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"His Last Vow"の興奮もさめやりませんが、第3シリーズの3話の感想を簡単にまとめておきます。まだ理解しきれてない部分も多いので、あくまでざっくりと。まず、第1話から。
***以下「シャーロック」第3シリーズの内容にふれています。ネタバレ回避したい方は十分ご注意下さい***
「シャーロック」の最大の魅力は、もちろんジョンとシャーロックの友情/愛情物語なわけですが、ホームズ譚としてもなぜこれほどすばらしいのかを考えてみると、
遊び 家族 伝統
この3つがあるのではないか。
と、シリーズ3を観ていて感じました。レビューのなかでおいおいふれていくことにします。
さて、第1話のポイントは、次のふたつでした。
1:シャーロックの死のトリック
2:シャーロックとジョンの再会
このふたつについて、前シリーズ放送後、世界中のファンや批評家が頭をひねり、ありとあらゆる仮説を立ててきました。個人的に言うと、死のトリックについては、あんまり関心がなかった。なので、第1話放送後に「トリックの説明がちゃんとされてない」と怒った人が多かったのは、ちょっと驚きました。
ドラマを見れば、シャーロックがアンダーソンに説明するシーンがちゃんとあるのに、「シャーロックは真実を話していない」と、信じようとしないファンが多いのも妙でした。なぜシャーロックがアンダーソンにわざわざ作り話をしなきゃいけないのか?まあ、それだけ期待が大きかったという証拠かもしれません。
このエピでアンダーソンは、じつにおもしろい役回りを演じたと思います。それについてはあとでふれることにして、もうひとつのポイントである、シャーロックとジョンの再会について。
シャーロックがどうやってジョンの前に姿をみせるのか、ジョンはどんなリアクションを?かなり緊張しつつ、ドキドキしながら観たわけですが、まさか、まさかこのシークエンスで大笑いさせられるとは・・・
ジョンが予約した高級フレンチレストランに、ノープランでふらっと入っていくシャーロック。即席でウエイターに変装して、ジョンに近づく。まさに“ドラマクイーン”の本領発揮。でも、話しかけてもジョンはまっったく気づかない(笑)そりゃそうですよね、死んだはずの人がウエイターの格好して現れるわけないですから。
再度チャレンジするシャーロックが、ジョンのプロポーズをジャマするかたちで割り込んでいく、というのは、じつはシリーズ3全体を通じてみられる“subtext”の、最初のものだと思う。これについては第2話のレビューでもうちょっとくわしく書きます。
とにかく、シャーロックだとわかってからの、ジョンの“キレポイント”が絶妙すぎます。ファンの推理を上回って、結局ジョンは3回シャーロックを殴り倒す(笑)ファンが予想した「ハグ」は、残念ながらなかったですが・・・
I don't care how you faked it. I just want to know why.(どうやったかなんて、どうでもいいんだよ。理由が知りたいだけだ)というジョンの気持ちはよくわかるし、真相を誰が知っていたのかにやたらこだわるのも、じつにリアルでした。
今期、マーティンの演技がとくに冴え渡っていたと思います。シャーロックが目の前に現れたときの、驚きと混乱、そして徐々に激怒へ変わっていく表情が、すばらしかった(そして面白かった)。
これよりさらに前、ジョンが2年ぶりに221Bをおとずれるシーンも良いですね。フラットに入るやいなや、シャーロックとの思い出が洪水のように押し寄せて・・・あの場所の匂いまでもこちらに伝わってくるような、ジョンの痛々しい表情。
これと、再会の翌朝に診療所(*)へ出勤中のジョンのショットを、くらべてみてください。ここでのジョンは、幸福感ではちきれそうになるのをぐっと抑えた男の顔ですよ。ベイカー街にシャーロックがいるんだと思うと、ほんとはすぐにでも駆けつけていきたい。太陽は明るく輝き、ヒゲも剃ってスッキリし、そしてシャーロックは生きている。短いシーンですが、大好きです。ジョンの喜びがにじみでるような表情と演出がすばらしい。
ここから、ジョンとシャーロックの一日を交互に見せていくのも、とてもクレバーな編集ですよね。時計のインサートショットは、時間が進まなくてジョンがじりじりしてるのを表してる。一刻も早く仕事を終えて、シャーロックに会いに行きたい。
いっぽうのシャーロックも、モリーに相棒代理をさせつつも、ジョンの“ツッコミ”が絶えず頭に響いて、いらいらする。わたしが非常に感心したのは、モリーが意外に有能な一面を見せた瞬間に、ジョンの"Jealous?"というツッコミがシャーロックの脳裏に浮かぶところ。
シャーロックは、自分より賢い相手には、それがたとえモリーであっても嫉妬するような性格なんですね。それを知りぬいているのはジョンだけだし、ジョンがそれを知っていると知りぬいているのは、シャーロックだけ・・・
今期のモリーのすばらしさ(あのキス!)についても書きたいのですが、やっぱり長くなっちゃった・・・次に続きます!
Smother | Sherlock & Molly
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SHERLOCK - The Musical (Season 3)
ジョン・ワトソン役の彼がいいね!
*イギリスの医療制度についてはよく知らないのですが、一般の病院へ行く前に、地元の診療所(という日本語が正しいのかわかりませんが)のGP=かかりつけ医に受診することが義務づけられているそうです。ジョンはGPとして働いているようですね。「あなたのいつものGPは~先生ですね」というセリフがあります。
"His Last Vow"の興奮もさめやりませんが、第3シリーズの3話の感想を簡単にまとめておきます。まだ理解しきれてない部分も多いので、あくまでざっくりと。まず、第1話から。
***以下「シャーロック」第3シリーズの内容にふれています。ネタバレ回避したい方は十分ご注意下さい***
「シャーロック」の最大の魅力は、もちろんジョンとシャーロックの友情/愛情物語なわけですが、ホームズ譚としてもなぜこれほどすばらしいのかを考えてみると、
遊び 家族 伝統
この3つがあるのではないか。
と、シリーズ3を観ていて感じました。レビューのなかでおいおいふれていくことにします。
さて、第1話のポイントは、次のふたつでした。
1:シャーロックの死のトリック
2:シャーロックとジョンの再会
このふたつについて、前シリーズ放送後、世界中のファンや批評家が頭をひねり、ありとあらゆる仮説を立ててきました。個人的に言うと、死のトリックについては、あんまり関心がなかった。なので、第1話放送後に「トリックの説明がちゃんとされてない」と怒った人が多かったのは、ちょっと驚きました。
ドラマを見れば、シャーロックがアンダーソンに説明するシーンがちゃんとあるのに、「シャーロックは真実を話していない」と、信じようとしないファンが多いのも妙でした。なぜシャーロックがアンダーソンにわざわざ作り話をしなきゃいけないのか?まあ、それだけ期待が大きかったという証拠かもしれません。
このエピでアンダーソンは、じつにおもしろい役回りを演じたと思います。それについてはあとでふれることにして、もうひとつのポイントである、シャーロックとジョンの再会について。
シャーロックがどうやってジョンの前に姿をみせるのか、ジョンはどんなリアクションを?かなり緊張しつつ、ドキドキしながら観たわけですが、まさか、まさかこのシークエンスで大笑いさせられるとは・・・
ジョンが予約した高級フレンチレストランに、ノープランでふらっと入っていくシャーロック。即席でウエイターに変装して、ジョンに近づく。まさに“ドラマクイーン”の本領発揮。でも、話しかけてもジョンはまっったく気づかない(笑)そりゃそうですよね、死んだはずの人がウエイターの格好して現れるわけないですから。
再度チャレンジするシャーロックが、ジョンのプロポーズをジャマするかたちで割り込んでいく、というのは、じつはシリーズ3全体を通じてみられる“subtext”の、最初のものだと思う。これについては第2話のレビューでもうちょっとくわしく書きます。
とにかく、シャーロックだとわかってからの、ジョンの“キレポイント”が絶妙すぎます。ファンの推理を上回って、結局ジョンは3回シャーロックを殴り倒す(笑)ファンが予想した「ハグ」は、残念ながらなかったですが・・・
I don't care how you faked it. I just want to know why.(どうやったかなんて、どうでもいいんだよ。理由が知りたいだけだ)というジョンの気持ちはよくわかるし、真相を誰が知っていたのかにやたらこだわるのも、じつにリアルでした。
今期、マーティンの演技がとくに冴え渡っていたと思います。シャーロックが目の前に現れたときの、驚きと混乱、そして徐々に激怒へ変わっていく表情が、すばらしかった(そして面白かった)。
これよりさらに前、ジョンが2年ぶりに221Bをおとずれるシーンも良いですね。フラットに入るやいなや、シャーロックとの思い出が洪水のように押し寄せて・・・あの場所の匂いまでもこちらに伝わってくるような、ジョンの痛々しい表情。
これと、再会の翌朝に診療所(*)へ出勤中のジョンのショットを、くらべてみてください。ここでのジョンは、幸福感ではちきれそうになるのをぐっと抑えた男の顔ですよ。ベイカー街にシャーロックがいるんだと思うと、ほんとはすぐにでも駆けつけていきたい。太陽は明るく輝き、ヒゲも剃ってスッキリし、そしてシャーロックは生きている。短いシーンですが、大好きです。ジョンの喜びがにじみでるような表情と演出がすばらしい。
ここから、ジョンとシャーロックの一日を交互に見せていくのも、とてもクレバーな編集ですよね。時計のインサートショットは、時間が進まなくてジョンがじりじりしてるのを表してる。一刻も早く仕事を終えて、シャーロックに会いに行きたい。
いっぽうのシャーロックも、モリーに相棒代理をさせつつも、ジョンの“ツッコミ”が絶えず頭に響いて、いらいらする。わたしが非常に感心したのは、モリーが意外に有能な一面を見せた瞬間に、ジョンの"Jealous?"というツッコミがシャーロックの脳裏に浮かぶところ。
シャーロックは、自分より賢い相手には、それがたとえモリーであっても嫉妬するような性格なんですね。それを知りぬいているのはジョンだけだし、ジョンがそれを知っていると知りぬいているのは、シャーロックだけ・・・
今期のモリーのすばらしさ(あのキス!)についても書きたいのですが、やっぱり長くなっちゃった・・・次に続きます!
Smother | Sherlock & Molly
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SHERLOCK - The Musical (Season 3)
ジョン・ワトソン役の彼がいいね!
*イギリスの医療制度についてはよく知らないのですが、一般の病院へ行く前に、地元の診療所(という日本語が正しいのかわかりませんが)のGP=かかりつけ医に受診することが義務づけられているそうです。ジョンはGPとして働いているようですね。「あなたのいつものGPは~先生ですね」というセリフがあります。
怒涛のように過ぎ去り、三連休の最後にどっと疲れた気がしました。何だかまだ消化不良といった感じで、ふや~っとしています。
ところで、1話目のファンダム?の仮説には、ここまでやるのかと感動さえもしそうでした(笑) さすがBBCと言うべきなのでしょうか?
アンダーソンがシャーロックのトリックの説明にケチをつけていましたが、あれは製作側の「どう言っても満足してもらえないだろうな~」なんて気持ちでもあるんでしょうかねv
とりあえずは、先週やっとiPlayerで保存することを覚えたので、明日からまた一巡してきます!
(でも早く日本語字幕版を見たいです。頑張れN〇K!)
再開後、許したいのにどうしても許せないジョンの気持ちと、ジョンに許してもらえず惑っているシャーロックの気持ちがエピソードの最後まで手に取るようにわかる、主役二人の素晴らしい演技はさすがでした。(それにしても、レストランの場面は最高です!)
そして、今回のモリーとシャーロックの関係は、シャーロックとジョンの再会と、シャーロックの生還の謎解きに次ぐハイライトではないでしょうか。モリーという人物が何と成長したことか。それぞれのエピソードの重要な場面を占めるほど、なくてはならない登場人物になりましたね。そして、彼女を演じるルイーズ・ブリーリーの素晴らしい演技。彼女は俳優としてもっともっと良い役が来るべき人だと思います。
笑えたのは、モリーに感謝を示すのに、ディナー(例えばアンジェロの店?)に誘うのではなく、一緒に事件解決しようと誘うシャーロック。一瞬、デートといえばダックスフォード航空博物館に誘うことしか思いつかない、マーティン・クリーフ機長と重なりました。
でも、ジョンの模倣をしようとする彼女に、「君は君のままでいいんだよ」というシャーロックにはホロリとします。エピソード2で、彼を驚かせる位、美しく自信にあふれたモリーに進化して行ったのも、シャーロックからの感謝の言葉や、こういう小さな一言が背景にあるのだと思います。モリーを主役にしたスピンオフを、誰か作ってくれないでしょうか。
今年もよろしくお願いします!
ごらんになりましたか!ふや~って感じ、わかります。
わたしも徐々に日常へリハビリしてる感じです(笑)
ファンダムの仮説・・・ほんとにやられましたね・・・#deadって感じでした!
アンダーソンも含めて、たぶんレビュー3本目にふれると思います。
今回初のリアルタイム体験でしたので、シリーズが終わってホッとしたところもありましたね。
これでやっと日常に戻れると(笑)kuwachannさんもブログに書かれてましたね。
>デートといえばダックスフォード航空博物館に誘うことしか思いつかない、マーティン・クリーフ機長
うわあ、ほんとだ!!
凡人と天才なのに、こんなところに共通点があったとは(笑)
そういえば、キャビン・プレッシャーももうすぐ録音なのかな?
こちらは終わってしまうのですね~さびしい・・・
ルイーズちゃんは素敵ですよね。
ツイッターのつぶやきにもセンスがありますよね。
どことなくBAD ASSな雰囲気もあるし。
スピンオフ、見たい!!
私もまだまだふや~ですが…ファンダムでdeadedって語が最近よく出てきて、たしかに#deadじゃ足りない#deadedだって気分です。
ご専門からの視点でご指摘いただくととても勉強になります。このあとのレビューも楽しみです。
横ですがまゆみさん、私もあのレストランの場面の「まい・れこめんだしよん」というフランス訛に「うわっマーティン機長だbear polarだー」と大喜びしました。CP脚本のフィネモアも「何かあのウェイター妙になじみ深いんだけど」ってツイートしてましたね。
いろいろ小ネタも仕込んであって、やめられないですね、SHERLOCK。
シャーロックに関しては、いちファンとしての感想でしかないですので、
みなさんのコメントで議論を深めていただけるとうれしいです。
#deadedですか~確かに!
そのくらいな勢いですよね。あまロスならぬシャーロスですよ・・・
bear polar!ときどきマーティン・クリーフが顔を出すのが何ともうれしいですね^^
皆さんのコメントを一行一行読み進めるごとに、
うんうんはいはいと納得するばかりの私です。
どのコメントもファイアーさんのく記事に負けないくらいの
説得力を持って書いておられますが、
まゆみさんがおっしゃった、モリーがなくてはならない存在になった…という点について、特に大きく首を縦に振ってしまいました。
このドラマに一貫した魅力の一つでもある、
アガペー的な人間愛を感じるからかもしれません。。。
みなさんとあーだこーだと話し合うのが、わたしもほんとに楽しみなんです^^
以前、何度かコメントさせて頂いた「なぎ」です。
5月に放送されたシーズンS3を、放送日に見逃したと気付き、はやひとつき以上がたちました。
昨日ようやくDVDが届いたのでさっそく1話を見ました。
冒頭のアンダーソンの想像のなかで、シャーロックとモリーがキスをするシーン。
あれはシャーロックS1(1話)のシャーロックのウィンクと同等の破壊力をもって私の心に突き刺さりました。
もう、シャーロックワールドに引き込まれる早さは音速です。
まだ第1話しか見ていませんが、ジョンが「2年だぞ」と言うごとに、同じくらい待ちわびた者として、会えない(観れない)苦しみに共感してみたり(笑)
ネタバレ回避のため、ブログを拝見しませんでしたが、これからじっくり読ませていただきます(*^T^*)