とんねるず主義+

クラシック喜劇研究家/バディ映画愛好家/ライターの いいをじゅんこのブログ 

「革命へようこそ」その4

2005年12月10日 01時20分06秒 | とんねるずコント研究
<ふたつの世界の融合>
コックピットから客室に戻った二人。

貴明「No.11、ここからが大変だぞ」
憲武「わかってる」

何が始まるのかと思いきや・・・銃を置き、エプロン姿になる二人。No.28は飲み物を作り、No.11はメークを直す。場内爆笑。

ここからは、「忍者」と同じようなシチュエーション・コメディが始まる。客にナンパされる、枕を盗む客に注意できない、スチュワーデス同士の裏話etc・・・果ては、機内で妊婦が産気づくという、これまた乗り物ドラマ(と勝手に名付けた)でありがちなハプニングまで起きてしまう。

お産シーンでは、逆子で生まれた子を叩いて蘇生させたり、へその緒をお母さんに渡したり、ベビ-ディオールの肌着をプレゼントしたり、と非常に細かい演技をしている。

無事お産を終えた二人は、お母さんから子供の名付け親になるよう頼まれる。ハイジャッカーにそんなことを頼むお母さんものんきだと思う方もいるだろうが、母親にとっては子供の安全が最優先であり、そんなうわつらの倫理は通用しない。ほとんどストックホルム症候群とでもいえる状況が生まれ、「革命」と「日常」は、ここに融合したかに見える。

この一連の場面で、二人は声でキャラクターを演じわける。それはエプロンをつけるか外すかで決まる(つけている時はスチュワーデス、外したらハイジャッカー)ため、パニクったノリさんが演じまちがってしまう、といったハプニングも起きたりする。ここは日によって変わっていたらしい。現場で観ていた方が本当にうらやましいかぎりだ。

ともかく、ここでの「演じ分け」は、これまで検証してきた「異質なふたつの世界の往復」を、ぎゅっと凝縮して見せた場面だと言えるだろう。


ところでこのシークエンスでは、とんねるずのシンクロギャグ(とまた勝手に呼ぶ)を見る事ができる。筆者はこれが大好きである。

タカ・ノリ「肩コリコリ、足パンパン、おまけに腰はだーるだる ヘイ!」

このギャグは初演時と同じなんだろうか?初演時、とんねるずは33才…33才の大男ふたりがいっしょうけんめいこのギャグを考えている姿を想像すると、なんとも…かわいらしい(笑)。こういうギャグをとんねるずがやると、なぜこうもおもしろいのだろう?



その5へ・・・





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