1月5日仕事始め、今日6日は朝から雪がちらほらあまり天気も良くないので、事務所で相談受けている2つの建物の計画をしていました。ブログに載せる画像も無いので、2日のブログで書いた峠の茶屋の会話が気になり、熊本弁に替えてみました。
「御婆さん、ここをちょっと借りたよ」
「あらー、いっちょん気付きまっせんで、すんまっせん」(はい、これは、いっこうに存じませんで)
「だいぶ降ったね」
「悪か天気で、ほんにおおごつだったですな。わあエライ濡れとらす。いま火ば焚きますけん乾かしてはいよ」(あいにくのお天気で、さぞ御困りで御座んしょ。おおおおだいぶお濡れなさった。今火を焚いて乾かして上げましょ)
「そこをもう少し燃しつけてくれれば、あたりながら乾かすよ。どうも少し休んだら寒くなった」
「はい、いま焚きますけん。お茶でん一杯どぎゃんですか」(へえ、ただいま焚いて上げます。まあ御茶をひとつ)
とこんな感じだったでしょうか、漱石先生実話を元に書かれたのであれば、熊本弁に戸惑いながらの会話だった気がします。
峠の茶屋と鎌研坂の間に漱石句碑「木瓜咲くや漱石拙を守るべく」があります。「拙を守る」と言うはもっとも好んだ言葉で、生涯持ちつづけた生き方の基本との解説(半藤一利)があります。「世渡りが下手なことを自覚しながら、それをよしとしてあえて節を曲げない」ことらしく、草枕の書き出しはまさに「拙を守る」ことへのつぶやきのようです。
鎌研坂を下り、左手へ歩くと「西の武蔵塚」があり、熊本には阿蘇へ向かう57号線沿いの「武蔵塚」と2ヶ所宮本武蔵の塚があることになります。こちらはあまり有名でなく、私も散策していて最近知りました。隣にはカソリックの墓地もあり、不思議な組合わせだなと思いつつ、まだ他にも発見がありそうで、また歩こうと思う「島崎そぞろ歩き」です。