ひょんなことから「たまには遠出しますか?」と尾園さんから身に余り過ぎるお誘いをいただきました。
とてもありがたすぎて恐縮しちゃうなぁ~と思いながらも「ぜひ、地元にいない今が旬なトンボが見たいです!」って遠慮のカケラもない要望を。
「じゃあ、メガネ、ビロエゾ、ナゴヤのどれにします?」
「(う~ん、メガネは行く予定があるし、ビロエゾは尾園さんが行かれたばかりだし) ナゴヤにしましょう。」
と言うことで運転は尾園さん、私はちゃっかり助手席に座り、遠路茨城へ向いました。
超究極の殿様撮影です。
現地には7:30頃に到着。
朝のうち雲っていたお天気が回復するとオスのパトロールが始まりました。
水面近くを時にはゆっくり、時にはすばやく、とても不規則な動きで飛び回ります。
その範囲は川の中央付近を流れに沿って往復するのですが、やはり不規則で毎回違います。
パトロール中、別のオスと鉢合せした時は1~2秒バトルらしきを行い、すぐに元に戻ります。
自分のパトロール範囲に執着はあまりないようですね。
途中、何となくヤンマを写している感覚になりました。
オスがメスを待つタイプが多いサナエの仲間の中では異色の存在でしょうね。
疲れると近くの葉にとまり休憩。
マジックハンドのような付属器と広がった腹端がわかります。
尾園さんが見つけた交尾態です。
脚立をお借りして写させてもらいました。
ナゴヤサナエの交尾時間は長く、この体勢になると2時間は動かないそうです。
とは言っても、尾園さんが脚立を車まで取りに行っている約10分間、見張って?いたんですが、オスが翅を振るわせた時や近くにノシメトンボが寄って来た時は飛び立ってしまうんじゃないかとヒヤヒヤしました。(笑)
おかげさまで初めてのナゴヤサナエを思いっきり堪能することができました。
本当にありがとうございました。
ナゴヤサナエ 2010年8月30日 茨城県
暑さ厳しい日中、少しでも楽にトンボを写そうと適当に木陰がある里の小川へ行ってみました。
川から突き出た石にはミヤマカワトンボ・ハグロトンボ、川岸にはシオカラトンボがとまってます。
そしてオニヤンマが流れの上を悠然とパトロールしています。
右から左へ左から右へと何度も行ったり来たり。
目を上に向けると上空をゆっくり旋回するオニヤンマが。
採餌でしょうか。
めでたくハチの仲間を捕まえ、近くの枝にとまり遅いランチタイム。
ある時、オニヤンマが急に上空へスクランブルしました。
そこにはヤブヤンマらしきヤツ・・・。
よく見つけるなぁ~と感心します。
飛び疲れると休憩、メスがぜんぜん来ないので気の毒です。
おっ! 大型のヤンマが二度三度水面にダイブしてます。
なんとそれはヤブヤンマのオス、さっきのヤツかも。
水を飲みに来たのでしょうけど、だいぶ老いているようで動きが緩慢、溺れるかと思ったくらいです。
やっと待望のメスです。
でも素通り、この場所が気に入らなかったみたい。
で、ようやくコシボソヤンマが現れました。
今日の本当の目的はこれなんですよ。(笑)
しかし暑くて集中力が限界。
ボルヴィックもなくなり、のどがカラカラ。
もう今日はこれでおしまいにします。
オニヤンマ ヤブヤンマ コシボソヤンマ 2010年8月23日 神奈川県
通称スジボソギンヤンマ(オス)とギンヤンマ(メス)のタンデムです。
現地では怪しいと思いながらも確証が得られず、帰宅後、明るく大きく加工した画像を尾園さんに送り「スジボソギンヤンマで間違いなさそう」と確認していただきました。
いつもありがとうございます。
このカップルは1~2分間ゆっくりと池の上空を飛び回りながら、オスは何回か移精のような行動をし、メスはタンデムを嫌う素振りもなく素直にオスに従っていたように見えました。
その後は見失ってしまい、交尾・産卵に至ったかはわかりません。
通称スジボソギンヤンマ オスとギンヤンマ メス
2010年8月23日 神奈川県
ミルンヤンマの抜け殻があった場所から数m下流で見つけました。
こちらも上流から流されてきたものでしょう。
奥に見えるのはこのヤゴから羽化した成虫です。
かわいそうなことに4枚の翅すべてが伸びきらないまま乾いてしまってました。
残念です。。
コシボソヤンマ 羽化殻 2010年8月2日 神奈川県