電影宣伝自由人

香港映画を中心にしたアジア映画のよもやま話などを紹介

チャイニーズ・ゴースト・ストーリーその24

2006-11-18 18:20:28 | Weblog
『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』の日本公開においていちばん特をしたのは誰か。それはジョイ・ウォンです。こちらの宣伝戦略が見事にはまり、この1本で日本において一躍知られるようになりました。これは宣伝プロデューサーとしてはうれしいかぎりなのですが、ムッとすることが一つだけありました。それは当時、彼女と契約した日本の芸能プロの某女社長が、「私が『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』を日本に持ってきて成功させた。」と方々で言っていたということです。これにはさすがにまいりましたが、この芸能プロは、その後、所属タレントとジョイを共演させた『スパイゲーム』なる映画を作り、撮影現場でいろんなことが起こって、結局はとんでも映画になってしまいました。
しかしながら、ジョイ・ウォンは、アジア女優として(過去、アグネス・チャンやテレサ・テンはいますが)初めて日本のCMに出ましたし、その後、2時間ドラマの「香港から来た女」や『北京原人』などに出演と、たった1本の映画で日本で有名になったわけですから、少しは私に感謝してほしいところですが、90年代に入ってそのわがままぶり(ある作品であのジミー・ウォングを怒らせた)とスキャンダルであっという間に干されてしまいました。そして今世紀に入って引退宣言と、めまぐるしい芸能活動になってしまったのでした。
実は某知り合いから、数年前に一時期日本に住んでいたこともあると聞き、カナダに留学して勉強し、その時に哲学を勉強してからまっとうになったとも聞きました。それがきっかけで引退したという話もあるようですが、個人的に思うことは、ジョイは『スウォーズマン 女神復活の章』や『華の愛 遊園驚夢』のような古装片や男装の麗人といった、ちょっとビアンが入ったような作品がよく似合うと思っているので、もう少しそういった作品での彼女を観たかったと思っております。