なんか、やっとこさ見つけて入手した感じだわ。

KILMARAの『JOURNEY TO THE SUN』。5thアルバムにあたり、前作からギターとドラムが新メンバーに代わっている。
スペインのバンドで、元々JADDEというバンド名だったが、早々に現在のKILMARAへと改名しており、そこからもう25年以上のキャリアを持つヴェテランである。
その中でメンバーチェンジも起きており、現在オリジナルメンバーはギタリストのジョン・ポーティージョただ一人となっている。
実はひょんな事から、このジョンとSNS上で去年知り合いとなり、向こうから「CHANCES」と「WILD FIRE」のMVを紹介してくれて、スペインっぽさはないものの、メロディックメタルとしてはクオリティの高い良い音楽をやっていると思い、その後日本でもリリースされるというのを知ったので、全貌を知りたいと思って探し回り漸く今月入手する事ができた。
バンドの中心人物は唯一のオリジナルメンバーのジョンであると当然考えられるが、実際のところその時のメンバーの関わり方でそれなりに楽曲の表情が変容するみたいで、オレも今回のアルバムの一つ前である4th『ACROSS THE REALM OF TIME』をyou tube上で聴いてみたんだが、良くも悪くも今回と質感が違っていた。
このアルバムでは当時新加入したギター、そしてヴォーカルという新体制だったのもあり、更に以前のバンドと比べても変化が生じており、作曲に関わる陣営としても影響が出ていると感じた。
それで今回は新たなギターとドラムが加入した事で、また変化が生じている。
特にギターのカルレス・サルセの影響が大きいだろうな。
彼は今回のアルバムのプロデューサーもしており、当然ながら作曲陣営にも携わっているので、カルレスの「こんな感じにしよう」という意向が反映されている気がする。
加えて、ドラムのエリック・キラーの音数の多い演奏もそうだろう。
エリック以前のドラマーは、オリジナルメンバーだったハヴィ・モリロという人物が演奏していたというのもあり、ドライヴ感がかなり違っている。
これまでがミッドテンポのヘヴィなリフを主体としたメロディックメタルであったのが、今回は高速ツーバスのドライヴ感を活かしたメロディックパワー/スピードメタルにギアチェンジしている。
その感触が、ANGRAやSTRATOVARIUSの要素を加えた感じであり、過去のKILMARAでは考えられない様なスピード感がありながらも、ヴォーカルによる旋律がしっかりと楔を打って耳を引き寄せる事に成功している。
前作から加入したダニエル・ポンセの歌唱が、今回に於いてはアンディ・デリスっぽい声質も思わせるので、言い方アレだがメジャー感のある洗練されたメロディック・パワーメタルの響きが全体を支配しているアルバムになっている。
ただ、少し前にエリックが脱退してるんだよね。
彼が居たからこそ今回のアルバムの曲が実現できたというのは言い過ぎじゃないと思う。
過去の曲を叩いてる動画を見たりもしていたが、音鳴りを芯から出すしっかりとした叩き方をしている人物だったので、バンド全体のタイトさに直結した演奏をしていたのは間違いない。
まァこれまでもメンバーチェンジしながらも前進してきてるバンドなので、新たなドラマー見つけて次へと歩んでいくだろうが、その段階でまた質感は変容するだろうね。
演奏するのは人間だから、グルーヴの変化は当然出る。
核が変わらないのを前提として心得るべきは、それを上手く活用していく事だからな。
去年アルバムをリリースしたSTRIKERの例もあるし、次のアルバムでどうなるか、期待はしたい。