車の時刻が迫っていたので駅へ向かいました。

1_5 2_4 3_4 内子が繁栄したのは和紙と木蝋の生産で、特に木蝋は海外にも輸出していて写真の上芳我(かみはが)邸は木蝋豪商跡(重要文化財)として資料館になっています。敷地面積1300坪の中に母屋(写真左、中央)、離座敷、離部屋、釜場、土蔵、蝋搾り小屋、資料館が点在し、往時の隆盛や木蝋作りの大変さを感じさせます。チケットの裏に「何の因果ではぜとりなろた、離れ小枝がおそろしい。はなれ小枝はしぼりもなるが、綱がきれたら命まで。鳥の中でも喰われぬとりは、ろうとりはぜとり油とり。」とはぜとり歌が書かれています。富の集中にはそれを支える人たちの苦労があったと言うことでしょうか。


松山散策-石手寺

2006-03-27 20:33:27 | インポート

Photo_33 Photo_34 3_2 Photo_35 道後温泉から徒歩で10分ほどのところに、四国霊場第五十一番札所 石手寺があります。お遍路姿の人も多く、参道、門前町、塀の土壁など数百年も変らない姿を見ていると、四国の仏教信仰が厚いのを改めて感じます。

石手寺は地方名札の随一として四国霊場の中でも最も由緒あるお寺で、建物の大半は国宝・重要文化財になっています。仁王門(鎌倉時代)は国宝で、左右の仁王像は雲慶の作(両側に下がる大草鞋に気を取られ見損ねました)です。三重塔(重要文化財)も綺麗ですが、反対側にある阿弥陀堂(写真右)に引き付けられました。国東半島の冨貴寺に似た寄棟の軒の深さとバランスの良さは素晴らしく、しばらく見惚れていました。

奈良のお寺めぐり(人の少ない真冬に震えながら見るのが好きです)も楽しいですが、長男のお陰で松山で素晴らしい古寺が見れました。(o^^o) -ppgさんのコメントで仕入れた絵文字デス。


松山市散策

2006-03-27 14:07:32 | インポート

Photo_24 Photo_25 Photo_32 24、25、26日の3日間、大学2年生になる長男が寮を出て、アパートの一人暮らしを始める事になり、引越しの手伝いに行きました。(次男を連れ松山観光を兼ねて)

松山市は四国では最も人口の多い町(約人口54万)ですが、町中心部はこじんまりした印象を受けます。市電が走っているのは熊本と同じですが、熊本駅から健軍電停までを輪にして松山城(山城)の廻りを環状線にした感じです。有名な道後温泉は環状線から3駅目、熊本で言えば八丁馬場電停から健軍電停くらいの距離で以外に近く、道後温泉とJR松山市駅間を観光用の小さく可愛らしい坊ちゃん電車(写真)が走っています。

100 長男のアパートはRC造4階で2.5帖のキッチンと8帖、浴室、WC付きで家賃3万2千円(他も大体同額程度)で、熊本に比べると2/3の感覚です。たこ焼きが6個入り200円(熊本は350円)、100円弁当(写真)は別格にしても全体的に物価が安く、暮らし易い町です。(定年後暮らしたい町の全国NO.1だそうです-タクシー運転手)

松山の桜は開花前でしたが、熊本空港に降り立つと日差しが強い。自宅に帰り次男と私が「熊本は日差しが強か」と言うと、「熊本の住人なのになん言いよっとね」と、この会話昨年5月連休に帰熊した長男・長女との会話とマッタク同じです。「やはり熊本の気候はチョット個性的かな」が今日の事務所の会話でした。