天地を 照らす日月の 極みなく あるべきものを 何をか思はむ 

わびぬれば 今はたおなじ 難波なる みをつくしても あはむとぞ思う

やなせたかしさんをしのぶ会

2014年02月06日 | 不易
「作品や思い、大切に伝えていく」=やなせたかしさんをしのぶ会-東京

 「アンパンマン」で知られ、昨年10月13日に94歳で亡くなった漫画家・絵本作家のやなせたかしさんをしのぶ会が6日、東京都内で開かれた。明るくという生前の希望から、名称は誕生日に合わせて「ありがとう! やなせたかし先生95歳おめでとう!」の会。祭壇には自身のシルエットをちりばめたジャケット姿の遺影が飾られ、絵と多くのぬいぐるみも。最後のあいさつに、近隣の園児や親子らが列を作った。
 弔辞を述べたのは着ぐるみのアンパンマン。「先生が残してくれた作品や思いを大切に伝えていきます」。フレーベル館アンパンマン室長の天野誠さんは夏公開の映画に触れて「原発事故の困難に屈せず村の再建を目指す村民の報道に感動し、望郷と故郷の再建をテーマにしました」というやなせさんのメッセージを披露。「先生原案の映画は最後だが、今後も継続していく」と話した。
 アンパン役の声優戸田恵子さんは「先生そのものがアンパンマン。人を喜ばせるのが大好きで、最後まで身を削って仕事をされた。これからもお空から見守ってほしい」と語った。(2014/02/06-12:49)時事

 やなせたかし語録

 困っている人、飢えている人に食べ物を差し出す行為は、立場が変わっても国が違っても「正しいこと」には変わりません。絶対的な正義なのです。

 正しいことをする場合、必ず報いられるかというと、そんなことはなくて、逆に傷ついてしまうこともあるんです。自分はまったく傷つかないままで、正義を行うことは非常に難しい。

 生きていることが大切なんです。今日まで生きてこられたなら、少しくらいつらくても明日もまた生きられる。そうやっているうちに次が開けてくるのです。

 ぼくらも非常に弱い。強い人間じゃない。でも、なにかのときには、やっぱりやってしまう。ヒーローというのは、そういうものだと思います。

 アンパンマンは“世界最弱”のヒーロー。ちょっと汚れたり、雨にぬれただけでも、ジャムおじさんに助けを求める。でも、いざというときには、自分の顔をちぎって食べてもらう。そして戦います。それは私たちも同じ。みんな弱いけれど、そうせずにはいられないときもあるのです。

 アンパンマンのテーマソングは「なんのために生まれて、なんのために生きるのか」というのですが、実はぼくはずいぶん長い間、自分がなんのために生まれたのかよくわからなくて、闇夜の迷路をさまよっていました。

 もっと若い時に世に出たかった。ただし遅く出てきた人というのは、いきなりはダメにならない。こんなことしてていいのかと思っていたことが、今みんな役に立ってる。無駄なことは一つもないですね。

 人生の楽しみの中で最高のものは、やはり人を喜ばせることでしょう。