<コメント>
2月16日の開港まであと3週間となりました。開港に関連した施設ではさまざまなシミュレーションが実施され、万全の受け入れに努力を重ねています。
以前、私のブログで「過密な関西上空管制」を書かせて頂きましたが、改めて現在の「安全」について考えてみようと思います。
まず神戸空港の使用滑走路は「09/27」。すなわち、出発着陸する方位は真東と真西となります。
関西上空の地図をクリックしてみてください(見終わりましたら必ず「戻るボタン」でお戻りください)。
「09」(西から大阪方面へ向けて)への着陸は、ほぼ問題ないと思います。が、南西の風が吹き「27」へ誘導され着陸するケースを考えると、多少の不安を覚えます。この場合、神戸空港へ着陸する機は、西から一端神戸空港方面へ向かい、機種をやや右へとり「SHINODA」方面へ進み、左旋回して神戸空港「27」へ着陸していきます。ここで問題になるのは「高度」と「進行方位」です。具体的に南西の風が吹いている時の近隣空港から出発した機、また着陸しようとしている機はどうルートをとるのでしょう。
まず大阪国際空港(伊丹)34Lから離陸し西へ向かう場合、飛行機は六甲山手前を左旋回し大阪湾へと向かい、そして右旋回します。今までは神戸空港上空を西へ進んでいましたが、避けるルートをとるようです。ここでの問題は、神戸空港へ進入する機と重なった場合、一時的に両機が「正面」を向く事となります。当然高度さは充分ありますが、最近のDHC-Q400の脚トラブルなど考えますと心配でなりません。
また、関西国際空港へ着陸する場合、空域が完全にダブってしまいます。高度差、時間差はありますが本当に「安全」は確保されているのでしょうか?
管制は一元的に管理され、3空港を把握した指示がなされる事となっていますから、「しくみ」的には安全と言えます。先日行われた「シミュレーション」でも問題は無かったようです。しかしどこまでのシミュレーションが行われたのか・・・
濃霧の時、アフターV1でのトラブル時、ゴーアラウンド機存在時、緊急着陸時・・・
2月16日の開港前に、何度でも起こりうる事態を考慮したシミュレーションを当局にはお願いしたいと思います。それでなくてもこの空域は異常な過密なのですから・・・
(Net News)
国土交通省は十九日までに、神戸空港と関西空港の空域が重なり過密化が予想されることから、関西全域の制限高度を最大二千フィート(約六百十メートル)かさ上げすることを決めた。神戸空港開港の二月十六日から運用する。国交省は〇四年、関空の二期工事完成と神戸空港開港を想定し、コンピューターでシミュレーションを実施。一時間あたり関空四十五回、神戸五回の管制処理が可能かを調べた。その結果、管制の処理は可能と示されたが、シミュレーションに参加した管制官の88%が「問題がある」として、改善を求めていた。国交省は管制官と対応を協議。航空機が飛行する上限高度を一万六千フィートから一万七千―一万八千フィートにまで上げることを決めた。神戸空港と関西空港の飛行経路では、神戸空港が明石沖、関空が須磨垂水沖で、それぞれ三千フィートから高度を下げて進入。両地点が近接しているため、関空の須磨垂水沖高度を四千フィートに上げることになった。さらに、神戸空港周辺では、神戸へリポートや八尾空港などを利用するヘリや小型機が多いため、「神戸特別管制区」を設定。須磨沖から明石沖を通過する小型航空機は、神戸空港の管制官の許可が必要とした。こうした措置は国が設置する大規模空港で設置されることが多く、地方自治体が設置管理する三種空港では異例という。
(毎日新聞) - 1月24日17時10分更新
◇見学の小中学生ら初仕事見守る
2月16日開港の神戸空港に23日、初めて旅客機が降り立った。スカイマークエアラインズが、パイロットや地上スタッフの訓練のためボーイング737―800型(定員177人)を羽田―神戸間で1往復させた。
明石海峡大橋上空に姿を見せたスカイ機は、西風のため空港の南上空をいったん通過し、左旋回して東側から滑走路に滑り込んだ。小ぶりな白い機体が旅客ターミナルビルまで移動すると、搭乗橋が伸びて接続。点検整備や貨物運搬のスタッフらが機体に集って作業手順を確認していた。視察に来た市議や、見学に訪れた周辺の小中学生らも空港としての「初仕事」を見守った。
神戸市が実施した騒音測定では、松帆の郷(淡路市)で離陸時に63・8デシベル、五色山(垂水区)で62・3デシベルとなり、市が目標にしていた70デシベル(にぎやかな商店街並み)以下だった。
山本朋広・市空港整備室長は「初めての民間機飛来は感無量。着陸、離陸とも無事に済み安心した」とほっとした様子を見せた。【大川泰弘】〔神戸版〕
(共同通信) - 1月23日13時50分更新
2月16日に開港する神戸空港に向け、離着陸や給油作業などの習熟を目的にしたスカイマークエアラインズのボーイング737が23日午前、羽田空港を出発、午後零時半すぎ、神戸空港に着陸した。
国土交通省の検査機が昨年10月に着陸しているが、民間機が着陸するのは初めて。
この日飛行したのは、神戸-羽田間を1日7往復就航するスカイマークエアラインズが新たに導入した小型機。
パイロットに離着陸を習熟させるほか、ボーディングブリッジ(旅客搭乗橋)との接続状態や給油作業など地上スタッフの支援動作をチェック。飛行は24、26日も行う予定。
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神戸空港開港に向け管制訓練(時事通信社)11時12分更新
神戸空港に旅客機初着陸 習熟飛行のスカイマーク機(共同通信) - 1月23日13時50分更新